英検1級の前に準1級で勉強してもいいかもしれない4つの理由

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対象:現在TOEIC 800~900点/英検1級で苦戦中 
読了:約5分(3158字) 
公開:2017-06/23

最初は英検1級の勉強を始めたのですが、考えるところがいろいろあり、準1級からやることにしました。準1級は2016年に合格しましたが、その後もしばらく、準1級の過去問で勉強していました。

「なぜ、TOEIC 900点を超えているのに、1級ではなく、準1級で勉強しているのですか?」というご質問をわりとよくいただくので、まとめてみることにしました。

現在TOEIC 800~900点くらい方、英検準1級を勉強中の方、英検1級で勉強していて苦戦中の方の参考になれば幸いです(・∀・)/
 

1. 900点ホルダーでも1級は大変かも


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2012年にTOEIC 900点を超え、その後【 オンライン英会話 】に2年浸った後、2014年に、英検1級の過去問で勉強を始めました。

リスニングのPart 2(説明文問題)や読解問題のトピックが非常に面白かったのですが、知らない語彙があまりにも多過ぎて、語彙問題はもちろんですが、読解やリスニングパートですら辞書を引く回数が多かったんです。復習がしんどいなーと感じていました。

そこで準1級の過去問を解いてみたんです。

当然、1級よりは易しかったのですが、それでもリスニングパートは素点で半分くらいしか取れず、音声もけっこう聞き取れていないなと。

また、語彙と読解パートは何とか合格ラインには達しているものの、語彙は消去法で何とか正解しているものが多く、読解は読むのは遅く、正確に読めているとは言い難いレベルでした。

英会話や英検の勉強を始めてみて、TOEICに特化して勉強して取れた900点の英語力は非常に限定的で、世間の評価ほど高くはないというのを実感しました。

僕が信頼している、TOEIC 985点で英検1級ホルダーのNOBUさんもブログ記事「私の1級合格体験記(&勉強法)」で次のように仰っていました。


TOEIC 900を超えても,英検1級合格は簡単ではない。その理由は、そもそも英語力測定の対象が違っているという点にある。

TOEICはビジネス場面を中心としており,どちらかといえば平易な単語が使われる。英検1級では英字新聞や雑誌などの文章を読まされ,リスニングも日常会話でだけではなく学術的な内容のものもある。ライティングやスピーキングでは社会問題について論理的に自分の意見を表現することが求められる。


● 英検には出るがTOEICには出ない語彙

「TOEIC 900点は5000~6000語くらいあればOK」という話をたまに聞きます。実際そうだと思います。僕がそれくらいなので。

ですが、英検準1級にはよく出るけど、TOEICには絶対に or めったに出ない語彙ってけっこうあるんですよね。

例えば…

「ask SB out(人をデートに誘う)」「breakup(破局)」などの恋愛に関する語彙。
「theft(窃盗)」「cheat(騙す)」などの犯罪や司法に関する語彙。

これらはまず出ないです。

TOEICワールドの住人たちは、結婚はしますが、離婚はしないんですよね(笑) デートもしないですし、浮気もしません。そういう意味では、それらがすべてある英検のほうがはるかに「authentic」だと感じています。

また、英検準1級にはわりとよく出る「timid(臆病な)」「dishonest(不誠実な)」などの、人のネガティブな性格を表す語彙や、「archaeologist(考古学者)」「burial(埋葬)」「antioxidant(抗酸化物質)」など科学・文化系の語彙は、TOEICで出る確率は非常に低いです。

【参考】英検で獲得できる6つの英語力


僕みたいにTOEICに特化して勉強して900点を取得した人は、3000~6000語レベルの語彙でも抜けているものがある可能性があります。

そんなわけで、「1級が難しすぎる!」と思われた方は、難易度が合っていないかもしれません。

その場合は、準1級の過去問を解いてみて、語彙・読解・リスニングにおいて、素点で8~9割取れないものは、準1級からやったほうがいい気がしています。

準1級ですら、満足に読めない&聞き取れないレベルで1級に入っても、さらに難易度が高い語彙が増えて余計に読めない&聞き取れない → 【 ディクテーション 】や【 精読 】の時間が増えるので、かえって非効率かもしれません。



2. 準1級の勉強は1級の下準備になる


TOEICについて、『TOEIC対策本』を1万問(模試50回分)を徹底的にやり込んだことで、950点に届くようになってきました。

徹底的にやり込んだTOEIC対策本が増えれば増えるほど、TOEICによく出る語彙、よく出る問題パターンが身につき、瞬殺できる問題が増え、結果的にスコアが上がってきます。

当然ですが、特定のジャンルのマテリアル(素材)をやればやるほど、そのジャンルに強くなります

つまり、英検の過去問をやればやるほど、


英検によく出る

● 語彙・表現
● 会話の流れのパターン
● 文書の流れのパターン
● 問題のパターン
● 言い換えのパターン
● ヒッカケのパターン

が身につく


ことになります。また、



1級『でる順パス単』と、準1級の過去問をチェックしていたのですが、「準1級」の語彙問題に出てくる語彙の一部は、「1級」の語彙問題にも出てくることに気づきました。

実は、


準1級の

● 語彙問題に出てくる語彙の一部
● 読解問題の話の流れのパターン
● リスニングPart 1の会話のパターン
● リスニングPart 2の説明文問題のトピック
● リスニングPart 3のリアルライフ形式のパターン

は、多かれ少なかれ、1級にも似たようなものが出る


んですね。なので、準1級を徹底的にやればやるほど、1級での勉強はラクになるというわけです。



3. 準1級の過去問は安い



普段Amazonでチェックされている方はご存じだと思いますが、英検の過去問って、最新の年度以外は基本的に中古しかないんですよ。

そして英検1級だと、今年度から2年前の本(今年は2017年度なので、2015年度の本)だと、業者が価格を釣り上げているのでけっこう高くなっているんですよね。

ところが、準1級の古い過去問は、1級ほど高くないんです。おそらく、1級よりも受験人口が多い → 合格後に売る人も多い → 多く出回っているんだと思います。



4. 英検の過去問は優秀なマテリアル


英検やTOEICなどの資格試験の英語音声や英文は、かなり厳しくネイティブチェックが入っています

なので、1人の著者が作った教材よりも、質が高いんですよ。普通に英語教材としてやり込む価値があると感じています。


また、英語力を高める方法って、無限にあるじゃないですか。その中で、自分の現在の英語力と好みに合ったマテリアル(素材)を見つけることってすごく重要ですよね。

そして、1級に合格しても、そこで英語学習が終わるわけではないです。

であれば、もし「英検での勉強は自分にすごく合っている」と感じたら、準1級と1級の過去問で英語力を高めていく、というのも英語学習の選択肢の1つとしてアリだと思うんです。

僕は英検の過去問での勉強が楽しくてたまらなかったので、準1級は24回分やることにしました。最近ようやく読解もすべてやり終えたので、今度は1級を18回分やっていく予定です(人*´∀`*)


そんなわけで、英検1級があまりに難しすぎるのであれば、準1級から始めてみてはいかが?という記事でした。

I hope this helps!(・∀・)/


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