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公開:2017-01/31
更新:2020-0311 部分的に加筆・修正
新形式に変わってから特に、TOEICのリーディングパートは解くのに時間がかかるテストになりました。満点ホルダーの方々でさえ「時間が以前ほど余らなくなった」と仰る方が多い印象があります。
そんな難化した新形式TOEICで、最後まで解けるようになるために必要なことは2つ。
(1) 解くスピードを上げる
(2) 読むスピードを上げる
「(1) 解くスピードを上げる」に関しては、「TOEIC リーディングで時間が足りない!対策と勉強法 Part 5・6編 / Part 7編」を参考に。
この1ヶ月、「(2) 読むスピードを上げる」ために、速音読トレーニングにチャレンジしてきました。これについては「速音読トレーニングの効果・やり方」をお読み下さい。
ただ、速音読トレーニングをやるためには、現在の自分の読む速さや、読む文書のワード数を知る必要があると感じたので、
のTest 1のリーディングパートの単語数を頑張って数えました。ぶっちゃけ、かなりしんどかったです(笑)
ですが、読者さんのリーディングスピードが上がってスコア向上につながれば幸いです!٩(ˊーˋ*)و
速音読トレーニングの注意点
必ず先に精読(英文解釈)をやる
元記事の「速音読トレーニングの効果・やり方」でも触れていますが、速音読をやる前に、必ず精読(不明な語彙・文法・文構造のチェック)して下さい。英文の意味や文構造がよく分からないまま音読するのは、上述したように「お経状態」になるのであまり効果がありません。精読のやり方については、次の記事で詳しくまとめています。
【参考】TOEIC スコアもリーディング力も向上するPart 7「精読」勉強法
読む速さ(wpm)について
読む速さ(Word Per Minute)
読む速さ(Words Per Minute)というのは「1分間当たりに読める単語数」を表しています。読むのにかかった秒数を知りたいとき
各パート、文書の読む時間の計算式は、= 総単語数(words) ÷ 読む速さ(wpm) × 60
で導いています。
例えば、総単語数が「522 words」の文書で「100 wpm → 5分13秒」と書いてある場合、その文書を100 wpmの速さで読むためには、「5分13秒で読み終わる必要がある」という意味です。
自分の読む速さを知りたいとき
ある文書を読んだときに、自分がどれくらいの速さで読めたのか知りたいときは、次の計算式を使います。= 総単語数(words) ÷ 読むのにかかった秒数(s)× 60
例えば、ある文書の総単語数が「400 words」で、読むのに2分(120秒)かかった場合は、「400w ÷ 120s × 60 = 200 wpm」なので、200 wpmで読めたことになります。
スコア別の目標速度
数日かけて10~20回くらい音読すると、下記の「中間目標」には到達すると思います。そこからさらに数日かけて、10~20回音読すれば「速音読目標」までたどりつけるはずです。
ですが、1日でいっきに20~30回読むのはお勧めしません。経験上、効果が薄いです。
という本に書かれてあったことを引用しておきます。
一気に集中して勉強するのと、勉強時間を「分散」するのとでは、覚える量は同じでも、脳にとどまる時間がずっと長くなるのだ。(P. 97)
別のグループは、細胞、有糸分裂、染色体といった生物の定義を中学生が学ぶ場合、1回の授業で学ぶよりも、間隔をあけて複数回に分けて学んだほうが記憶に残りやすいことを実証した。(P. 109)
なので、1日2~3回読むのを10~15日間続けるのが効果的だと感じています。
【現在リーディング400点未満】
速音読目標:150 wpm
リーディング400点未満の方は、「英文を読むのが苦手」という状態だと思います。
なので、最初は100 wpm未満で、返り読みせずに文頭から理解できるスピードでゆっくり読むようにして下さい。僕もTOEICの勉強を始めた2010年頃はそうしていました。
ここで焦って速く読むと、内容をよく理解しないまま、つまり「お経を読み上げているのと同じ」状態になり、音読の効果は薄くなります。
中間目標として100 wpmで音読できるようにし、読み慣れてきたら、150 wpmで速音読できるまで頑張ってみて下さい。トータルで20~30回目を終える頃には、けっこう速いスピードで読めるようになっているはずです。
【現在リーディング400点以上】
速音読目標:200 wpm
リーディング400点以上の方は、おそらく100~150 wpmくらいで英文を読めていると思います。
Part 5で全文読まないといけないときや、Part 7の「article」や契約書などの難しい文書だと、読むスピードが遅くなるかなと。現在リーディング430点前後の僕がそんな感じです。
また、このレベルの方は、ヒロ前田先生の「3回チャレンジ法」の2回目(時間無制限で解いてOK)なら、満点に近いスコアが取れると思います。
つまり、正確に速く読んで解くことができれば、そのスコアが取れるはず。
なので、中間目標として、まずはどの英文も150 wpmくらいで読めるようになることをめざしましょう。そして速音読的には200 wpmで読めるようにして下さい。
200 wpm速音読ができるようになってきたら、さらに速いスピード(220~250 wpm)で速”黙”読していくことをお勧めします。
Part 5やPart 7の記事問題のように難易度が高い英文を200 wpmで速音読するのはかなり厳しいですが、黙読であれば、声に出さなくていい分、さらに速く読めるので可能なはずです。
そして普段から、どの文書も200~250 wpmで読めるまでトレーニングしておくと、本試験で「簡単な文書」「自分が慣れ親しんでいる文書」や「あまり重要ではない箇所」を高速で読み進めることができるようになります。
その結果、「難しめの文書」に時間を多く回せるようになりますし、「重要な箇所」は速度を落として理解重視で読める、つまり、緩急をつけた読み方ができるようになります。
きちんと【 精読 】した上で、反復音読をしていると、「重要ではない部分」が何となく分かるようになってきます。そこを高速で読み飛ばせると、時間短縮につながるなと。
省いたもの
音読で繰り返し読むのには非効率だと感じたものは省きました。
● 「Questions *** refer...」や問題番号、選択肢の(A)(B)(C)(D)
● 文中のメールアドレスやURL
● 「e-mail」の「To:」「From:」「Date:」「Subject」
● 「letter」の上段にある「名前」や「住所」
● 音読練習の必要はなさそうな設問・選択肢
● チャットの名前と投稿時間
● 選択肢が「曜日/日付」「人名」「数字」になっているもの
Test 1
Part 5全文: 522 words
150 wpm → 3分29秒
200 wpm → 2分37秒
計算式としては、
522語 ÷ 100 wpm × 60秒 = 313.2秒 = 5分23.2秒
522語 ÷ 150 wpm × 60秒 = 208.8秒 = 3分28.8秒
522語 ÷ 200 wpm × 60秒 = 156.6秒 = 2分36.6秒
ちなみに、Part 5は、問題文と正解の選択肢の語句のみカウントしています。
P5 Q101-115: 232 words
150 wpm → 1分33秒
200 wpm → 1分07秒
P5 Q116-130: 290 words
150 wpm → 1分56秒
200 wpm → 1分27秒
Part 6全文: 563 words
150 wpm → 3分45秒
200 wpm → 2分49秒
計算式としては、
563語 ÷ 100 wpm × 60秒 = 337.8秒 = 5分37.8秒
563語 ÷ 150 wpm × 60秒 = 225.2秒 = 3分45.2秒
563語 ÷ 200 wpm × 60秒 = 168.9秒 = 2分48.9秒
Part 6は、基本的に本文と正解の選択肢の語彙・センテンスのみのカウントですが、文選択問題はすべての選択肢の英文をカウントしています。
P6-1 Q131-134: 154 words
150 wpm → 1分02秒
200 wpm → 46秒
「e-mail」は「To:」「From:」「Date:」「Subject:」は省いています。本試験では目を通したほうがいいですが、音読的には効果は薄いと感じたので省きました。
P6-2 Q135-138: 137 words
150 wpm → 54秒
200 wpm → 41秒
4段目のURLと、最後の電話番号はカウントしていません。
P6-3 Q139-142:130 words
150 wpm → 52秒
200 wpm → 39秒
すべてカウントしています。
P6-4 Q143-146: 142 words
150 wpm → 57秒
200 wpm → 43秒
「letter」は上段にある「名前」や「住所」はカウントしていません。「Dear ****」からカウントしています。締めにあるメールアドレス(下から2段目)もカウントしていません。
Part 7 SP全文: 2311 words
150 wpm → 15分24秒
200 wpm → 11分33秒
計算式としては、
2311語 ÷ 100 wpm × 60秒 = 1386.6秒 = 23分06.6秒
2311語 ÷ 150 wpm × 60秒 = 924.4秒 = 15分23.8秒
2311語 ÷ 200 wpm × 60秒 = 693.3秒 = 11分33.3秒
Q147-148 SP-1: 168 words
150 wpm → 1分07秒
200 wpm → 50秒
本文の最後にあるメールアドレスはカウントしていません。
Q149-150 SP-2: 131 words
150 wpm → 52秒
200 wpm → 39秒
チャット問題は、投稿者の名前と時間をカウントしていません。また、Q149の設問(意図問題)の英文も、ほぼ読まなくていいものなのでカウントしていません。
Q151-152 SP-3: 102 words
150 wpm → 41秒
200 wpm → 31秒
2段めのオーダー番号の「WG12983」と、3段目の電話番号はノーカウント。
Q153-154 SP-4: 217 words
150 wpm → 1分27秒
200 wpm → 1分05秒
「e-mail」は上段の「To:」~「Subject:」はカウントせず。「$****」の数字と「*** unit」もノーカウント。
Q155-157 SP-5: 284 words
150 wpm → 1分54秒
200 wpm → 1分25秒
Q157の文挿入問題は、挿入する文「"Yet as of..."」のみカウントし、設問文と選択肢はカウントせず。
Q158-160 SP-6: 206 words
150 wpm → 1分22秒
200 wpm → 1分02秒
Q159は選択肢の数字もカウントせず。
Q161-164 SP-7: 321 words
150 wpm → 2分08秒
200 wpm → 1分36秒
「chat discussion」は投稿者の名前と投稿時間はカウントせず。
Q162は選択肢の曜日はカウントせず。
Q164の意図問題の設問文もパターンなのでカウントしていません。
Q165-167 SP-8: 211 words
150 wpm → 1分24秒
200 wpm → 1分03秒
本文の下段にあるURLと電話番号はカウントせず。
Q168-171 SP-9: 318 words
150 wpm → 2分07秒
200 wpm → 1分35秒
「e-mail」は「From」~「Subject」はカウントせず。
Q169の設問もパターンでほぼ読まないのでカウントせず。
Q172-175 SP-10: 353 words
150 wpm → 2分21秒
200 wpm → 1分46秒
Q174の設問文もほぼ読まなくていいパターンなのでカウントしていません。
Q175の文位置選択問題はメインの英文「"A new chapter..."」のみカウントし、設問文と選択肢はカウントしていません。
Part 7 MP全文: 2128 words
150 wpm → 14分11秒
200 wpm → 10分38秒
計算式としては、
2128語 ÷ 100 wpm × 60秒 = 1276.8秒 = 21分16.8秒
2128語 ÷ 150 wpm × 60秒 = 851.2秒 = 14分11.2秒
2128語 ÷ 200 wpm × 60秒 = 638.4秒 = 10分38.4秒
Q176-180 MP-1: 289 words
150 wpm → 1分56秒
200 wpm → 1分27秒
「e-mail」は「From」「To」「Date」「Subject」はカウントせず。
「document」の表にある「LA502」などの番号、「Catrif」などの車種名、「$***」の金額、日付もカウントせず。
Q178の選択肢は固有名詞の車種名なのでカウントせず。
Q179の選択肢は日付けなのでカウントせず。
Q181-185 MP-2: 394 words
150 wpm → 2分38秒
200 wpm → 1分58秒
「Web page」の「£** and up」はカウントせず。
「e-mail」は「From:」~「Date:」はカウントせず。
Q183の選択肢は金額だけなのでカウントせず。
Q186-190 MP-3: 518 words
150 wpm → 3分27秒
200 wpm → 2分35秒
「e-mail」は「From:」~「Date:」はカウントせず。
Q191-195 MP-4: 417 words
150 wpm → 2分47秒
200 wpm → 2分05秒
「product information」は「** cm」「$***」はカウントせず。
「response」は5段目にあるメールアドレスをカウントせず。
Q192の設問はパターンなのでカウントせず。
Q196-200 MP-5: 510 words
150 wpm → 3分24秒
200 wpm → 2分33秒
「e-mail」は「From:」~「Date:」はカウントせず。
Q196の選択肢は人名なのでカウントせず。
● 速音読トレーニングの効果・やり方
● TOEIC リーディング465点が獲れたPart 7勉強法「通読」
● TOEIC スコアもリーディング力も向上するPart 7「精読」勉強法
● TOEIC リーディングで時間が足りない!対策と勉強法 Part 5・6編 / Part 7編

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