TOEICスコアが短期間で大幅アップする人に共通する6つの習慣

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対象:早急にハイスコアを取る必要がある/長らく伸び悩んでいる 
読了:約12分(7037字) 
公開:2018-07/07 

2013年に、TOEICの勉強法をまとめるブログにスイッチしてから、59名以上の読者さんからスコアアップ報告をいただいてきました。皆さんありがとうございます!

また、ツイッター上やスカイプなどでも、多くのTOEIC学習者の方々にお話をお伺いし、100人以上の方の勉強内容を聞いてきました。

その中で、短期間で大幅にスコアアップした方が共通してされていたことをまとめてみました。
 

短期間でスコアアップする6つの習慣

【習慣1】毎日2時間以上勉強する

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もう普通過ぎて、わざわざ言うのもどうかと思うのですが、結局、毎日大量に勉強している人が一番スコアアップが早いんですよね。


無職ですけど何か?さん:6ヶ月間で735→935点/月150時間
HMRRさん:2ヶ月間で610→805点/月150時間
ひかるさん:6ヶ月間で650→915点/月120時間
luckystrikeさん:6ヶ月間で545→835点/月105時間
ろっきーさん:4ヶ月間で580→835点/月90時間
TARACO-DXさん:9ヶ月間で650→820点/月80時間
まめだいふくさん:2ヶ月で755→875点/月80時間
Pikachanさん:7ヶ月で715→920点/月60時間


900点に到達する方の多くが、1日2~3時間勉強されています。

もちろん、中には「1日1時間くらい」という方もおられるのですが、そういう方は

● もともとの英語力が高かった
● このブログに出会うまでにそこそこ勉強していた
● 仕事やプライベートで英語を使う機会がある
● 洋画を頻繁に見るが勉強時間にはカウントしていない

といった方々なんですよね。

【参考】TOEIC 700・800・900点に必要な勉強時間と問題数の目安


応用言語学、第二言語(外国語)習得を研究されている廣森友人教授も、著書で触れておられました。


(言語の習得において)大切なのは、第二言語習得の最初のプロセスである「気づき」を促すようなインプット、すなわち難しすぎず、簡単すぎずといったほど良いレベルのインプットを大量かつ継続的に取り入れることである。(P. 43)




僕も2010年の夏頃までは、1日1時間前後しか勉強していませんでした。

ですが、「TOEICスコア履歴」でお伝えしているように、2010年の夏以降から1日2~3時間勉強するようになり、そこからスコアが上がり始め、09月には700点を超え、2011年09月には800点を超えました

【参考】TOEIC 700~800点が確実に獲れる6つの戦略と勉強法


では、勉強時間さえ費やせばそれでいいのかというと、そうではないんですよね。


【習慣2】TOEICに特化して勉強する

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TOEICスコアが伸びない人によくある9パターンとその対策」でもお伝えしましたが、TOEIC"以外"のマテリアル(映画・ドラマ・海外ニュース・洋書・オンライン英会話)をやっていると、600~700点台で伸び悩む可能性は高いです。

なぜか?

応用言語学者で第二言語習得を研究されている白井恭弘教授が、著書で目標に特化した勉強をすることの大切さについて説明されていました。


ここ数十年のコーパス言語学研究や、ジャンル分析などの結果、英語といっても、ジャンルによって使われる単語や構文は全然違ってくることがわかってきました。

たとえば、アナウンサーがテレビでしゃべっているときと、家で子供に向かってしゃべっているときでは、単語も文法もかなり違うものを使っています。

このような違いを意識して考え出されたのが、ESP(English for Specific Purposes)です。

例をあげれば、薬剤師のための英語とか、看護師のための英語とか。当然、使う単語や、表現などは恋愛映画のそれとは相当異なります。

ですから、TOEFLなら、TOEFLに特化した学習をしたほうが効率はよいのです。(P. 78)




600→800点に到達されたますおさんは、次のように仰ってました。


英会話等をやって過去10年くらいかけ350点から600点までジワジワ上がっていたのですが、そこから頭打ち状態でした。

本ブログを読んで、寄り道せずTOEICに徹するマインドに切り替えられたのか一番大きかったと思います。


次は、610→805点に到達されたHMRRさんも、TOEICに特化してからスコアが上がり始めたそうです。


仕事で英語を使う機会が増え、41歳で525点だった2年前(2013年)に学習再開。

通学英会話 → Skype英会話を1年。リスニングを中心に70点程度あがり600~645点台に。ここからSkype英会話をさらに1年継続しましたが、600点前半から数字が全く動かず

座学いるかなと思い始めた2014年11月に突然、会社で来年以降の昇進のための前提条件が最低650点以上とルール追加。

座学や地道な努力でTOEIC向けの勉強をしていなかったので、このままでは突破できないだろうと思い、勉強法を探してネットを彷徨っているときにツウさんのサイト(当ブログ)と遭遇。

自分の腹に落ちたので、Skype英会話を即座に中断。やり方を信じ、2ヶ月間全力でやって TOEICの悩みと決別するんだと決めました。


最後は、幅広くいろんなマテリアルに触れながら、945点に到達されたひょうたんつぎさんより。


900超えるのに1年以上かかったのは、自分としては時間がかかり過ぎという感じです。やはりTOEICの点数を上げたいならば、TOEICに特化した対策をやった方がよいでしょう。


僕が英語学習を始めたのは2007年ですが、TOEICに特化して勉強し始めたのは、上述したように、2010年の夏からです。そして、それからスコアが上がり始めました

【参考】TOEIC 700~800点が確実に獲れる6つの戦略と勉強法


では、TOEICに特化してさえいればそれでいいのかというと、ここにも注意点が1つあります。


【習慣3】公式教材か信頼できる講師の教材を使う

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本屋さんやAmazonを見てると、TOEIC本って大量にありますよね。

その中には、TOEICは満点を取得してはいるけど、TOEICにはあまり詳しくない英語講師書いたTOEIC対策本というのがあります。

最初の頃はそういったことを知らなかったので、そういう英語講師のTOEIC対策本を何冊も買ってしまいましたが、かなり非効率だったなと。

【参考】失敗しない!TOEIC参考書・教材の選び方 8つの注意点


では、どういうTOEIC対策本を買えばいいのか?

ご存知の方も多いと思いますが、TOEICにおいて最も信頼できるのは『公式TOEIC L&R問題集1~3+青』です。



TOEIC講師が書いた模試と比べると値段は割高なのですが、やはりTOEICの製作機関であるETSが作っている問題集だけあって、英文や問題の質が公開テストに限りなく近いです。マッチポンプ万歳。

【参考】新形式TOEIC おすすめ公式問題集・模試と効果的な使い方


その次にお勧めなのが、信頼できるTOEIC講師が書いたTOEIC対策本です。TOEICにおいて「信頼できる講師」というのは、TOEICを現役で受け続けている講師のことです。

英検と違って、TOEICは問題冊子を持ち帰ることができず、Web上にも公開されません。つまり、実際に受験することでしか、問題や英文を知ることはできないんですね。

そして、僕が受験し始めた2010年頃と比べると、TOEICの問題は大きく様変わりしていて、難易度も上がってきているんですよ。

【参考】新形式TOEIC 対策と勉強法まとめ リスニング編 / リーディング編


つまり、今でも受験し続けていて、TOEICの受験回数が多い講師ほど、本試験に近い問題や英文を作れる可能性が高いと言えます。

というわけで、受験したことをブログやツイッターなどで公開されていて、かつ、僕が信頼しているTOEIC講師の方々については、次の記事でまとめています。

【参考】失敗しない!TOEIC参考書・教材の選び方 8つの注意点


また、僕のお勧めのTOEIC対策本については、次の記事でまとめているのでぜひ!

【参考】TOEIC参考書多すぎ!僕が900点獲るのに役立った参考書まとめ


毎日2時間勉強することにし、TOEICに特化し、問題集も信頼できるものを買った。それでも伸び悩む方がおられます。

スコアが伸びやすい勉強法とスコアが伸びにくい勉強法というものがあるからです。


【習慣4】リスニングパートで精聴する

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● 初級者は多解きメインだと伸び悩む

受験勉強が得意だった人ほど、「問題をたくさん解くこと」に注力する傾向がある気がしています。

ですが、TOEICにおいては、多解き中心で900点を超える人はかな~り少数派です。ゼロではないですが、僕はほとんど出会ったことがありません。

400~600点台で多解きをすると、600~700点台くらいで伸び悩む人が多いなと。800~900点を取るためには、「問題を解く力」だけでなく、純粋な英語力が必要になるからです。

【参考】TOEICスコアが伸びない人によくある9パターンとその対策


ではどうするか?


● 精聴をやる理由

TOEICは、問題を解いてから勉強が始まります

僕の知る限りでは、リスニングスコアが伸び続ける人は、必ず「精聴」を習慣化されています

「精聴」というのは、スクリプトを見ずに、英語音声を聞いて英語の音と文字を一致させ、音を覚えていくトレーニングです。

自分の印象では、




に分かれるなと。もちろん両方される方もいます。

TARACO-DXさんHMRRさんディクテーションをメインにされていたようです。


2014年8月頃に本格的に勉強を始め、最初の3ヶ月間は某通信教育でディクテーション・音読のトレーニングを中心に計100時間ほどやり、結果リスニングの点が伸びて600点突破を果たしました。(TARACO-DXさん)


また、luckystrikeさんのように、シャドウイングをメインにされている方も多いです。

ろっきーさんは、ディクテとシャドウイングの両方をされていました。

僕は普通のディクテーションはほぼ書き取れるようになってから、脳内でやるディクテーションに移行しました。その結果、リスニングは満点が取れるようになってきました。

リスニング満点に到達された無職ですけど何か?さんは、ディクテやシャドウイングはされていませんが、精聴していたと仰ってます。


リスニングは通聴から精聴の繰り返しをひたすら行いました。これだけで、TOEICの勉強を始めて半年でL495(2017年6月)をとれました。


おそらく、無職ですけど何か?さんの仰る精聴は、脳内ディクテーションと同じではないかと考えています。


ディクテーションシャドウイングだけで、リスニング450~満点までたどり着ける方もおられます。

ですが、僕自身もそうでしたが、精聴系のトレーニング"のみ"だと、リスニング300~400点くらいで伸びづらくなる方が多い印象があります。

そういう症状に陥った場合の対処法は次へ(`・ω・´)b


【習慣5】リスニングパートで暗唱or瞬間英作文する

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「リスニングパートを聞いたり、シャドウイングしたりしてるけど、リスニング300~400点で伸び悩んでいる」という場合。

Part 3・4の会話やトークを使って、暗唱瞬間英作文などの想起(思い出して言う)系のトレーニングを行うと、ブレイクスルーできる方が多いです。

【参考】TOEIC Part 3・4が聞き取れない→「暗唱」で道は開ける!


なぜPart 3・4の暗唱や瞬間英作文に効果があるのかというと、予測文法が身につきやすいからです。

Part 3・4で暗唱や瞬間英作文をやると、Part 3・4によく出る語彙・フレーズはもちろん、会話やトークのパターンが脳にインストールされます。

なので、暗唱や瞬間英作文をやればやるほど、それらのストックが増え、その結果、会話やトークの内容を瞬時に理解できる割合が増え、なおかつ、その後どういう展開に進むのかが予測できるようになってくるわけです。


インプットを大量かつ継続的に取り込むことにより、その言語の「予測文法」(expectancy-grammar)が身についていく(Oller, 1976)。

例えば私たちは"I'm afraid ..."と聞くと、"I'm afraid you'll have to wait."、"I'm afraid he's on another line."など、たいていは何か良くないことが続くと予測する。

……つまり「予測文法」を身につけると、無意識のうちに瞬時に次に何が来るのかを予測することができるようになる。(P. 36)




リスニングで305→440点を取得されたHMRRさん暗唱をされたようです。


短期間ゆえに、リスニング点をあげるしかないと思い、それまでやっていた聞き流しをやめて、公式問題集1冊の全パートをディクテーション、精読、一部暗唱まで徹底的にやりました

1月末くらいに突然、音が聞きとれる感覚がするようになりました。


リスニング285→435点に到達されたluckystrikeさんは、瞬間英作文をされてました。


(Part 3・4は)間違いなく一番時間をかけました。

リスニングパートはメモ帳の表に日本語、裏に英語を書いて単語カードのようにしてひたすら瞬間英作文(暗唱っていうのかな?)しました。

多分50周ぐらいはしてると思います。Part1~4まで全部やるのはかなりきつかったですが、このトレーニングが最も効果があったと断言できます。


うちのブログでは、僕が瞬間英作文オタクなので、瞬間英作文をされている読者さん率が高い気がしています。

ですが、世間一般では、暗唱派のほうが多いのではないかと。

いずれにせよ、上述した精聴に加えて、暗唱か瞬間英作文を並行して、リスニングパートによく出る会話・トークを増やしていけば、「あ、このパターン知ってる」というデジャブに出会える割合は増え、サクサク解ける問題も増えてくるはずです。

【参考】TOEIC スコアもリスニング力も向上する勉強法 Part 1・2編 / Part 3・4編


【習慣6】リーディングパートで精読&通読する

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● リーディングパートで伸び悩む3パターン

リーディングで伸び悩んでる方の話をお聞きしていると、その原因は3つに分かれる気がしています。


(1) そもそも英文を読んでない
(2) ニュースや洋書は読んでいるがTOEICの英文は読んでない
(3) TOEICの英文は読んでいるが、精読してない


(1) そもそも英文を読んでない

まず、公開テストでリーディングパートは75分あります。つまり、一定量の英文を読んでいないと、途中でバテてしまうのは当然です。準備不足。

少なくとも毎日30分は読む習慣がないとキツイと思うんですよね。


また、(2) ニュースや洋書しか読んでいない方も、伸び悩む可能性があります。

上述したように、ニュースや洋書の英語は、TOEICのリーディングパートには出ない語彙・表現が大量に含まれ、ジャンルによってはTOEICに必要な語彙が身につきにくい場合も多いので非効率なんです。

毎日2~3時間くらい読めるなら別ですが、そんな読者家の方はおそらくこの記事のタイトルに惹かれてないはず(笑)

僕は2017年から「Newsela」という英語ニュース&読み物サイトを毎日3000語読むのを日課にしていますが、TOEICのスコアアップには遠回りだと感じています。

【参考】英語学習を続けるために大切なのはモチベよりも「日課」


(3) TOEICの英文は読んでいるけど、精読していない

こういう方もかなり多いです。英文の内容や文構造がよく分からないものは、たとえ1万回読んだとしても、理解できる日はやってこないですよ。

【参考】TOEIC スコアもリーディング力も向上するPart 7「精読」勉強法


● 精読してから通読をやる

中学生に英語を教えていた経験をお持ちで、385→465点に到達された無職ですけど何か?さんより。


問題集は、公式問題集、非公式問題集、究極の模試、ダブル模試、精選模試をひたすら繰り返しやりました。

やり方は精読してから必ず通読する。精読と通読が必ずワンセットです。そうしないと「わかったつもり」でいる場合があるからです。

これが、「勉強しているのに点が伸びない」原因になっていることが多々あるということを、英語を教えていて感じたことでした。


続いて、260→405点まで伸びたluckystrikeさんより。


リーディングは精読してから、とにかく音読。多分20周くらいですね。TOEIC勉強のうち8割くらいは実際に声に出したトレーニングをしたほうがいいと思いました。


最後に、300→410点まで伸びたろっきーさんより。


ブログ主さんの記事の中でも一番疑っていたトレーニングがPart7の通読でした。

でも、騙された思ってやり続けてみた結果、このパートが一番伸びましたし、得意になりました。


自分の経験では、リーディング450点までは、精読通読で十分です。お金もかからないですし。

時間的に・金額的に余裕があれば、400点を超えてからは、多解きも並行してやれると、より早く450点に到達できるようになるはずです。

【参考】TOEIC リーディング465点が獲れたPart 7勉強法「通読トレーニング」





 
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