瞬間英作文が劇的にやりやすくなる自作ノート・Ankiの作り方 (概要編)

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瞬間英作文 - 英語上達完全マップ by 森沢洋介さん

対象:既存の瞬間英作文本がやりにくい/瞬間英作文を自作したい 
読了:約11分(5618文字) 
公開:2014-03/12 
更新:2014-05/27 加筆・全体的に修正、前編後編に分断統治 
Ankiとは? - Ankiカードの作り方 (概要編) - (実践編) / 瞬間英作文

瞬間英作文で3000~5000文くらいやると、英作文には慣れてきますが、

 「トリガーとなる和文が意訳されてて、瞬間英作文がやりにくい」
 「自分にとって実用的でない英文だと、イマイチ覚える気がおきない」
 「よく間違える文だけ集中してトレーニングしたいなぁ」

と感じるようになってくると思うんです。

これはこれで成長してきた証なので、このレベルに到達してきたら、「無料フラッシュカード(単語帳)アプリ「AnkiDroid」で瞬間英作文帳を作る」 and/or 「瞬間英作文ノートを自作する」と、トレーニングがものすごく捗(はかど)ります。この記事では、その瞬間英作文を自作する方法、コツや注意点をまとめてみました。

ちなみに、「瞬間英作文が劇的にやりやすくなる自作ノート・Ankiの作り方 (実戦編)」に続きます。

それでは参りましょう(=゚ω゚)ノ

 

1. 自作で劇的にやりやすくなる4つの理由


瞬間英作文をメイントレーニング(1日2~3時間)にし始めて、1年経ちました。

TOEICをメインでやっていたときのトレーニングもカウントすると、瞬間英作文だけで、おそらくトータル1000時間以上やっていると思います。また、この秋には、1万文のトレーニングをやり終えることになります。
(でも、ペラペラには程遠く、まだまだトレーニングする必要がありそうです(ノд`)゚・*:.。.)

そして、去年(2013年)の秋頃から、無料フラッシュカード(単語帳)アプリ「AnkiDroid」を使って瞬間英作文をやるようになったのですが、もう市販のテキストの”まま”での瞬間英作文をやることはなさそうだなと。
※「市販のテキストを使わない」という意味ではないでゲソ。

理由は4つ。


1) トリガーを自分でアレンジできるのでストレスフリー
2) 苦手な文を集中してトレーニングできる
3) 使えるようになりたい文を集中してできる
4) スマホだけでいつでもどこでもトレーニングできる


1) トリガーをアレンジできてストレスフリー

上述しましたが、瞬間英作文はトリガー(和文)が意訳されてあるとかなりやりにくいんですよね。直訳調のほうが圧倒的にやりやすい。圧倒的です。

でも、直訳調になってない瞬間英作文本ってけっこう多いですし、DUOや普通の英語のテキストは瞬間英作文用には作られていないので、けっこうストレスがたまります。

「でも、自分で作るのは面倒臭い」と思われる方も多いと思います。僕も当初はそう思ってました。

ですが、英語をスラスラ言えるようにしようと思うと、大量の英文を数ヶ月間、何度も反復する必要が出てきますが、トリガーがやりやすいと、サクサクできる=一度に大量に瞬間英作文できるんです。

この快適さに一度慣れてしまうと、オリジナルのテキストを使っての瞬間英作文には戻れないです。「私たち、もうあの頃には戻れないのね…」と関係が完全に冷え消えってしまったカップルくらい戻れないです。


2) 苦手な文を集中してトレーニングできる

瞬間英作文本だと、自分の苦手な文だけをやるのは、ちょっと面倒臭いですよね。また、4~5冊くらいやると、最初の頃にやった瞬間英作文本の苦手な英文はまた忘れてきます。

そういったときは、その自分の苦手な文、苦手な文法を含んだ英文を、無料フラッシュカード(単語帳)アプリ「AnkiDroid/Anki」などに登録しておいたり、ノートを作っておくとトレーニングしやすくなります。


3) 使えるようになりたい文を集中してできる

上述の「苦手な文」と同様ですが、自分が「覚えたい文」「オンライン英会話ですぐに使えるようになりたい文」を集中してトレーニングすることもできるわけです。

僕の場合、普段勉強していて出会う「これ、使えるようになりたい!」と思った英文や、オンライン英会話中に先生に教えてもらった便利な表現なんかは、「Anki/AnkiDroid」に登録して覚えていっています。


4) スマホだけでいつでもどこでもトレーニングできる

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Anki/AnkiDroid」などのフラッシュカードに登録しておけば、スマホだけでいつでもどこでもトレーニングができます。

混雑した電車内でもできますし、ちょっとした待ち時間などのスキマ時間にトレーニングしやすくなります。スキマ時間を制するものは英語を制す。




2. 瞬間英作文を自作する3つの方法

1) Ankiなどのフラッシュカードを使う

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1つめは、当ブログの常連さんにはお馴染みの 無料フラッシュカード(単語帳)アプリ/ソフト「AnkiDroid/Anki」などを使う方法です。

フラッシュカードを使って瞬間英作文をやる場合のメリット。


1) 苦手なものを集中してトレーニングしやすい
2) スマホだけでいつでもどこでもトレーニングできる


フラッシュカードアプリを使う一番のメリットは、苦手なものを集中してトレーニングしやすいことだと思います。

特に「Anki」の場合、未習得の文が出てくるタイミングを自分の習熟度合いで設定できるので、まったく覚えていない文は次の日にも出てくるようにしたり、だいたい覚えてきた文は数日後に設定する、ということもできます。

ただ、PC上でやる場合は、当然「PCの前にいないとトレーニングできない」ですし、スマホでやる場合は「電池の心配が出てくる」というデメリットもあります。

詳しくは、「瞬間英作文を超効率化するアプリ「AnkiDroid・Anki」」をお読み下さい。


2) エクセルでノートを自作する

以前、NHKの「ニュースで英会話」の「SMARTPHONES GETTING SMARTER」という記事の英文で瞬間英作文するために、エクセルでノートを自作しました。

「百文は一画像にしかず」だと思うので、貼っておきますね。


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※クリックすると別タブで開きます


半分くらいは割愛してあるので、実際はもっと下に長いです。1ページの左半分にトリガー、右半分に英文、下のスペースに注意すべき語彙・表現を記載したりします。


エクセルでノートを自作するメリット。


1) 長文系の素材をやるとき、流れがつかみやすい
2) ノートなので書き込みやすい
3) スマホの電池を消費しない(笑)


デメリットとしては、「数が増えてくると、苦手な英文だけ集中してトレーニング、というのがちょっと面倒」「フラッシュカード以上に、作成に時間がかかる」というのがあります。


3) 手書きでノートを自作する

僕はノートは超キレイに作りたい人なので(笑)、エクセルで作成していますが、手書きで瞬間英作文ノートを作ってもOKです。読者さんで手書きの瞬間英作文ノートを作成されてる方はわりと多いですよ。

手書きは、確かに手間はかかりますが、「書くことで身につく」という方にとっては、そのほうが絶対有効です。

最近の僕は面倒臭くてやっていないですが、手書きすると、脳科学的には前頭葉が鍛えられて、長期記憶に残りやすいという話です。TOEICに批判的な脳科学者・茂木健一郎さんより(笑)。




3. 素材(教材)や状況によって変えてみる


上述した3つの選択肢は、どれが正しい・間違ってるというものではなく、いろいろ試してみて、ご自身の現在の目標・好み・レベルに応じて、柔軟に変えるといいと思います。

下記はその一例。

●短文(単文)系素材

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 ●TOEICの模試や公式問題集のPart 1・2・5
 ●「DUO」
 ●瞬間英作文系の教材

などの、短文(単文)系の素材は、そのままで瞬間英作文できるタイプのものは、もちろんそのままでもいいと思いますが、

 「英文の直下に日本語があって瞬間英作文がやりにくい」
 「スラスラ言えない苦手なものを集中的にトレーニングしたい」

場合は、上述した 「Anki/AnkiDroid」でカードを作成したほうがトレーニングしやすいと思います。


●長文系素材

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 ●TOEICのPart 3・4・6・7
 ●旺文社の「ダイアローグシリーズ」、Z会の「速読速聴シリーズ」
 ●「ニュースで英会話」「TED」

のように、複数文から成る「長文系の素材」は、ノートを自作してトレーニングしたほうが、話の流れがつかみやすくなるという意味で瞬間英作文はやりやすくなりますね。

もしくは、苦手なもの・スラスラ言えないものだけ、フラッシュカードに登録する



4. なかなか覚えられないものについて


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●理解する → 反復する


何度繰り返しても、イマイチ身につかない、スラスラ言えるようにならない語彙・表現・文法・構文というのがありますよね。

こういったものは、たいてい


◆ 覚えにくい語彙・表現 2つの原因 ◆

(1) 使い方・使う状況がよく分かっておらず、
(2) 出会った回数・使った回数も低い


という場合が圧倒的に多い気がしてます。

(1)の場合は、「英辞郎」「weblio英和和英辞典」で調べ直す(例文もいくつか読む)以外に、「オックスフォード英英辞典」で調べると「なるほど!」とスッキリすることも多いです(英英辞典なのである程度英語力がないと厳しいかも)。

また、イメージがつかみにくい文法項目は「一億人の英文法」などの文法書で調べ直したり、Google先生で調べて、使い方・使う状況を理解した上で、

(2)「英辞郎」や「weblio英和和英辞典」で、自分が使いそうな英文を選んで(自分が使いやすいように改良した上で)、フラッシュカードに追加でカード登録するといいです。

瞬間英作文で何度も反復し、その語彙・表現を含んだ英文をたくさん作成すれば、徐々に身についていきます。

「瞬間英作文は断然テキスト派 or 自作ノート派!」の方も、苦手なものだけフラッシュカードを使うという柔軟な勉強のやり方をしてもいいと思います。


この「なかなか覚えられないもの」については、「苦手な単語を確実に覚えるための10の方法」も参考になると思います(・∀・)b


●オンライン英会話やSNSでガンガン使う


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最近痛感していることですが、瞬間英作文で覚えた語彙・表現・文法・構文は、オンライン英会話やSNS「Lang-8」などで、ガンガン使っていったほうがいいなと。

というのも、せっかく瞬間英作文でスラスラ言えるようになっても、使わない語彙は片っ端から忘れていくんです。去年やった瞬間英作文を読み返してみると「あれ、スラスラ出てこない…orz」ということがよくある。

これってモッタイナイですよね(;・∀・)

ですので、とにかく英語を使う機会(スピーキング・ライティング)を増やすことが大切だなと、最近痛感しています。

瞬間英作文で覚えたものは、ガンガン使っていくことで、

 ●スピーキング・ライティングで瞬時に使えるようになっていく
 ●リスニング・リーディングでも瞬時に理解できるようになっていく
 ●正しい使い方・使う状況が、徐々に分かるようになってくる


という効果があるなと。

サザエさんでも、タラちゃんが覚えてたての言葉を使ってたりしますよね。で、最初は使い方・使う状況をよく分かってないから間違ったりして、家族に笑われる(笑)。

それでも何度も使うようにしていると、その言葉の使い方・使う状況に意識がいくようになるので、徐々に正しい使い方・使う状況が分かるようになってくるんです。

だから、間違ってもいいからガンガン使っていくべし。大切なことは、「失敗を避けること」以上に、失敗から学んで次に活かすこと。



 
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