TOEIC 第220回(05月21日) 結果・感想・難易度まとめ

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対象:TOEIC受験者/受験予定者 
読了:約12分(7260字)
公開:2017-05/22
更新:2017-06/19

42回目のTOEICのアビメが返ってきたので、振り返ってみました。
 

1. リスニングパート

Part 1:やや易

鉄板の問題ばかりだったので、比較的易しい部類に入ると思います。


Part 2:やや難

個人的には少し難しい問題の割合が多いと感じました。主観です(^_^ゞ

● 会話の状況を瞬時に理解できるか?

リスニングパートすべてに言えることですが、Part 2の場合は特に、


音声が聞こえてきた瞬間に
(1) 音が聞き取れる
(2) 音から意味がつかめる
(3) 会話(トーク)のシチュエーションもつかめる


がやはり重要だと感じています。

易しい問題だと、(2)で意味が完全につかめなかったとしても、文頭と選択肢がある程度聞き取れれば正解を選べることが多いです。

ただ、よく出るパターンではない「間接応答問題」「距離が遠い問題」の場合は、(3)会話のシチュエーションまで正確に理解できていないと、撃沈します

ここで中級者と上級者をふるい分けているのだと思います。

【参考】TOEIC Part 2 「間接応答問題」「距離が遠い問題」の対策


● できるまで反復 → 数もこなす

去年の暮れぐらいから、Part 2で間違えたものや瞬時に聞き取れなかった英文はすべて、フラッシュカード(単語帳)アプリ「AnkiDroid」にカード登録して【 瞬間英作文 】でスラスラ言えるまで、かつ、音声は1.5倍速で聞き取れるまで、トレーニングしています。

【参考】速聴の効果と注意点まとめ


苦手なセンテンスなのに、面倒臭がってフラッシュカードにカード登録しなかった(瞬間英作文しなかった)ものは、結局、瞬時に正確にパッと聞き取って理解できるレベルに到達しないなと。

苦手なものはそのままにしておくと、基本的にいつまで経っても苦手なままです(ノд`)


とは言え、Part 2によく出る「設問→応答」のパターンさえ押さえていけば、900点は取れる(8~9割は正解できる)レベルに到達できるはずです。今の僕がそんな感じです。

ですが、TOEICのリスニングパートで完全に聞き取れるレベルをめざそうと思うと、マイナーな語彙や表現も聞き取れる(=幅広いリスニング力)が必要だと感じています。


Part 3:やや難

Part 4:普通

● ナレーターの読み上げ速度が速く感じた

個人的には、最近のTOEICのリスニングはそんなに速いと感じることがなくなってきていたのですが、今日はなぜかナレーターさんの読み上げ速度が速く感じました。

もしかしたら、僕が受けたフォームは少し速いものが多かったかもしれません。ただ、他の可能性もありそうだなと。


この数ヶ月、読むスピードを上げるために速音読トレーニングをやってきました。

ですが、読むスピードだけでなく、解くスピードも上げる必要があると感じたので、先月辺りから、リーディングパートの速音読トレーニングをいったん止めて、多解きに変えたんです。もしかしたらこれが原因かもしれないなと。

速音読は4ヶ月くらいやったので、去年(2016年)よりは、読むスピードは少し向上しているのは間違いないです。

【参考】速音読トレーニングの効果・やり方


ただ、速音読をやっていたときに毎日感じていた「なるべく速く!」という意識が薄れてしまったので、リーディング時に自分のマイペースなスピードで読んでしまっているなと。

そして、リスニング時にも感じてた、「なるべく速い英語を聞く時間を増やすぞ」という意識も薄れ、【 速聴 】の割合も減っていたなと。

基本的に『公式問題集』のナレーターは、本試験よりも遅く話す人が多い印象です。速いのは例の早口のオーストラリア人くらいかなと。


● 800点を超えてきたら「速さ」を常に意識

普段の練習で、ある程度聞き取れるようになってきた音声でも、オリジナルスピードのままで練習し続けている限り、本試験の速いナレーターの英語に圧倒されてしまいます。

ある程度聞き取れるようになってきたら、Part 1・2なら1.5倍速Part 3・4なら1.1~1.3倍速くらいで聞き取れるまで練習したほうがいいです。そうすることで、速さへの耐性が少しずつ付いてきます。

【参考】速聴の効果と注意点まとめ


われわれの記憶力の実験は、スティーブが楽をしすぎないような設計になっていた。記憶力の向上にともなって少しずつ数字を増やしていき、スティーブが常に能力の限界ぎりぎりのところにいるようにした

正解するたびに数字を増やし失敗するたびに減らすことで、常にあと一つ多くの数字を記憶するようにプレッシャーをかけつつ、スティーブの能力に見合った課題を与えつづけた。

これはどのような練習についても言える基本的な真実だ。自らをコンフォート・ゾーン(安心領域)の外へ追い立てることなくして、決して上達はない

……自らのコンフォート・ゾーンから飛び出すというのは、それまでできなかったことに挑戦するという意味だ。(P. 48~50)



そんなわけで、リーディングパートも、毎日15~30分でも、理解できる範囲で、できる限り速く読むトレーニングを日課にしたほうがいいなと。


● 選択肢が短かった

僕が受けたフォームのPart 3・4は、選択肢が短いものの割合が多く、よく出るパターンの選択肢が多く、【 先読み 】がやりやすく、正解を選びやすかったです。

ただ、まったく聞き取れないセットはなかったものの、部分的に「ちょっと何言ってるか分からない」という箇所はけっこうあって、どうも自分が知らないタイプの語彙・表現、会話のパターンがあり、問題としては易しくはなかったです。


【結果】リスニングスコア:495点

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リスニングパートのアビメの見方については「TOEIC 弱点と対策が分かる!公式認定証(アビメ)の見方 ①リスニング編」をご覧下さい。

TEX加藤先生のブログ記事「公開テスト正解数換算表」を参考にさせていただき、誤答数を数えてみました。僕は「フォーム2」みたいです。


L1:94% → 1問
L2:95% → 1問
L3:100%
L4:98% → 1問
L5:93% → 1問


「L5」は他の項目と重複するので、それを差し引くと、実際の誤答数は「3問」になると思います。このようにリスニングパートは数問間違えても満点になることがあります。

パート別の誤答数は、「L1・L3」がPart 1・2、「L2・L4」がPart 3・4を表しているので、Part 1・2は2問間違い、Part 3・4は1問間違いということになります。


● 初のリスニング満点!

ずーっと苦手意識を感じていたリスニングで、とうとう満点を取る日がやってきました。応援して下さっている皆さん、本当にありがとうございますm(._.)m

正直言うと、まったく手ごたえがなかったです。

テストを終えたときの手ごたえは、前回の2017年04月(L460点)のときとまったく変わらなかったです。

なので、カンで正解した割合がたまたま多かったんだろうなと。

というのも、「満点が取れる = 100%完全に聞き取れる」ではないんですよね。

公式問題集や模試』を解いていても、聞き取れなかったり、聞き逃してしまうことは全然ありますし、「なんでこんな簡単なんが聞き取れへんかったんやろう…」としょっちゅうヘコんでます(笑)


● リスニングが少しラクになってきた

ただ、リスニング400点前後の頃と比べると、瞬時に聞き取れる割合がかなり増え、リスニングがラクになってきたのは間違いないです。頑張って聞こうとしなくても、自然と聞こえてくる、耳に入ってくるという割合がけっこう増えました。

オンライン英会話 】でも、「先生の言っていることが聞き取れない」という割合が、以前よりも減ってきたなーと。成長成長。
※これは英検のお陰でもある。


● この数ヶ月やってきたこと

去年くらいから、トレーニングのやり方を少し変えたのですが、それが奏功したと感じています。

3回チャレンジ法」の2回目(何度も聞き返して解いてOK)で聞き取って理解できたものは、それから15~20日間毎日【 脳内ディクテーション 】します。

音声が聞こえてきた瞬間に意味がつかめる or 状況をイメージできるまで毎日聞く感じ。

毎日、自分の耳をテストする感じです。今日解いて精聴して復習した音声でも、翌日に聞き返すと、音が聞き取れない、意味を忘れていて聞き取れない、ということが多々あるんですよね。

だから、毎日繰り返して、音と意味を脳に覚えさせる必要があるんです。

今の僕のリスニング力だと、毎日その音声を聞いて、意味を思い出す or 状況をイメージするというトレーニングを15日間も繰り返すと、さすがに瞬時に思い出せるようになります。

この瞬時に意味を思い出せる or 状況をイメージできるまで毎日やる = 初見の音声でも瞬時に聞き取れるにつながってくるということが、ようやく体験的に分かってきました。


また、意味がつかめないもの、スクリプトを見ても「なんかパッとつかめないもの」や、マスターしきれていない文法が含まれるものは、上述したようにフラッシュカード(単語帳)アプリに入れて【 瞬間英作文 】でスラスラ言えるまで回します。

その上で、音声を15~20日間連続で聞いていきます。


満点ホルダーのAkiさんのブログ記事「弱点に気づき、実践していったこと」を拝読しましたが、やはり地道なトレーニングが大切だと再確認しました。

【参考】TOEIC スコアもリスニング力も向上する勉強法 Part 1・2編 / Part 3・4編


● 英語は「陣取りゲーム」

今回リスニング満点が取れて感じたのは、やっぱり英語は陣取りゲームだなと。

瞬時に聞き取れる語彙、スラスラと読んで理解できる語彙を1つ1つ地道に増やすことで、聞き取れる&読めるエリアを拡げていくという意味で陣取りゲームのように感じます。

とは言え、英検1級のリスニングは素点ベースで、まだ半分くらいしか取れないですし、映画やドラマだと1~2割しか聞き取れず、「映画を字幕なしで」にはほと遠いリスニング力です。

なので、TOEICリスニング満点も、やっぱり通過点だなと。TOEICワールドの外側にはまだまだ未開拓の世界が広がっています。



2. リーディングパート


今回もギリギリですが、最後まで解き終えることができました。

速音読 】を中断してから、TOEICの英文を高速で読む意識が薄れ、速音読をしていたときよりも、読むスピードが少し下がったような気がしています。思い込みかもしれないですが(笑)

やはり、


(1) 毎日一定量解く(解くスピードを上げるため)
(2) 毎日速音読(読むスピードを上げるため)


の2つは同時進行していったほうがいいなと。


Part 5:やや難

最初のほうはかなり易しかったのですが、今回は語彙問題で数問、難易度が高めのものがいくつか出ていて悩みました。

僕の語彙は6000~7000語くらいなので、英検1級レベルの難しい語彙がきたらお手上げなんですよね(笑)

だからと言って、R4(語彙が理解できる)で100%を取るためにPart 5対策本をひたすらやるくらいなら、スピーキングやリスニングに時間を回したいので、R4はあと数年は90%前後でウロウロし続けると思います。

13:54終了。タイムテーブル通り。


Part 6:やや易

前回第219回(4月9日)と違って、今回は「文選択問題」も含めて、易しく感じました。

Part 6の文選択問題も結局、本文の文書パターンと選択肢のパターンが、自分の知ってるものかどうかだなと。

本文は自分が今までに読んだことがある文書パターンで、かつ、選択肢の英文(語彙・表現)も、どういう状況で使われるかを知っているパターンであれば瞬殺できるんですよね。

そして僕が満点を取れないのは、満点ホルダーの方々と比べて、パターンが少ない(=こなしている模試の数が少ない)からです。

よく出るパターンを押さえていけば、900点(R450点)には届きますが、満点をめざそうと思うと、もっと数をこなさないといけないなと。

14:02終了。タイムテーブル通り。


Part 7 MP:やや難

僕はMP(マルチプルパッセージ:2~3文書問題)から解く派なので、MPからいきますね。

● 設問に少し読みづらいものがチラホラ

僕はPart 7を解くときは、いわゆる「HUMMER式」で解いています。


(1) 設問を2~3つ読んで頭に入れる
(2) 本文を読む
(3) 答えの根拠を見つけた設問はその時点でマークする
(4) 残りの設問をすべて読む
(5) 本文を最後まで読む
(6) 選択肢を読んでマークする


詳しくは「TOEIC リーディングで時間が足りない!対策と勉強法 Part 7編」をお読み下さい。

本文を読む前に、設問を先読みするのですが、今回は設問が長くて、パッと理解するのが難しいと感じるものがチョイチョイあり、設問を読んで記憶するのにちょっと苦労しました


● TPが難しかった

最初の2つのDP(ダブルパッセージ:2文書問題)は易しく感じましたが、TP(トリプルパッセージ:3文書問題)は、英文量もそこそこあり、解くのに時間のかかる問題が多かったです。

確かTPの1題目だったと思いますが、建物のリノベーションと周辺住民の許可を得る話が、めずらしい構成だったので、理解するのにも、解くのにも時間がかかりました。

DPが終わるまでは、タイムテーブル通りに解けていたのですが、TPから崩れました(˜∀˜;)

最近ずっと取り組んでいる『新形式精選模試リーディング』



Part 7がけっこう難しく、本文も選択肢も正確に読まないと、けっこうヒッカケられるんです。

でもそのお陰で、今回は以前よりも、ヒッカケを意識しながら、正確に読むことができた気がしています。とか言って、返ってきたスコアが全然低いときもあるのがTOEICなんですけどね(笑)

14:35終了。3分ビハインド。


Part 7 SP:普通

最初のほうの問題にいくつか悩むものがあって、途中まで、時間的にかなりヤバかったのですが、最後の2題が意外と易しく、何とか最後まで解けました。

ただ、途中で諦めて捨てた問題もあるので、おそらく450点前後だと思います。


最近、TOEIC・英検・英会話・ニュース記事の多読、に割り当てる時間をどう配分していくか、常に迷いながら手探りで進んでる感じです。英検のSWも手を付けられていないですし。

ただ、将棋棋士の羽生善治さんが、


迷ってしまって判断がつきかねる局面にも遭遇する一方で、「迷ってしまうような局面にたくさん出合ってきたからこそ、ここまで来ることができた」と思います。たとえ一つ一つの場面のミスであっても、です。

ですから、ミスも迷いも前に進んでいくためには必要不可欠なステップと捉えています。

一見、意味のなさそうなことでも、マイナスにしか思えないことでも、実は自分に重要な影響がある――これは、数多くの対極が教えてくれた教訓です。

今、何か問題に直面していたとして、それが解決できるかもしれないし、残念ながら解決できないかもしれません。しかし、それを解決しようと頭を絞った経験や過程というのは、後々になっても自分を支えてくれ、やがて財産になるものだと信じています。(P. 2~3)



と語っておられたので、天才でも迷うんだから、凡人の僕が迷うのも当然だと思えるようになり(笑)、少し気がラクになりました。

どんなときも、どんなときも、迷い探し続ける日々が答えになるって、マッキーも歌ってますしね(`・ω・´)b


【結果】リーディングスコア:455点

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リーディングパートのアビメの詳細な見方は「TOEIC 弱点と対策が分かる!公式認定証(アビメ)の見方 ②リーディング編」を参照して下さい。

リーディングパートもTEX加藤先生のブログ記事「2017年5月公開テスト正解数換算表」で誤答数を出しておきます。


R1:88% → 3問
R2:100%
R3:85% → 4問
R4:92% → 2問
R5:95% → 1問


「R1・R2」はPart 7、「R3」はPart 6・7、「R4」はPart 5・6・7、「R5」はPart 5に該当するので、リーディングパートは、リスニングパートと違って正確な誤答数が出せません。


リーディングパートはまだしばらく450点前後が続くと思います。だって、旧形式の頃と比べると、めっちゃ難しくなってるんだもん(ノдT)

今の僕のレベルでの理想はPart 6・7は毎日数題解く&【 速音読 】したほうがいい気がしています。

毎日大量に解いて速音読もやることで、


● 新形式のPart 6・7の文書を読み慣れる
● 新形式のPart 6・7の問題パターンに慣れる
言い換えキーワードのストックを増やす
タイムマネジメントに慣れる


というメリットがあります。

ですが、英検1級の読解をやらないといけないですし、英語ニュースでの多読もやりたいので、TOEICにそんなに時間避けないんですよね……

なので、リーディングパートも焦らずマイペースにいくつもりです。

【参考】TOEIC スコアもリーディング力も向上する勉強法 Part 5・6編 / Part 7編



3. 他のTOEICkerの方々の感想


今回のTOEICを受験された、僕が信頼しているTOEIC講師・TOEICkerの方々をご紹介しておきます。

おそらく僕はJet Bullさんと同じフォームです。

Jet Bullさん:第220回TOEIC公開テスト 感想
ふーじーさん:第220回TOEIC(2017年5月21日)ふりかえり
相澤俊幸先生:第220回TOEIC L&R公開テスト 難易度と感想
TEX加藤先生:5月TOEIC感想
花田徹也先生:5月21日TOEIC(第220回)に関する講評・速報・感想
OJiM監督:第220回TOEIC公開テスト 感想



 
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