TOEIC教材レビュー「究極の模試」 900点取得できた模試

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対象:解説の詳しい模試がやりたい/本試験に近い模試がやりたい 
読了:約4分(1957字) 公開:2012-11/07 
更新:2014-05/16

 

1. 概要


TOEICテスト 究極の模試 600問
著  者ヒロ前田
対  象TOEICトータル500点以上
特  徴本試験に非常に近い
不正解の選択肢が不正解になる理由が分かる
TEST 3は音声が速くて高地トレーニングになる
音  声CD付き
ナレーターは全員聞き取りやすい
TEST 1→2→3ごとに速い読み上げになる
オススメ度★★★★★
問題の質★★★★★
解  説★★★★★
使いやすさ★★★★

解説や勉強の仕方・復習の仕方が非常に丁寧に書かれてあるので、初級者・中級者の方にオススメなのはもちろんですが、

同時期に発売された「公式問題集Vol.5」には、本試験には出るはずの難問が(意図的に?)含まれていないそうですが、

この「究極の模試」には、その本試験に出る難問が含まれているため(特にPart 7)、900点以上を狙う人にとってもマストアイテムだと思います。

自分自身も実際解いていて「そうそう、こんな感じで迷わされるんよなー」というデジャブ感が味わってます。



2. レビュー

解説 ★★★★★

僕はそんなにたくさん問題集を解いてない方ですが、トップクラスだと思います。
特に、不正解の選択肢に対する説明がほとんどない模試・問題集が多い中で、この模試は不正解の選択肢に関する説明が非常に多くて、丁寧です。

また、ゼミ生中継という、学習者の目線で疑問に感じることに答える解説スペースが設けられているのですが、問題の気をつけるべきポイント、勉強の仕方などの記載もあったりして、非常にプラスになります。


問題集は「なぜ間違えたのか」をきちんと理解しなければ、次また似たような問題で同じような間違いを犯します。そのためには不正解の選択肢がなぜ不正解になるのかを理解することが大切なのですが、その説明がほとんどない問題集が圧倒的に多いんですよね(特にPart7)。

ただ、この「究極の模試」も、”すべての”不正解選択肢の解説があるわけではないので、初級者・中級者の方は「?」になる可能性もゼロではないと思います。

不正解率がそれなりに高いのに、余白も十分あるのに、説明されていない問題がいくつかあったのは、個人的にはちょっと残念でした。
※この点について、前田先生から直々にお伺いしましたが、当初は解説は文字ビッシリなくらい書かれていたそうです。

しかし、そうすると非常に見づらくなることが判明し、試行錯誤の末、最終的に今のものに落ち着いたそうです。確かに、文字がビッシリな問題集はやる気が失せます。難しいところですね。

車の「コンパクトにしたいけど、車内は広くしたい」というジレンマに似ている気がしました。「あちらを立てればこちらが立たず」ですね。



問題・英文の質 ★★★★★

問題文・設問文・選択肢の質はもちろんですが、模試のサイズ、レイアウト、文字の大きさやフォント、紙質など、何か何まで本試験に近いです。ここまで再現されている模試はこれが初めてだと思います。

「大きすぎる」という批判もありますが、僕は可能な限り本番に近い状況で毎日トレーニングすることが、試験や本番に強くなるための最上の方法の一つだと考えているので、個人的には大歓迎です。

ただ、欲を言えば、リスニング・リーディングBOXみたいに、解答・解説編だけでなく、問題冊子もバラせるようにして欲しかったなぁと。
もしかしたら出版的に難しかったのかもしれないですけどね(^_^ゞ


音声 ★★★★★

特にクセのあるナレーターもおらず、速さも本試験並みなので、解いた後はオーバーラッピングやシャドウイングなどをするための素材として使えます。

音声はCDが付属してます。PCを持っていない人には重要ですが、特急シリーズなどのMP3ダウンロードに慣れている方にとっては、CDから取り込んでMP3化して……というのは面倒臭いと思われます。CDがいいかMP3がいいかも一長一短ですね。


使いやすさ ★★★★

去年(2011年)発売された超リアル模試などの模試と比べると、やはり大きめサイズなので、持ち運びや使い勝手はいいとは言えないと思います。

しかし、先ほども申し上げたように、「可能な限り本試験と同様の状況で勉強した方が、試験の際に実力を発揮しやすい」と僕は考えているので、この本試験と同様の大きさであることが、この模試の最大の売りの一つだと思っています。

Part 3・4の先読みトレーニングがやりやすいですし、Part 7も文字が本試験と同様の大きさなので、読みやすいです。本試験前のリハーサルとして取り組む模試としてはベストではないかと思っています。

超リアル模試などのA5サイズの模試は、コンパクトで持ち運びは便利ですが、特にPart 7の文字が小さくて読みにくいというデメリットはありますね。

模試の大きさに関しても、一長一短ですね(^-^ゞ

 
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コメント

御礼
こんにちは。詳細なレビューをしていただき感謝いたします。「本」という形態をとると、ある人にとってメリットとなることが、別の人にとってデメリットになると思いますので、制作中には編集者もボクもジレンマに悩まされました。ゼミ生中継も、原稿段階で書いた量は多かったのですが、レイアウトしてみると「びっちり」文字だらけになったページもあり、それはそれで人によってはく苦しく思うと思って、カットした部分も多くあります。なるべく多くの人(書店や指導者も含みます)の要望を満たしつつ、現実的な範囲で作られた本になったとは思っていますが、いただいた貴重なご意見は編集者にフィードバックさせていただき、今後の企画に役立ててもらいます。末筆となりましたが大きい成果を出されることを願っています。
前田先生
コメントありがとうございます!

「ある人にとってメリットとなることが、別の人にとってデメリットになる」
仰るとおりだと思いました。余白がない、詰め込みまくりの問題集は読みづらいです。「あちらを立てればこちらが立たず」ですね。

この究極の模試を作るにあたっては、相当なご苦労があったとお伺いしています。また、、実際勉強していて「これを作るのは絶対大変だっただろうな」と思う部分が随所に見られます。

また、究極の模試を作るのは難しいかもしれませんが、これからも、良質な問題集を作り続けていただきたいです。

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