
読了:約17分(9316文字)
公開:2013-12/15
更新:2014-02/14「6. 瞬間英作文の効果的な復習のやり方」追加
瞬間英作文とは? - おすすめ本まとめ - 効果的なやり方 - トレーニング快適化 / オンライン英会話とは?
森沢洋介さんの著書や「瞬間英作文|英語上達完全マップ」を参考に、瞬間英作文で7000文(約14冊)くらいトレーニングしてきました。
その過程で、「もっとこうしたほうが効果的だな」「こうすると快適にトレーニングできるな」と気づいたことがたくさんあったので、まとめてみました(=゚ω゚)ノ
あと、項目が増えすぎて長文化してきたので、「瞬間英作文トレーニングを快適化する6つのコツ」は別記事として作成 しました。
また、「そもそも瞬間英作文って?」という方は、「英会話の上達に効果抜群の独学勉強法「瞬間英作文」」を、「瞬間英作文でお薦めの本を教ーえてー」という方は、「瞬間英作文 おすすめ本・教材」を参照して下さい。
それではいってみましょーヾ(゚Д゚ )
1. 瞬間英作文を始める前に
●英語が超苦手な人は文法書から

「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」などの瞬間英作文本は、文法がある程度分かっている人向けに作られているので、文法事項の説明はあんまり詳しく記載されていません。
ですので、「学生時代は、完全に英語をサボった」「英文法はサッパリ」という方は、先に 「一億人の英文法」や「Forest」など の文法書で勉強しておくことをお勧めします。
●学生時代に英語をやった人は大丈夫
ですが、「学生時代に、人並みには勉強した…と思う」という方や、瞬間英作文テキストの日本語文(トリガーと言います)と英文を見て「まぁだいたい理解できる」という方は、瞬間英作文を始めていただいてOKっす(・∀・)b中級者にオススメの瞬間英作文テキストである『例解 和文英訳教本』の著者・小倉弘さんが、
英作文を勉強してはじめて文法が分かる。
(英文法は)使えてこそはじめて…学習する意味がある。
とおっしゃっておられるように、瞬間英作文は、数をこなせばこなすほど、
●時制
●動詞の語法
●構文
●冠詞・単数形・複数形
●前置詞
●不定詞・動名詞
●比較・仮定法
などの文法事項が、身についてきている感覚があります。
日本人は「文法が分かる」というレベルの人は多いと思いますが、瞬間英作文をやることで「文法を使って話せる」というレベルになっていきます。
そんなわけで、瞬間英作文テキストをやる過程で、不明な文法事項は、文法書で調べるようにしていきましょう。
●発音ができるとリスニングも伸びる

瞬間英作文は、スピーキングだけでなく、リスニングも伸ばすことができるのですが、リスニングにも効果があるようにするためには、1つ条件があります。
ネイティブレベルである必要はないですが、丁寧な発音ができることです。
まず知っておいていただきたいことは、リスニングにおいては、自分が発音できる音 = 聞き取れる音 になります。
(1) 音が聞き取れる
▼
(2) その聞き取った音から意味がつかめる
▼
(3) リスニングできる
そして、瞬間英作文がきたえてくれるのは、プロセス(2)だけなんですね。
つまり、瞬間英作文で(2)をどれだけきたえても、(1)の音が聞き取れなければ、リスニングできるようにはならないのデス!ヾ(゚Д゚ )
ですので、プロセス(1)の音が聞き取れるようにするためには、発音練習が重要になってくるのです。
発音が分かると、英語の音を処理する脳の負担が減り、聞き取った音から意味を理解するほうへ、脳の処理リソースを多く回せるようになるからです。
また、英会話においても、発音は重要になります。
例えば、こちらがEnglish Speakerに聞き取りにくい、いい加減な発音をしていると、うまく理解してもらえなかったりします。ですので、ネイティブ並みに完璧でなくてもいいので、発音は少しは練習しておきましょう。
発音については、次の記事に詳しく書いてあります。
●【英語】やらない人は損してる!発音を学ぶことで得られる4つのメリット
2. 瞬間英作文トレーニングの重要ポイント
瞬間英作文トレーニングの重要ポイントについては、「英語上達完全マップ●瞬間英作文」の森沢洋介さんが、次のようにおっしゃっておられます。
◆ 瞬間英作文の重要ポイント ◆
(1) 簡単な文を数多く作る
(2) スピード、滑らかさを重視する
(3) 暗記しようとしない
これは自分の体験的にも間違いないと感じています。
自分なりに試してみて気づいたことを添えておきます。
(1) 簡単な文を数多く作る
最初の2000~3000文は、中学レベルの文法・構文(厳密には英語で実際によく使う文法・構文)の超やさしいものをひたすらやるのがお勧めです。
瞬間英作文スキルが上がってきたら、徐々に文法レベル・語彙レベルを上げていくと思います。
ちなみに、森沢さんのおっしゃる「数多く」というのは、「重複なしで数多く」という意味だと僕は解釈しています。今まで約1万文やってきて、【 オンライン英会話 】も毎日やっていますが、流暢に英語が話せるようになりたい自分としては、まだまだトレーニング量が足りないと感じています。
(2) スピード、滑らかさを重視する
当然ですが、英会話では、言いたいことが瞬時に出てこないと会話が成り立ちません。ですので、普段のトレーニングで、瞬時に言えるようにトレーニングしておく必要があります。
森沢さんが「瞬間英作文」と名付けられたのは、そういう理由だと思います。他にも「口頭英作文」といった呼び名がありますが、個人的には「瞬間英作文」という呼び名を広めていきたいと思っています。
(3) 暗記しようとしない
瞬間英作文は、日本語文を見て、状況をイメージして、英語でそれに相応しい語彙・構文・文法に置き換えるトレーニングと言えます。
ですので、丸暗記してしまうとあまり意味がありません。
瞬間英作文テキストを何十周もしていると、「何か単に覚えてしまっているだけで、トレーニングになっていないような気がする」という風に感じることがあります。
そういう場合は、その本はしばらくお蔵入りして、次の瞬間英作文テキストに進みましょう。そして、3ヶ月~半年後に再チャレンジしてみると、暗記してしまっているものは、いい感じで忘れてくれています。
3. 瞬間英作文の効果的な進め方
森沢洋介さんは、「英語上達完全マップ●瞬間英作文」で、3つのステージについて説明されています。
●第1ステージ
中学英語の範囲内で平易な文が文型別に確実にスムーズに作れるようにする。
単語・表現に難しいものが一切無いばからしい程容易な文例集を使用。
●第2ステージ
中学英語の文型の瞬間的な引き出し、結合が自由にできるようにする。
反射的に英文を作る回路の設置完了。
例文が、文法・文型別に並んでいないパターンシャフルされたもの、
あるいは文型が結合された文例集を使用。
●第3ステージ
さまざまな文型・構文・表現を駆使できるようにする。
第2ステージ終了までに獲得した回路を利用し、
中学英語の枠を越えたさまざまな文例集・構文集を用い、
あらゆる構文、文型、表現を習得していく。
ただ、個人的には、第2ステージで良い瞬間英作文テキストってあんまりがないんですよね(´-﹏-`;)
それで、当初はどうしようか悩んでいたのですが、約7000文(約14冊)くらいやってきた分かってきたことがあります。
第1ステージで、文法項目別のものを2000~3000文くらいやった後は、自分が覚えたいものを中心にやり、英会話も並行していけば、徐々に瞬間英作文スキルは上がっていくなと。
ですので、第1ステージの次に第3ステージに入っていっても大丈夫です。
ただ、その瞬間英作文テキストの語彙レベルが高いと、1周するのにかなり苦労する=挫折しやすいので、最初のうちは、自分が覚えたいもので、なるべく語彙レベルが低いものを選ぶようにするといいです。
おすすめの瞬間英作文テキストについては、瞬間英作文 最新おすすめ本・教材 をご覧下さい。
●第1目標:文法項目別で2000文
瞬間英作文テキストにはいろいろありますが、最初の2000~3000文(4~6冊)は、「文法項目別」のものをやった方が効率的だと感じています。そのときの英語力にもよると思いますが、2000~3000文くらいやると、基本的な英文の作り方が何となく分かるようになり、とりあえず最低限の会話ができるレベルとになると思います。
また、文法的に正しく英文を作れる = 正確に聞き取れる・読める ようになるので、リスニング力・リーディング力も向上していきます。
●第2目標:5000文
正直な話、5000文に到達しても、「無意識に英語が口をついて出てくるレベル」にはほど遠いです。ですが、2000~3000文の頃に比べると、オンライン英会話で自分がよく使う語彙・表現は、そこそこスラスラ出てくるようになってきましたし、三単現のSや、主述の一致、否定形、過去形などの文法ミスも少しずつ減ってきつつあります。
スピーキングで瞬時に使える語彙力が低いので、表現力はショボイものの、言いたいことの7~8割くらいは何とか伝えられるレベルになってきたかなという気がしています。
●第3目標:1万文
5000文を超えたら、瞬間英作文に並行して、英会話を始めて下さい。瞬間英作文をやると、確かに英文の組み立て方が分かるようになるので、英語が出てくるようにはなるんです。
ただ、無意識にスラスラ言えるようになるためには、瞬間英作文で習得した文法・構文・表現を、実際の会話でドンドン使っていく必要があります。というより、使っていかないと覚えた先から忘れていきます…
【参考】オンライン英会話を1000回受けたので効果と注意点をまとめてみた
自分の経験では、比較級・関係詞・仮定法は後回しでもいいかなと。
比較級は「Compared with/to A, B is 形容詞.」で何とかなりますし、関係詞は英文を2つに分ければOK。また、「if」が使えれば、仮定法が使えなくても、とりあえず伝わります(笑)。
もちろん、中~上級者をめざそうと思うとどれも必須です。
ただ、優先順位を考えると、「どんな文法も使えるけど話すスピードがゆっくり過ぎて相手が眠ってしまう」よりは、上述した基本文法を使って「そこそこスラスラと話せる」を先にめざしたほうが効率的だと考えています。
次に、英会話をある程度やっていると、また、瞬間英作文を5000文もやっていると、スピーキングの瞬発力(英会話で言いたいことが瞬時に出てくるスキル)を高めつつ、語彙力も増やしていきたくなると思います。
そこで、総合的な英会話力を身につけたい方にオススメしたいのが、旺文社の「ダイアローグ1200」です。
瞬間英作文の多くのテキストは、基本的に短文形式なので、会話の流れ(この状況では、こういう表現・決まり文句・構文を使う)が学べないんですね。
ですが、「ダイアローグ 1200」は会話形式の本なので、シャドウイングや暗唱などのトレーニングを並行してやることで、会話の流れ(この状況では、こういう表現・決まり文句・構文を使うというの)が学べます。
また、語彙レベルはそんなに高くないので、瞬間英作文を5000文くらいやってきた人なら問題ないと思います。
※1レベル上の「ダイアローグ1800」は瞬間英作文をやるには英文が長い気がします。
ただ、「ダイアローグ1200」の欠点としては、レイアウト的に瞬間英作文がやりにくいんですね。そこで僕は、フラッシュカード(単語帳)ソフト「Anki」 を使っています。1文ずつ片っ端から登録して。
瞬間英作文でスピーキング力とリスニング時の「意味をつかむスキル」を上げつつ、シャドウイングでリスニングの「音をつかむスキル」と会話の流れ、イントネーションなどをきたえます。
こうすることで、4技能を同時に向上させることができます。ちなみに、これ1冊やると、171ダイアローグ × 約9文 = 約1500文の瞬間英作文経験値が手に入ります。
また、「ダイアローグ1200」に並行して、「DUO」でも瞬間英作文をしています。
「ダイアローグ1200」と「DUO」の語彙レベルはかなり似通っています。
ですので、「ダイアローグ1200」に出てきたものが「DUO」に出てきたり、「DUO」に出てきたものが「ダイアローグ1200」に出てくるため、語彙の定着度が高くなるので、個人的にはおすすめです(・∀・)b
DUOの詳しいレビューや勉強のやり方については、次の記事を参考にしてみて下さい。
【参考】DUOを瞬間英作文で180日間毎日勉強し続けた結果…(概要編) / (勉強法編)
4. 瞬間英作文のコツ・注意点

気になった語彙・文法・発音は必ずチェック
例えば、瞬間英作文をやっていると、ある文では「最近」が「these days」になっているのに、違う文では「recently」や「lately」になっていたりするときがあります。これらの違いが明確に分かっている人はOKですが、そうでない人は、文法書で調べたり、ネットで「these days lately recently 違い」でググりましょう。
このように「● ▲ ■ 違い」で検索すると、それぞれの単語の意味の違い、使い分け方などが分かるサイトがいくつかヒットします。
自分で使い分けができるようになると、リスニング時に聞き分けられるようになりますし、リーディング時にも読み分けられるようになります。
「イメージしながら暗唱」は必ずやる

瞬間英作文は、基本的にはトリガーとなる和文を見ながら英文を言うトレーニングです。
ただ、森沢洋介さんも仰ってるように、トリガーとなる和文の状況をイメージしながら、でも和文自体は見ずに、英文をスラスラと暗唱できるまで練習するステップは必須です。
状況をイメージしにくいセンテンスもあるのでそういう場合は仕方ないですが、可能なのであれば、そのセンテンスの状況をイメージしながら暗唱する練習は必ずやって下さい。
僕はこれをけっこうおろそかにしてきたので、とても後悔しています(笑)
これをやったほうが、
(2) そのセンテンスが言える状況がきたときに思い出しやすくなる
と感じています。
1冊当たり15~20周
瞬間英作文テキストを反復したときの定着度合いを記しておきます。10周:間違える文はなくなるが、”スラスラ”とは言えない
15~20周:全文スラスラ言えるようになる
ただ、反復回数はあくまで目安で、もっとも重視すべきなのは、日本語トリガー文から、会話の状況をイメージし、そのイメージを英語で説明している、英語を自分の言葉で発している状態が理想。
大切なのは、妄想力。
状況をイメージしながらスラスラ言える英文だけが、瞬時に出てくる英文=実戦で使える(英会話などで使える)英文であり、リスニングやリーディング時にも瞬時に理解できる英文になります。
セグメントを分けたほうが記憶効率がいい
1周目でテキストを全部通すと、2周目に入ったとき、最初の文はほとんど忘れてしまっているので、効率が悪い気がしています。ですので、森沢さんはおっしゃられるように、3~4つくらいのセグメント(1セグメント当たり200~300文くらい)に分けたほうがいいです。
そして、1セグメント当たり、5周くらいやってから次のセグメントに進み、全セグメントをやり終えたら、そこで初めて1冊通してやっていくといい気がします。
ただ、英語初心者の方と、TOEIC 900点の方では、英文を覚えるスピードがかなり違うので、英語初心者の方はセグメントは多めに(本を小分けに)し、900点ホルダーの方はセグメントを少なめにしたほうがいいかもしれません。
ご自身の現在の英語力と、定着度によって、セグメントの数は変えてみて下さい。試行錯誤していると、自分に合った配分が見つかります。
2周目以降は4日~1週間以内にやる
今まで、瞬間英作文をいろいろ試してきて、2周目が1週間以上空くと、かなり忘れてしまうので非効率かなと感じています。つまり6月15日の今日練習したことを、6月23日以降に練習するのはあまりよろしくないということです。
エビングハウスの忘却曲線 によりますと、1週間後には、今日新しく覚えてことの77%を忘れてしまうそうですが、体験的に、この数字はそこそこ信頼できる気がしています。
ただ、これも現在の総合的な英語力や、瞬間英作文スキルによって変わってくるので、自分なりにいろいろ試行錯誤してみる必要があります。
CD音声での瞬間英作文はやらなくてもOK
「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」や「会話できる英文法大特訓」などの瞬間英作文本には、「日本語→ポーズ→英語」と録音されたCDが付いているので、本を見ずに、その音声だけで瞬間英作文ができます。本を広げられない満員電車などでトレーニングできるので、そういう意味では重宝するのですが、音声による瞬間英作文は、ハードルが高くなります。
それはそれでプラスになるのですが、実は僕は音声を使った瞬間英作文はほとんどやっていません。
というのも、瞬間英作文本を何周もしてると、そして、何冊もこなしてると、かなり高速で瞬間英作文できるようになり、音声すら遅く感じるようになってくるからです。
すでに本を使っての瞬間英作文が10~20周終わっていて、出先で空いた時間に、本を広げられない場所で、補完的に音声を使ったトレーニングをするならアリだと思いますが、本を広げられる場所にいるのであれば、2冊めのトレーニングに入ることをお薦めします。
というのも、森沢さんが仰っておられるように、瞬間英作文は簡単な文を数多く作ることが非常に重要だからです。
5. 瞬間英作文テキストの練習手順

会話できる英文法大特訓(クリックすると拡大化)
次に、個人的に最もお薦めの瞬間英作文「会話できる英文法大特訓」を参考に、瞬間英作文テキストの見開き2ページ(日本語トリガー文のページと英文のページ)毎の勉強の進め方について書いていきます。
Step 1 トリガーを見て英作文する
ここで瞬時に出てこない場合は、すぐに答えを見ます。というのも、「瞬時に出てこない=英会話ですぐに使えない・リスニング時に瞬時に聞き取れない」だからです。
瞬間英作文は、大学受験の「和文英訳」ではなく、瞬間英作文なのです。
間違えたら、すぐに答えを見て、音読▶暗唱し、数週間かけて何度も反復して、瞬時にできるようにするトレーニングです。スポーツや楽器の習得に似ています。
Step 2 答え合わせと精読
答え合わせで間違えたもの(初心者はほぼすべての文を間違えるのでご安心下さいw)にチェックを入れ、不明な語彙は辞書で、文法事項は文法書で調べます。【参考】英語学習で重宝するオンライン辞書&便利サイトまとめ
精読のやり方については、「【英語】リーディングが苦手な人は「精読」で道が開ける!精読の効果、やり方、おすすめ教材」をお読み下さい。
精読せずに(=正確に理解していない)瞬間英作文本を何周まわしても効果は薄いので、不明な語彙・文法事項・構文は必ず調べるようにしましょう。
ただ、英語力が低いうちは、いくら調べてもスッキリ理解できないということは多いので、調べても分からない場合は先に進んでOKです。英語学習を続けていれば、必ず理解できる日がきます。
また、発音・アクセントが不明な単語も、付属のCD・MP3音声、もしくはオンライン辞書「Weblio」などでチェックします。
先ほどもお伝えしたように、正確な発音で英文を言えるようにならないと、リスニングで聞き取れないですし、いい加減な発音をしていると、英会話で相手に通じないです。
Step 3 英文を見て音読
答えの英文を見て3~5回くらい音読します。回数は目安です。英語初心者の方は、ある程度スラスラ言えたらOK。1周目から完璧はめざさなくてOKです。
ただ、英語初心者の方は、発音・アクセント(発音の強弱)・イントネーション(発音の高低)をチェックして(英文に書き込んで)、なるべく音声そっくりに発音できるように頑張って下さい。
とは言え、1周目でいきなりキレイな発音でスラスラと言えるようにはならないので、ある程度できたら良しとし、10~20周目には、音声そっくりに発音できるようにしましょう。
Step 4 英文を見ずに暗唱
ある程度なめらかに言えるようになったら、英文を見ずに3~5回くらい暗唱します。僕が瞬間英作文が時間対効果の高いトレーニングだと感じるのは、このプロセスがあるからだと思っています。
この「想起」するプロセス(思い出すプロセス)が、英語力を大幅に高めてくれると感じています。
やり方としては、何も見ずに、その英文が話される状況をイメージしながら、もしくはその英文を話す人になったつもりで、最初はゆっくり、慣れてきたらスラスラと言えるようになるまでやります。
これができたら、次の文に進んで、【Step 1~4】を繰り返します。
Step 5 約10文終ったら、再度上から軽く英作文
瞬間英作文テキストは、だいたい1ページに10文前後あるので、【Step 1~4】で1ページの文を全部やり終えたら、仕上げに再度、日本語トリガー文を見て、瞬間英作文していきます。この【Step 5】は、軽い復習のイメージでやります。間違えても、音読や暗唱はやらなくてもいいです。軽く通す感じです。
軽くやる感じですが、このプロセスがあるかないかで、長期記憶への定着度が違う気がしています。
この軽く通すのが終ったら、次のページへ進みます。
この【Step 1~5】に要する時間は、
●英語初心者~TOEIC 600点レベル:30分~1時間
●TOEIC 900点レベル:10分~15分
くらいになると思います。
もちろん、簡単な文法項目であれば早く終わりますし、仮定法や接続詞など、英文が長いものは時間がかかります。
また、辞書や文法書で調べれば調べるほど、時間はかかります。1項目に費やす時間が早ければ早いほど良いというものでもありません。
特に英語初心者の方は、ひたすら調べながらやっていると非常に時間がかかるので、「こんなペースでやっていたら、1冊終わらせるのに半年くらいかかるぞ……」と思うかもしれません。
僕も初めて瞬間英作文をやっていたときはそう思っていました。
しかし、TOEIC 900点に到達した今、確信を持って言えることは、その調べることに費やした膨大な時間は、絶対に自分の実力につながる、ということを覚えておいて下さい。
6. 瞬間英作文の効果的な復習のやり方
瞬間英作文を始めて半年くらい経つと、おそらく20周した本が数冊出てくると思います。
ですが、それらを読み返してみると、「あれ、けっこう忘れてるな」「あ、スラスラ出てこない…」という文がけっこうあると思います。
そういった英文の復習のやり方について書いておきます。
●瞬間英作文は「英会話」で効果が倍増する

「英会話がぐんぐん上達!確実に身につく独学勉強法とおすすめ教材・本」という記事でも触れていますが、瞬間英作文を数冊トライして、「簡単な英文は作れる」というレベルになってきたら、英会話を始めることを強くお薦めします。
英会話を始めることで、
「かなりトレーニングしたけど、否定文ってスラスラと出てこないな」
「リアクション表現少なすぎ…もっとあいづちや応答を身につけないと」
「好きな野球について詳しく話せるようになりたいな。野球に関する語彙・表現を覚えよう」
というように、英会話を始めることで、自分にとって今もっとも必要な文法・構文・語彙・表現というのが明確になります。
瞬間的に出てこない文、忘れてしまっている文=普段、使わない文なんです。
最近テレビで見かけなくなった芸能人の名前とかって、パッと出てこないときがありますよね?日本語でも、普段使わない言葉は出てこないものなんです。いわんや英語においてをや。
英会話を通して「自分にとって必要な文」という認識ができれば、身につくスピードは早くなり、普段の英会話で使えば使うほど忘れにくくなります。
また、英会話だけでなく、「Lang-8」などの外国人とコミュニケーションが獲りやすいSNSの利用も、個人的にはすごくお薦めです。
SNSを使って、瞬間英作文で身につけた語彙・表現を使って日記を書き、考え方・趣味・価値観の近い外国人を見つけて、コメントやメッセージでやりとりすることでも、自分にとって実用的な語彙・表現はどんどん身についていきます。
● ライティング力を鍛えられ、世界中に友達を作れるSNS:Lang-8
●苦手な文はフラッシュカードでトレーニング
瞬間英作文本の復習は、苦手な文にチェックをつけて再度トレーニングし直していくというシンプルな方法でも全然問題ないですが、個人的には、フラッシュカード(単語帳)ソフト「Anki」に登録してく方法をお薦めします。フラッシュカードアプリを使うと、最初の登録はちょっと面倒ですが、
●自分の苦手な英文を集中してトレーニングできる
●テキストが不要になるので、いつでもどこでもトレーニングできる
●忘れた頃に、自動的にトレーニングし直せる
というメリットがあります。
一度フラッシュカードアプリの便利さ・快適さを味わうと、テキストを使っての瞬間英作文が面倒に感じます。
●苦手な語彙・文法は複数文登録する
苦手な語彙・文法に関しては、1文だけじゃなくて、5~10文くらいフラッシュカードアプリに登録することをお薦めします。特に、1つの文法を1文だけで覚えるのは不可能だと思うのです。
サービス業で働いた方はお分かりになられると思いますが、接客を学ぶのに1人のお客さんを接客すればOKってことはないですよね?多くのお客さんの接客をこなすことで、徐々に無意識にサービスできるようになっていきます。
瞬間英作文もそれとまったく同じで、1つの文法事項も、多くの英文をこなすことで、徐々にスラスラと言えるようになってきます。
複数文を登録するときは、「英辞郎」「weblio英和和英辞典」などのオンライン辞書や、「一億人の英文法・Forest」などの文法書から拾ってきます。
その際、英文はそのまま登録するよりも、自分にとってなるべく使いやすい、実用的な英文に改良するといいです。
例えば、「sensitive」という語彙を覚えようとして、オンライン辞書に「I'm sensitive to cold.(私は寒さに弱いです)」とあったとします。
温かい地方に住む人や僕みたいに寒がりな人にとっては実用的な例文だと思いますが、北海道に住む方々や暑さに弱い方なら、例えば「I'm sensitive to heat.」のほうが実用的だと思うのです。
このように、Ankiに登録するときは、自分が使いやすい英文に改良したほうが、実用的で身につきやすいです。
● 効果と注意点まとめ
「おすすめ瞬間英作文本」
● 中学文法項目別 / ビジネス向け
└ 初級:会話できる英文法大特訓
└ 中級:日本人に共通する英語のミス 矯正ドリル
└ 上級:和文英訳教本
「瞬間英作文ってどうやってやるの?」
「瞬間英作文を効果的・効率的にしたい」
● 効果的なやり方 - トレーニング快適化のコツ
└ フラッシュカード「Anki」 - カード作成のコツ
「瞬間英作文に慣れてきた」
「英会話で使っていきたい」
● オンライン英会話とは? - 準備すべき5つのこと
● 文法項目別に練習できる「カランメソッド」

- 同じカテゴリーの記事
-
- 瞬間英作文 トレーニング快適化 8つのコツ
- 瞬間英作文 おすすめ本・教材まとめ(ビジネス編)
- 英会話上達に効果抜群!「瞬間英作文」で使える文法が身につく
- 瞬間英作文 最新おすすめ本・教材まとめ&効果的なやり方
- フラッシュカード瞬間英作文を快適化する14のコツ
- 瞬間英作文が劇的にやりやすくなる自作ノート・Ankiの作り方 (概要編)
- 瞬間英作文本 効果的なやり方とトレーニング快適化6つのコツ
- 英会話がぐんぐん上達!瞬間英作文とオンライン英会話 独学勉強法とおすすめ教材・本 2014
- TOEIC 模試・問題集の語彙・表現が確実に身につく瞬間英作文勉強法
- 瞬間英作文しやすいTOEIC本・TOEICに有効な瞬間英作文本
- 瞬間英作文でリスニング力が大幅に上がりました