
記事対象:英語・TOEIC初心者~中級者
「継続は力なり」とよく言われますが、この言葉は、今まで継続してきて成長が感じられた人が納得できる格言であって、継続できていない人にとっては、実はあんまり発奮材料にならない格言なんじゃないかと思っています。
「継続は力なりであることは分かってる。それよりも、どうすれば継続できるかを知りたいんだ!」という方の方が多いんじゃないかと思うんですよ。
というわけで、自分が英語学習を続けてこられた理由について考えてみました(=゚ω゚)ノ
1. 楽しめる = 継続できる
何かを継続できていない人に対して、しばしば言われる「気合いが足りないんだよ」とか「意志が弱いんだよ」という、非科学的な根性主義が好きではないんですよね(笑)。事実、僕は意志の強い人間ではないですし、気合いがあるかどうかも分からないですが、それでも、英語を継続できてますし、900点台に到達できました。
そもそも、人間はもともと意志の弱い生き物だと思っています。
サボりたいし、休みたいし、遅くまで寝てたい(笑)。
そんな軟弱な自分を動かしていくには、どうしたらいいか?
アインシュタインの名言の一つに、
私には、特殊な才能はない。
ただ、熱狂的な好奇心があるだけです。
というのがあります。
また、イチローも、
高い目標を設定し、日々できること、しなければいけないことを地道にやる。それが苦にならないのは、好きなことをやっているからだ。
今自分がやっていることが好きであるかどうか。それさえあれば自分を磨こうとするし、常に前に進もうとする自分がいるはず。
と言っています。
つまり、自分が好奇心を持てる、自分が楽しめる(=好き)からこそ続けられるんですよね。
そして継続していると必ず上達します。上達すると、より負荷の高いトレーニングに挑戦しようと思うようになり、目標も明確になっていきます。
それに伴って、多少の挫折やプラトー(一時的に伸び悩む時期)にも耐えられる、意志の強さが身についてきます。
そして、「なかなか勉強を継続できない」「すぐにサボってしまう」という人は、ただ単に、自分に合った、自分が楽しめるトレーニングやテキストに出会えていない、もしくは、すでに出会っているのに気づけていない可能性もあると思っています。
英語でいうトレーニングというのは、音読、発音練習、ディクテーション、リピーティング、オーバーラッピング、シャドウイング、瞬間英作文、暗唱、精読、スラッシュリーディングなどになります。
2. 英語・TOEIC学習を継続させる3つのコツ
1) 自分が楽しめるトレーニングを見つける
英語初心者の方や、「最近勉強がマンネリ化している」「モチベーションが低い」という方は、今までやったことのないトレーニングにトライしてみることで、今ぶつかっている壁を乗り越えられたり、プラトー(一時的な停滞状態)を抜け出せることがよくあります。例えば、僕が一番最初にハマったのは、松澤喜好さんの「英語耳」のCDを使った発音練習です。
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僕の場合、英語学習の開始当初にこれをやったことが、今まで英語を継続してこられた大きな理由の一つだと思っています。
というのも、自分の発音がうまくなってくると、音読やシャドウイングなどの声に出すトレーニングが楽しくなってくるんですよ。
トレーニングの際に、「おっ、今の僕の発音、ネイティブっぽかったな(*´∀`*)」と悦に浸れるようになってきます(笑)。
※くれぐれも人前では言わないようにお気をつけ下さい。
この「自分が楽しめるトレーニングに出会える」というのは、英語学習を継続する秘訣=英語力を大幅に向上させる秘訣だと確信しています。
2012年の10月に910点をゲットしたときに、「相当努力されたんでしょうね」と何人かの方に労いの言葉をいただいたのですが、実は正直なところ、「はい、努力しました!」と言っていいものなのかどうか迷う自分がいました。
というのも、僕はトレーニングを楽しんできたんですよね(^_^ゞ
発音練習も音読もオーバーラッピングも瞬間英作文も楽しい。そして、楽しいから続けてこられた。
※楽しめるように工夫したというのもあります。
昔、アメリカのMR.BIGというバンドのベーシストが、インタビューで「僕は毎日100時間練習しているよ」と言っていたのですが、それはつまり、「一日中練習しているよ」というアメリカンジョークなのですが(笑)、
ハタから見てると、ものすごいハードな練習に思えても、彼らはそれを楽しんでいたりします。自分が楽しめるように工夫しているんです。
これは、スポーツ、音楽だけでなく、英語学習にも言えることだなと分かってきました。
また、発音練習をしたことがない人が発音練習をすると、それだけでリスニング力が上がる可能性があります。
リスニングは、
①音を聞き取れる
↓
②その音から意味がつかめる
↓
③理解できる
という過程を踏みます。
そして、発音練習をすると、①の「音を聞き取る」力が上がり、その分、②の「意味をつかむ」ほうへ脳の処理を回すことができ、その結果、③のリスニング時に文頭から瞬時に理解できる割合が増えます。
このように、新しいトレーニングにトライしてみることで、乗り越えられなかった壁をいとも簡単に乗り越えられるときがあり、「あの長い間苦しんでいた期間は何だったんだろう…モッタイナイな…orz」と思うようなことがけっこうあります。
ですので、ぜひ、いろんなトレーニングを試していって下さい(・∀・)b
また、どんなトレーニングもしばらく続けてみないと、自分に合っているかどうかはやはり分からないものです。
ですので、とりあえずしばらく試してみて「う~ん、なんかシックリこないな」と感じるようであれば、そのトレーニングはパスして、次のトレーニングを試してみるといいです。
トレーニングは、今の自分のレベル、興味、精神状態によって、合う合わないがあると感じています。
あるトレーニングが、今の自分に合わなかったとしても、近い将来、自分の英語力が向上したときや、考え方が変わったときなどにフィットするトレーニングになる可能性は充分あります。
というのも、僕はなかなか音読トレーニングに手が伸びませんでした。何となく億劫だったんです(~∀~;)
でも、英語上級者のたいていの方々がされていたので、2010年の春頃からやり始めたのですが、やってみると案外面白かったんです。
長文系の素材は、精読した後に、20回~30回くらい音読を繰り返すことで、リーディング力がものすごく向上することが分かってきたので、今ではメイントレーニングになっています。
ですので、世間一般に広まっている「イイ(・∀・)!!」と言われるトレーニング、もしくは、批判されているトレーニングであっても、食わず嫌いせずに、一度試してみることをおすすめします(=゚ω゚)ノ
※最初はなるべくお金をかけない範囲で。
2) 自分楽しめるテキストを見つける
「自分に合ってるな」「楽しいな」と思える本は、やる気を高めてくれるので、勉強時間・トレーニング時間が伸び、結果的に英語学習の継続につながります。そして、継続は力なり、ですね。ですので、その本でいろんなトレーニングをして、とことんやり続けましょう(*╹◡╹*)b
しかし、「自分に合った本が見つかっていない」という方は、まず、そういった本を見つける必要がありますね。
だからと言って、いきなり新しい本を買わないで下さい。
見つけ方としては、まず、英語以外のものも含めて、今まで読んできた本の中で、少しでも楽しかったものを思い出し、その理由を考えてみることをおすすめします(・∀・)b
その理由というのは、問題の難易度、説明の分かりやすさだけでなく、使われているフォント・色使いなどのデザイン的な面や、著者の言い回し・考え方、本の構成やレイアウト…というように、本にはさまざまな要素があると思います。
今あるテキストをやらずに、新しいテキストを買うことに抵抗がある方もおられると思いますが、英語初級者・中級者の方は、そもそも自分のレベルや興味に合ったテキストが何かを分かっていないと思うんです。
ですので、ある程度の投資は必要であるということは知っておいた方がいいと思います。
だからと言って、何も考えずにバンバン新しいのを買うのは、さすがに良くないです(^_^ゞ
ですので、新しいテキストを買うたびに、そのテキストがよかった理由、よくなかった理由を考えてみることが大切かなと思います。
自分を知ることで、自分のレベルや興味に合ったテキストの選び方がうまくなってくるため、失敗する確率を徐々に減らしていくことができます。
とは言え、今までにやったことのないタイプのテキストを買うと失敗することはよくあります。それは投資だと思って下さい。どんなテキストも最終的にはやってみないと分からないです。
特に、自分にとって、知識や経験のないジャンルの本を買う際は、何が重要で、どういう構成がいいのかなどは、どうしても分からないです。
ですので、例えば初めて模試を買うなら、とりあえず、評判のいいと言われる模試をネット上で調べて、いくつかピックアップして、本屋さんでチェックしてみるという作業は、リスクを減らすという意味で大切だと思います。
3) 自分が得意なパートを見つける・作る
TOEIC初級者の方は、自分が楽しめるパート、もしくは得意なパートを見つける or 作ることをおすすめします。そういうパートができると、少なくともそのパートでは点数が取れます。そして、点数が取れる楽しくなるので、学習の継続につながります。
また、そのパートで成功した勉強法やトレーニングのやり方が、他のパートにも転用できたりするので、初級者の方は、得意パートを作るというのは非常に重要だと思っています。
僕はもともと文法が好きだったのと、文法特急と単語特急のお陰で、Part 5・6が得意になり、すべてのパートの中で、900点レベルに到達したのは、Part 5・6が一番早かったです。
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「好きなパートや得意なパートがない…orz」という方は、Part 2やPart 5・6をとことんやってみるというのもアリです。
個人的には、このパートは、投資対効果がもっとも高いパートだと思っています。
TOEIC730点、900点を取るのに必要な問題数の目安 の記事にも書いていますが、Part 2は360問、Part 5・6は1000問くらい解いて、復習・トレーニングをすると、900点レベルに到達します。
Part 1は10問しかないので投資対効果が低く、Part 3・4はリスニング力がないと厳しく、Part 7はリーディング力がないと厳しいので、時間対効果が低いです。
ですが、Part 2、Part 5・6は、英語初級者の人でも、比較的伸ばしやすいパートなんですよね。
そして、たった1つのパートでも900点レベルに到達できれば、他のパートにも確実に好影響が出ます。
Part 2で、ディクテーション・音読・瞬間英作文をすれば、リスニング力が伸びるので、他のリスニングパートも伸びます。
また、Part 5・6は比較的難しめの構文・語彙が使われているので、Part 5・6の英文を精読して理解した上で何度も音読すれば、リーディング力が伸びるため、Part 7に強くなります。
TOEICは、満遍なく勉強していく方が大半だと思いますが、初級者・中級者の方で時間のない方は、まずはPart 2・5・6に「選択と集中」してみるのもアリだと思います。
ただ、現在730点以上で900点をめざす方は、苦手なパートに、トレーニング時間を多く割り当てましょう。苦手なパートをやらないと、いつまで経っても苦手なままですからね(^_^ゞ

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