
読了:約12分(7366字)
公開:2013-03/05
更新:2015-07/03 TOEICを再度受け続け始めたので、すべて書き直し
2010年頃から30回以上TOEICを受験し、お陰様で925点が獲れたので、傾向と対策についてまとめてみました。
ただ、この記事は新形式に移行する前の2015年に書いた記事なので、若干情報が古いです。新形式のTOEICの傾向と対策については、「新形式TOEIC 対策と勉強法まとめ リスニング編 / リーディング編」を参考にして下さい。
それではいってみましょう!
1. リスニングパート 傾向と対策
ナレーターの話す速度が速くなってる(かも)
2012年の頃と比べると、以前はゆっくり話していたナレーターの話す速度が少し速くなっている感じがしています。10~30wpmくらい。公式問題集のPart 4の音声で聴き比べてみても、Vol.5のカナダ人男性と、最新のVol.6のカナダ人男性の話す速度では、Vol.6のほうが速いんです。
【対策】シャドウイングと暗唱後に速聴
公式問題集でゆっくり話すイギリス人女性はだいたい150wpmですが、一番速いオーストラリア人男性は210wpmくらいで話します。※wpm = Word Per Minite(1分間にどれくらいの単語数で話すか)
多くの人がオーストラリア人男性を苦手に感じるのは、この210wpmの速さの英語を聞く時間が少ないからなんですよね。
そこでぜひ、普段のトレ―ニングに「速聴」を取り入れてみて下さい。
音声を1.5倍速で再生すると、一番遅いイギリス人女性でも、150wpm x 1.5 = 225wpmとなり、オーストラリア人男性の話す速度よりも速くなるんです。
つまり、普段から1.5倍で速聴していれば、オーストラリア人男性すら遅く聞こえるようになるんです。
ただ、速聴には1つ注意点があります。
【 シャドウイング 】【 瞬間英作文 】【 暗唱 】できちんとトレーニングして、完全にモノにした音声で速聴しないと効果はほぼゼロだということ。
1.5倍速で速聴する方法としては、次の3通り。
(1) スマホの無料アプリ「語学プレーヤー(iPhone・Android)」
(2) Windows Media Playerの「再生速度変更機能」
(3)「SONYのMP3ウォークマン」の再生速度変更機能
たまに出るイギリス人女性が訛ってる
3月・5月・6月のメジャーフォームではお出ましになられなかったのすが、4月のメジャーフォームでは、イギリス人女性がそこそこ訛っていて聞き取りづらかったです。たまに出して様子を見ているみたいです。このイギリス人女性が出てくる回に当たったらハズレだと思って下さい(笑)
【対策】イギリス人の英語を多めに聞く
『英語耳』の松澤喜好さんがおっしゃるように、英語は壮大な慣れです。普段、僕らはイギリス英語よりもアメリカ英語を聞く機会のほうが圧倒的に多いので、イギリスの発音に慣れていないんです。
ただ、『公式問題集』のイギリス人の音声で、【 オーバーラッピング&シャドウイング 】でトレーニングしていけば、徐々に慣れてきます。
あと、この2~3ヶ月、『究極のゼミシリーズ』の音声でトレーニングしていますが、訛り具合がそんなにひどくなく、TOEICの範疇に収まっているのでオススメです。
ただ、最も大事なことは、リスニングパートの英文と和訳を使って【 瞬間英作文 】と【 暗唱 】でトレーニングして、瞬時に意味をつかめるチカラを伸ばすことです。
瞬時に意味をつかめるチカラが伸びれば、多少訛っていても瞬時に聞き取れるようになります。
【参考】TOEIC Part 3・4が聞き取れない→「暗唱」で道は開ける!
Part 1 傾向と対策
6月のTOEICではそんなに難しい問題はなかったですが、2012年の頃と同様、難易度が高めの語彙が含まれる問題がいくつかあるのが最近の傾向です。【対策】
「難易度が高めの語彙」とは言え、TOEICで出てくる語彙レベルは知れています。ETSが出している or TOEICを受験し続けている講師が書いた『公式問題集や模試』『リスニングパート対策問題集』の音声・英文・和訳でトレーニングすればOKです。
模試約10~15回分の音声・英文・和訳で、【 シャドウイング 】【 瞬間英作文 】のどちらでもスラスラ言えるようにトレーニングすれば、Part 1に出てくるほとんどの語彙を聞き取れるようになり、Part 1はほぼ満点が取れるようになります。
【参考】TOEIC スコアもリスニング力も向上する勉強法 Part 1・2編
Part 2 傾向と対策
2012年の頃と比べると、テクニックや決まり文句で解ける簡単な問題の割合がさらに少なくなり、質問文が長い問題や、瞬時に会話の状況をイメージできない人には解けない問題が増えていると感じています。他のパートは、2012年に受け続けていた頃と比べるとそこまで大きく変わってない気がしますが、Part 2だけは難易度が上がっていると感じています。
【対策】
難易度が上がってますが、それでもTOEICは易しいです。Part 1同様、『公式問題集や模試』を中心にトレーニングすれば、瞬時に正確に聞き取って状況を理解し、正解の選択肢が選べるようになります。
去年(2014年)の6月にTOEICを受けたときは、リスニングをかなりサボっていたのもあって、365点まで下がりました(笑) そのときのアビメ(アビリティーズ・メジャード)は、L1が89%、L3が81%でした。
※L1・L3はPart 1・2を表します。
【参考】TOEIC 弱点と対策が分かる!公式認定証(アビメ)の見方
ですが今年に入ってから、『公式問題集Vol.5・Vol.6』のPart 1・2、『究極のゼミ Part 2&1』の音声・英文・和訳を使って、【 シャドウイング 】【 瞬間英作文 】のどちらもスラスラ言えるようになるまでトレーニングしました。約10周。
そしたら、5月のTOEICでは、リスニングで460点が取れ、アビメはL1・L3(Part 1・2)ともに100%が取れました。
今年(2015年)の1月の頃よりも聞き取れる割合はかなり増えてきましたが、Part 1・2はまだ完璧に聞き取れるレベルではない=瞬時に聞き取れない語彙・表現がまだまだあるということになるので、このままトレーニングを続けていくつもりです。
Part 1・2は短文で、Part 3・4のように前後の文脈から類推することができないので、【 シャドウイング 】【 瞬間英作文 】でトレーニングしまくった音声・英文が増えれば増えるほど、瞬時に詳細を聞き取れるようになっていく感覚があります。
Part 3・4 傾向と対策
2012年の頃から、難易度・内容ともにそんなに大きく変わっていない気がしています。ただ、
などが重なって、難易度が少し高めになる回もあります。
現在リスニング300点前後
いつもこのブログでお伝えしているように、リスニング400点くらいまでは、『公式問題集や模試』の音声と英文で、【 シャドウイング 】【 瞬間英作文 】、最終的に【 暗唱 】でトレーニングすれば大丈夫です。模試2回分のPart 3・4(全部で40文)を瞬間英作文や暗唱でスラスラ言えるようになるまでやり込むと、Part 3・4によく出る会話・トークのパターンが脳にインストールされ、「だいたい何の話か分かる」という割合が増え、アビメのL2に相当する「森」問題や、L2における簡単な「木」問題はカンでも当たるようになってきます。
【参考】TOEIC スコアもリスニング力も向上する勉強法 Part 3・4編
【参考】TOEIC Part 3・4が聞き取れない→「暗唱」で道は開ける!
現在リスニング400点前後
リスニングで400点を超えて、450点~満点をめざす場合は、本試験には出るけど、『公式問題集』に含まれていない難しめの問題を解ける必要が出てくるので、『究極のゼミ Part 3&4』などの、難易度が高めの問題も収録されてある問題集でトレーニングする必要があります。とは言え、澤田健治先生がAllAboutの記事「TOEICパート3・4対策/聞こえる耳に体質改善 [TOEIC] All About」で、「リスニングセクションで満点(495点)を取る人は、放送文を平均80~90パーセントは理解できているはず」とおっしゃっておられます。
この半年間、『公式問題集Vol.5・Vol.6』『究極のゼミ Part 3&4』の音声・英文・和訳を使って、【 シャドウイング 】【 瞬間英作文 】でトレーニングしたことで、7~8割くらいは聞き取れるようになってきました。「回復してきました」が正しいかも(笑)
その甲斐もあって、5月のTOEICでリスニング460点、アビメのL2が100%、L4が91%でした。
※L2・L4はPart 3・4を表します。
まだまだ完璧に聞き取れているわけではないので、今後も地道に、過去に解いた模試の音声・英文・和訳を使って復習的にトレーニングをやって、『パート3、4 出るのはこれ!・メガドリル』などの新しい問題集も解いて、解き慣れるトレーニングもしていこうと考えています。
2. リーディングパート 傾向と対策
Part 5・6 傾向と対策
2012年の頃と比べて、そこまで大きく変わっていないですが、空欄の前後で解ける問題=易しい問題の割合がさらに減っているように感じています。5月・6月は易しい問題もそこそこありましたが、3月・4月のメジャーフォームでは全文読まないと解けない問題ばかりだな…という感じでした。そういう回もあると覚悟しておいたほうが良さそうです。
【参考】TOEIC リーディングで時間が足りない!対策と勉強法 Part 5・6編
Part 7 傾向と対策
回によって、難易度にわりと差があるパートだなと感じています。今年(2015年)の3月~6月(すべてメジャーでした)では、個人的には5月のTOEICが比較的易しく感じました。3月・4月は、僕のリーディング力がだいぶん下がっていたのもあると思いますが、それを差し引いても難しめだった印象があります。
先日の6月のTOEICはそんなに難しくはなかったですが、DPに1題、いろいろ情報を読み取らないといけない面倒臭い問題がありました。
僕はDP(ダブルパッセージ:2文書問題)から解く派なので、DPが難しい回に当たるとタイムマネジメントが狂ってしまい最後まで解けない場合があります。
リーディング400点くらいまでは、時間のかかりそうな難しい問題は飛ばして、解ける問題に注力することで、たいていは到達できますが、450点以上をめざそうと思うと、多くの問題を飛ばすことはできないので、ついつい頑張ってしまい=時間をかけてしまい、タイムマネジメントが狂い始めます(;´∀`)
【参考】TOEIC リーディングで時間が足りない!対策と勉強法 Part 7編
また、ヒロ前田先生が「選択肢照合型の問題」と名づけておられる、選択肢の1つ1つを本文と照らし合わせないといけない問題は、たいてい1題に1問あるのが普通になってるなと。
現在リーディング400点台で、450点以上をめざす方は、正解の根拠となる場所が散らばってるパターンや、2つ以上の情報を関連付けて解かないといけないパターンをきちんと正解していくために、『究極のゼミ Part 7/イクフン厳選ドリル Part 7』などの難易度が高めの問題もきちんと収録された問題集でトレーニングしていくことをオススメします。
もう1つの最近のPart 7の傾向として、SP(シングルパッセージ:1文書問題)の1題目(Question 53-54)が難しい印象があります。「さーてPart 7頑張るぞ!」という受験者の意気込みをくじこうというETSの意図が見えます。
リーディングパート 現在スコア別の対策
現在300点未満
このレベルの方は、文法が苦手である可能性が高いです。『TOEICテスト600点 英文法集中講義』などの、中学文法を復習しながら、Part 5・6の解き方が学べる問題集から初めて下さい。
Part 5・6は合計で400問解いて、各問題集を復習と音読で10周すれば、Part 7の英文も読みやすくなり、リーディングで300点を越えてきます。
【参考】TOEIC Part 5・6・文法 攻略法&おすすめ問題集まとめ
現在300点台
Part 5・6で400問を解く+復習・音読が終わったら、今度はさらに600問解く+復習・音読していきます。合計で1000問を9割くらいの完成度でトレーニングできた頃には、アビメのL4・L5(主にPart 5・6)はともに90%くらいになるはずです。続いてPart 7。
「Part 5・6には慣れてきたけど、Part 7が苦手」という方は、僕の知る限りでは、普段から英文をほとんど読んでいないはずです。リーディング300点台でウロウロしてた頃の僕もそうでした(・ω<)テヘペロ
というわけで、Part 7の英文を【 精読 】で語彙と文構造をきちんと把握した上で、毎日30分読むべし。
模試やPart 7対策問題集を解く度に、精読した上で、各英文10周読む&毎日30分読むようにしていると、いつもお伝えしているように、
が自動的に身についてきます。
その結果、話を推測しながら読むことができるようになり、正確に、かつ速く読めるようになります。
【参考】TOEIC リーディング465点が獲れたPart 7勉強法「通読トレーニング」
現在400点台
このレベルに入ってきたら、Part 5・6は正答率9割を超えるまで、トレーニングを続けていくだけです。リーディングで450点以上をめざすのであれば、Part 5・6は20分以内に解き終えることをめざしましょう。Part 7は、英文を毎日読むトレーニングは続けつつ、SP(シングルパッセージ:1文書問題)かDP(ダブルパッセージ:2文書問題)を毎日1題、きちんと時間を測って解くトレーニングをやります。
Part 7を毎日解くと、時間配分を体が覚えてきます。また、問題を解いた後に、【 言い換え 】とヒッカケの選択肢をチェックしていると、本試験でも言い換えやヒッカケの選択肢に気づけるようになってきます。
Part 7によく出る言い換えとヒッカケの選択肢を見抜ける割合が増えてきたら、Part 7ではおそらく9割は取れるようになるはずです。
現在の僕は、英文を読むスピードは、2012年の全盛期の頃まで回復してきつつあるので、このまま通読トレーニングと毎日問題を解くトレーニングを続けていこうと思います。
3. 総評
今年(2015年)の3月~6月を連続で受験してみた全体的な感想としては、2010~2012年の頃と比べて、ほんの少しだけ難しくなったかなという気がします。
ですが、既存のTOEIC対策本で対応できる範疇です。このブログでまとめてきた勉強法、ご紹介している参考書・問題集は十分通じると再確認できました。
※とは言え、新しい模試・問題集にも挑戦していこうと思っています。
実際、読者さんも800点・900点を獲って下さってますしね(・∀・)b
【参考】TOEIC 800点台に到達された読者さん
【参考】TOEIC 900点台に到達された読者さん
4. .2015年3月~5月のスコア履歴
3月 790点 (L410/R380)
1月後半から、『公式問題集Vol.6』のTest 1でトレーニングした上で受けたのにこの結果(笑)去年はけっこう忙しかったのもあってあんまり勉強できなかったんです。勉強しないと英語力は下がる=スコアも下がるということがイタイほど分かりました。
だいたい毎日1時間の【 オンライン英会話 】を続けてきたお陰で、中学レベルの語彙や文法の処理速度は高まっていると感じています。
ですが、僕が普段オンライン英会話で話す内容と、TOEICのトピックって被らない部分もすごく多い=TOEIC高得点に必要な語彙はオンライン英会話だけでは身につきにくいことが分かりました。
その逆もまたしかりで、TOEICだけだと、会話力が身につきにくいのはもちろんですが、雑談やディスカッションするのに必要な語彙・表現もあんまり身につかないなと。
見方を変えると、TOEIC 800点以上ある人は、TOEICとオンライン英会話を併用していくことで、バランスの取れた英語力が身につくと感じています。
※「バランス」と言う意味では、TOEICよりも英検のほうがトピックが広い分、even betterかも。
ただ、1つ興味深かったのは、Part 5・6もほとんど勉強していなかったにもかかわらず、アビメのR5(文法が理解できる)が100%だったんです。
一度Part 5・6の1000問ノックをやると、Part 5・6の文法問題を解くスキルは下がりにくいみたいですね。
また、僕の場合、【 瞬間英作文 】のお陰もあります。瞬間英作文やっていると、
などに注意を払う必要がある=文法に強くなるんですよね。
僕の場合、瞬間英作文はリスニングパートのみで、リーディングパートではやっていないですが、それでもこれだけの効果があります。
4月 855点 (L420/R435)
リスニングもリーディングも少しずつ回復してきた感じですね(笑) アビメはL1・L2がともに94%でした。R4(語彙が理解できる)が90%、R5(文法が理解できる)が96%でした。Part 5・6とPart 7の英文を毎日読んでいると、コロケーション(よく使われる単語の組み合わせ)に強くなるため、R4の語彙問題は解きやすくなるなと再確認できました。
5月 875点 (L460/R415)
今まで、リスニングの最高点は445点だったので、15点アップの460点に記録更新しました\(・ω・)/アビメはL1・L2・L3が100%、L4が91でした。R5は100%、R2は94%でしたが、他のRが80%前後であまり良くなかったです。
そんなに難しいとは感じなかったのですが、途中マークミスに気づいていくつか消して書きなおしたので、そのときにマークがズレたのかもしれません。
あと、Part 7はヒッカケ問題にけっこうヤラれたみたいです。Part 7の「英文を読むスピード」は回復してきてますが、「問題を解くスキル」がまだ下がったままなので、問題を解いて言い換えやヒッカケを見抜くスキルを上げていこうと思います。
仕事が忙しくならず、今のペースで勉強を続けられたら、今年中には900点台再ゲットできるのではないかと考えています。
皆さんも頑張って目標スコアゲットに向けて頑張って下さいね!(・∀・)/

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