
パート1・2特急 難化対策ドリル|朝日新聞出版
読了:約16分(9864字)
公開:2014-04/03
更新:2022-06/28 一部加筆・修正
関連:初心者600点 / 700~800点 / 900点 / おすすめTOEIC本 / Part 1・2 / Part 3・4 / Part 5・6 / Part 7 / スコアが伸びない / 最後まで解けない / アビメL - アビメR
TOEIC学習者は「スコアだけでなく、英語力も伸ばしたい!」と考えておられる方が多いと思うのです。「TOEIC 900点持ってても話せない人が多い」とバレつつありますしね(笑)
ただ、僕が910点獲れたときは、【 オンライン英会話 】でシドロモドロながらも何とか25分間、話し続けることができました。
自分の中では特別なことをしたわけでないのですが、人によっては「どうやったの?」という方もおられたので、スコアも英語力も向上する勉強法として、まとめてみることにしました。
ちなみに、「TOEIC Part 3・4のスコアもリスニングの実力も向上させる勉強法」も合わせてお読み下さい。
それでは参りましょうヽ(゚д゚)ノ
1. スコアと英語力を同時に向上するために
聞き取れる割合 = Lのスコアの割合
最近TOEICを受けられた方、もしくは公式問題集や模試を解いた方、Part 3・4はだいたい何割くらい聞き取れました?実はそのPart 3・4の聞き取れる割合によって、だいたいのリスニングのスコアが分かります。
TOEIC講師の澤田健治先生が、AllAboutの記事「TOEICパート3・4対策/聞こえる耳に体質改善」で次のようにおっしゃっておられます。
「放送文(Part 3・4の問題音声)そのものをどれくらい聞き取ることが出来るのか」をチェックするだけで、テストを受けなくても、大体の予想スコアは算出できてしまいます。つまり、「放送文(問題音声)の理解度が全て」と言っても過言ではありません。
…中略…
リスニングセクションで満点(495点)を取る人は、放送文を平均80~90パーセントは理解できているはずです。
これを読んだとき、自分もまさにそうだったなと。
リスニングが300点台の頃は、Part 3・4は「ちょっと何言ってるかわかんない」状態でしたが、400点前後になると半分くらい聞き取れるようになり、445点が獲れたときは8~9割くらい聞き取れていました。
そんなわけで、Part 3・4の聞き取れる音声の割合は、ほぼリスニングのスコアの割合を表していると感じています。
つまり、基本的に聞き取れる割合を増やしていけば=リスニング力を上げていけば、リスニングで高得点が取れるということになります。
では、どのようにしてリスニング力を上げていくのが最も効率的か?
公式問題集の音声と英文でトレーニング

多くのTOEIC講師やハイスコアラーの方々が、『公式問題集』を薦めておられますよね。
あれはなぜかと言うと、公式問題集に出てくる語彙、会話・文書のパターン、問題のパターンは、実際の試験にもよく出てくるからなんです。ほとんど同じような問題が出るときも多々あります。
つまり、公式問題集の音声・英文・問題を使ってひたすらトレーニングしていると、
は自動的に身についていくことになります。
ただ、公式問題集だけだと、800点台で伸び悩んでしまう可能性があります。なぜかと言うと、公式問題集は、実際の試験よりも易しい問題の割合が多く、難しい問題の割合が少ない=実際の試験よりも少し易しめだからです。
ですので、800点台に入ったら、『少し難易度が高めの模試・問題集』でトレーニングしていくことをお薦めします。
2. 目標スコア別 勉強量の目安
学生時代の勉強量、文法の得意不得意、現在の英語力にもよりますが、1つの目安として、600点をめざすのであれば、模試のテスト2回分(400~600問)の音声・英文・問題を使ってトレーニングすれば、600点を取るのに必要な英語力・テクニックは身につきます。
目標スコア別に、必要な問題数の目安を挙げておきますね。
※現在400点台だった場合を想定。
もし「目標スコアに到達していない」「スコアが伸び悩んでいる」という方は、
(1) 解いている問題数が足りない
(2) 問題数はこなしているが、1冊1冊のトレーニング量が足りていない
のどちらかに該当していると考えられます。
詳細については、「TOEIC 730点・900点を取るのに必要な勉強時間と問題数」をお読み下さい。
3. Part 1・2の勉強の進め方
●「3回チャレンジ法」をベースにする

Image by 3回チャレンジ法 - TOEIC対策 疑問ひたすら100連発 by ヒロ前田
模試や公式問題集を解くとき、またその後の勉強法は、ヒロ前田先生が提唱されている「3回チャレンジ法」をベースにやっていくことをお薦めします。
3回チャレンジ法でトレーニングすると、自分の弱点をより正確に把握することができるからです。
ここでは、その3回チャレンジ法をベースにした勉強の進め方を詳しく書いていきます。
Step 1:時間を測って解く(チャレンジ1回目)
模試・公式問題集なら、通常通り、時間を測って解きます。必ずマークシートも使って下さい。本番と同様の環境化でトレーニングすることが、本番に強くなる秘訣の1つです。また、解き終わっても答え合わせはせずに、Step 2に進みます。このステップで答え合わせをしてしまうと、Step 2ができなくなってしまうからです。
パート別対策問題集などであれば、1セットもしくは1ユニット(1章)解いて、Step 2に入るといいと思います。
Step 2:時間無制限で解く(チャレンジ2回目)
今度は、時間無制限で、音声は何度聞いていいので、自分の実力だけで解きます。これをやることで、
(1) 何度か聞いたら、完全に聞き取れ、理解できた
(2) 何度か聞いたら、ある程度は聞き取れ、何となく理解できた
(3) そもそもなんて発音されたのか分からなかった
といった違いが明確になります。(1) はかなり定着度が高いので、トレーニングすれば瞬時に聞き取れるレベルに到達します。ですが、(2) はまだまだ定着度が低く、(3) はまず音を覚える必要があることが分かります。
このように、時間無制限で、音声を何度も聞くことで、自分の弱点をより正確に把握することができるのです。
Step 3:音声で「ディクテーション」

photo credit: Writing via photopin (license)
時間無制限で解いた後は、Part 1・2の音声を使って「ディクテーション」をやっていきます。
ディクテーションというのは、スクリプトを見ずに、聞こえてきた音声だけを頼りにして、紙に書き取る or パソコンでタイピングする勉強法です。
個人的には、トレーニングというよりも、聞き取れない発音、音の連結・消失を見つけ出すための仕分けと考えています。
Part 1・2の音声で、ディクテーションがスラスラとできない=聞き取れる発音、音の連結・消失のストックがまだまだ少ないということになります。
(リスニングで350点未満だと、こんな感じのレベルだと思います)
● Part 1・2のディクテーションのやり方
ディクテーションのやり方としては、Part 1・2ともに、1題ずつやっていくといいです。(2) 今の実力ではこれ以上書き取れない→次の文(Part 2なら選択肢)に進む
(3) 4文(Part 2なら設問と選択肢3文)が終わったら、答え合わせをする
注意点としては、1文に1分以上時間を掛けないこと。
ディクテーションは、上述したように、トレーニングというよりも、聞き取れない発音、音の連結・消失を見つけ出すための診断ツールにすぎないからです。
Part 1ならとにかく10題、Part 2なら30題を一気にやってしまい、聞き取れなかった or うろ覚えだった発音、音の連結・消失の部分をチェックし、Step 5 & Step 6のオーバーラッピングとシャドウイングで覚えていくようにしましょう。
ディクテーションの詳しいやり方については、「リスニング苦手な人はディクテーションで道は開ける」をお読み下さい。
また、英語初心者の方、リスニングが苦手な方は「初心者必見!リスニングのコツがつかめる7つの発音ルール」を一読しておくと、近い将来幸せになれると思います。
Step 4:英文スクリプトの「精読」

ディクテーションが終わったら、Part 1・2の設問文・選択肢の精読に入ります。
精読というのは、英文を正確に理解する作業のことで、主に次の項目をチェックしていきます。
(2) 語彙の意味・品詞
(3) 文構造
(4) 文法・構文
(5) 類語の違い・使い分け
(6) 言い換え(パラフレーズ)分析
精読せずに(=英文をきちんと理解せずに)、ひたすらシャドウイングや瞬間英作文などのトレーニングをやるのは、種を蒔かずにひたすら水をやるくらい無益なものになるのでご注意(`・ω・´)b
精読のやり方に関しては、「リーディングが苦手な人は「精読」で道が開ける!」をご覧下さい。
特にPart 1は「Google画像検索」が便利
特にPart 1の語彙や表現で、聞き取れなかったもの、日本語訳や語注を読んでもパッとイメージしにくかったものは「Google 画像検索」を使うと直感的にイメージで使えるようになりますよ。例えば、Part 1によく出る「a pile of earth(ひと山の土)」「stuck in traffic(渋滞に巻き込まれて動けない)」など。
【参考】a pile of earth - Google 検索
【参考】stuck in traffic - Google 検索
こうやって一度イメージ化しておくと、音読や次のオーバーラッピングなどでトレーニングするときに、パッとイメージしやすくなるんですよね。
それを数日間~数週間反復していると、完全に定着してくるので、本試験で同じ音声が聞こえてきたら瞬時にイメージ化することができるようになります。
Step 5:オーバーラッピング

ディクテーションで音を、精読で英文の意味や文構造を理解したら、英語初心者やリスニングが苦手な人はまず、【 オーバーラッピング 】でトレーニングしていきます。
オーバーラッピングは、英文スクリプトを見ながら、音声に沿って音読するトレーニングで、毎日繰り返すことで、自分の発音がナレーターの発音に近づけば近づくほど、音の聞き取りはラクになっていきます。
ただ、英語初心者の方にとっては、TOEICの音声はかなり速いと思うので、オーバーラッピングをやるのは最初はかなり厳しいと思います。僕も最初の頃はそうでした。
そこで、最初は0.7~0.9倍速に速度を落としてトレーニングし始めて下さい。僕は今でも速度が速いと感じた音声は「SONYのMP3ウォークマン」で再生速度を落として練習し始めます。
スマホやタブレットでトレーニングされている方は、NHKの無料アプリ「語学プレーヤー」で再生速度を変更できますよ(・∀・)b
ディクテーションで聞き取れなかった発音・音の連結・消失 を中心に、オーバーラッピング1日30分を、2~3週間くらい毎日トレーニングすることで、脳に英語の発音を覚えさせることができます。
目安としては、音声の通りにつまらずになめらかに言えるようになればOK。それができるようになったら、【 シャドウイング 】に進みます。
Step 6:シャドウイング
オーバーラッピングでスラスラ言えるようになってきたら、今度は【 シャドウイング 】でトレーニングしていきます。シャドウイングというのは、英文スクリプトを"見ずに"、音声に"0.5秒くらい遅れて"音読するトレーニングです。
英文スクリプトを見ずに、聞こえてくる音声を正確に聞き取って再現しないといけないので、オーバーラッピングよりもはるかに難しいです。
ですが、オーバーラッピングでスラスラ言えたとしても、シャドウイングでスラスラ言えなければ、その音声はマスターしたとは言えないんです。
逆に言うと、シャドウイングでスラスラ言える音声が増えれば増えるほど、聞き取れる音が増えていくことになります。
初心者の頃は、ここまでのStepだけでも、かなり上達するはずです。人によってはリスニングで350点くらい取れるようになります。
ですが、それくらいのレベルになると、「音を聞き取ることができるけど(=単語はところどころ聞き取れるけど)、聞き取った音から意味が瞬時につかめない」という症状を抱えることになります。それを改善するのが、Part 1・2では【 瞬間英作文 】になります。
Step 7:瞬間英作文
瞬間英作文は、数をこなせばこなすほど、文頭から瞬時に意味を理解できる音声が増えてきます。さらに、Part 1・2で瞬間英作文をやっておくと、英会話を始めるときにも次のようなメリットがあります。
Part 2
続いて、瞬間英作文トレーニングの流れをまとめておきます。
(2) すぐに英文スクリプトで答え合わせ
(3) 英文を見て2~3回音読
(4) 英文を見ずに2~3回暗唱(状況をイメージしながら)
(5) 1ページ分終わったら再度上から軽く英作文
これを1日1回×10日間やります。1日目すごく大変ですが、5日目くらいにはそれなりにスラスラできるようになります。10日目にはかなり高速にできるようになり、間違うものもなくなるはずです。そうなったら次のStepへ。
詳しいやり方については、「瞬間英作文の効果的なやり方」を参考にして下さい。
また、TOEIC本は、当然ですが瞬間英作文がやりやすいトリガー(和訳)にはなっていないので、「瞬間英作文 トレーニング快適化 8つのコツ」も参考にしてみて下さい。
● 1セット15分タイムアタック(中上級者向け)
Part 1の40文(4文×10題)、Part 2の120文(設問文1文と選択肢3文×30題)の1セットを、瞬間英作文で15分以内で終われるようになるまで頑張ってみて下さい。それくらいのスピードでサクサクできるようになると、聞き取った音から意味をつかみやすくなります。
現在の英語力、こなした模試の数によっても異なりますが、10~20日間くらい毎日1周=10~20周くらいやれば、おそらく1セット15分以内に終われるようになるはずです。
かかった時間をメモるようにして、徐々に短い時間で1セットを終われるようになってくると、ゲーム感覚になって楽しくなってきますよ(・∀・)b リーディングパートの再読トレーニングでもタイムアタックをするといいです。
● 苦手問題はフラッシュカードアプリで補完
Part 1・2って、公式問題集とかだと音声が区切られてないので、「自分の苦手な音声だけトレーニングする」というのがやりづらいですよね(-_-;)苦手な「音声」だけをトレーニングするのは難しいですが、無料フラッシュカード(単語帳)アプリ「Anki」に登録して瞬間英作文をやれば、苦手な「英文」だけは集中してトレーニングすることができるようになります。
例えば、「否定疑問文が苦手」「長い選択疑問文が聞き取れない」「間接応答問題に慣れたいな」という人は、その問題の英文と和訳をフラッシュカードアプリに登録して、スキマ時間に瞬間英作文をやるといいと思います。
TOEIC上級者=苦手な項目がない人 = 苦手項目を克服してきた人 = 苦手項目を克服することがTOEIC上級者への道です(・∀・)b
【参考】瞬間英作文が劇的にやりやすくなる自作ノート・Ankiの作り方(概要編) / (実践編)
このTOEICの英文を使っての瞬間英作文は、リスニングで400点を超えてから本格的に始めたのですが、もっと早くに瞬間英作文の効果に気づいて始めていれば、もっと早くに900点台に到達できたと考えています。
ここで、リスニングで聞き取れなかった部分の対処法をまとめておきます。
Step 8:スキマ時間に1.5倍速で聴く
シャドウイングでも瞬間英作文でもスラスラ言えるようになったら、メインの勉強はPart 3・4のトレーニング、もしくは次のテキストに移って下さい。それと並行して、今までトレーニングしてきたPart 1・2の音声は、通学・通勤時間・洗濯物干し・皿洗い中などのスキマ時間に1.5~2倍速で聴くように(速聴)して下さい。
きちんとトレーニングした音声を、本番よりも速いスピードで毎日聴くようにしていると、リスニング音声の処理速度(理解速度)が向上するため、本試験の音声がゆっくり聞こえるようになります。
また、せっかくトレーニングしてきて聞き取れるようになった音声であっても、その音声をしばらく聞かないでいたら、=メンテナンスしなかったら、うろ覚え状態になっていくんです。
ですので、トレーニングしてきた音声をスキマ時間に速聴して、メンテナンスするように心掛けることを強くお薦めします。
【参考】速聴の効果と注意点まとめ
Step 9:試験前に再度解く(チャレンジ3回目)
TOEICのテスト1週間前になったら、時間を測って、模試を解き直します。これが、上述した3回チャレンジ法の3回目になります。このときに、間違えた問題はきちんとチェックし、その原因を突き止めて下さい。
また、聞き取れなかった音声もチェックして、「音が聞き取れなかった」のか「音は聞き取れたが、意味がつかめなかった」のかを見極め、再度トレーニングし直すことも大切です。
【注意】マスターできたかどうかの基準
何度も繰り返し、音読やシャドウイングなどでトレーニングしてくると、口には出せますが、「これって、ちゃんとマスターできてるんだろうか?」と不安に感じるときがありませんか?自分の経験上、その不安は当たっています。
そこで、マスターできているかどうかの基準を挙げておきます。
(2) 音声の読み上げ後すぐにリピーティング(復唱)できない
→ まだマスターできていない音声
もしその音声が完全にマスターできていれば、音声が聞こえてきた瞬間に状況がイメージでき、音声が読み上げ直後にリピーティングができます。
「Thank you.」が聞こえてきたら、状況をイメージできますし、リピーティングもできますよね。この「Thank you.」のレベルで定着できているかどうかが判断基準になります。
トレーニング方法については次の通り。
→ シャドウイング
リピーティングができなかった/音や個々の単語は聞き取れたが状況がイメージできなかった/何度か聞いてようやく意味がつかめた
=瞬時に意味がつかめない語彙・表現がある
→ 瞬間英作文
苦手音声は「MP3 Cutter」が便利!
公式問題集などのPart 1・2の音声って、1文ずつトラック分けされてないので、例えば「Question 5 の(D)と、Question 9の(A)の音声だけをひたすらトレーニングしたい」というのがやりにくいですよね(-_-;)そこで、オススメなのが、Webサイト「Online MP3 Cutter」です。
「Online MP3 Cutter」は、MP3音声の自分の好きなところだけを抜き出すことができる、無料のWebサービスです。わりと直感的に操作できるようになっているので、パソコンが苦手な人でも使えると思います。
(1)「Online MP3 Cutter」を開く
(2)「Open file」をクリックしてパソコン上にある英語音声を選択
(3)「Cut」の画面で、波形が現れるので、抜き出したい部分を選択
(4)「Save」の画面で、「Download」ボタンを押して、ファイル名を付けて保存
【注意1】「Cut」の画面では音声が流れるので音量に注意。わりとデカイ。
【注意2】抜き出した音声は新しいファイルとして作成されます。保存するときに、元の音声と同じファイル名にしなければ、元の音声はそのまま残ります。
Part 1・2で自分の苦手な音声だけを抜き出したり、Part 3・4で問題音声のみを抜き出すことができるので、トレーニング効率が上がります。ぜひお試しあれ(・∀・)b
4. 900点以上をめざす方へ
上述したように、『公式問題集や模試』の10~20回分の音声と英文を使ってきちんとトレーニングできれば、トータル900点(リスニング450点以上)は獲れるはずです。
10~20回分という開きがあるのは、もともとの英語力によるからです。10回分という少ない量で900点を超える人は少数派でして、
(1) 最近まで受験勉強していた英語力が現役の大学1年生
(2) 海外留学・出張から帰ってきた人
など、TOEICを始める前の元々の英語力が高い人が多いです。国内在住の独学者は20回やる方向で進めていって下さい。
それでは、現在L400点を超えてきた方が、L450点以上を獲るためのアドバイスをいくつか書いておきます。
リスニングで450点を獲る人が見てる景色
独学で、L450点以上を獲る人は、テスト中、次のように感じています。● 写真を見た瞬間に、正解文や不正解文が思い浮かぶ
● 不正解の選択肢の音声も、聞こえてきた瞬間に状況が思い浮かぶ(だから間違ってることが分かる)
【Part 2】
● 設問を聞いた瞬間に、正解文や不正解文が思い浮かぶ
● 設問の内容を覚えている割合(リテンション力)が高い
● 文頭から瞬時に聞き取れるので、消去法ではなく、自信を持って正解を選べる
【Part 3・4】
● 設問・選択肢を先読みした瞬間に、会話・トークの流れが浮かぶ
● 音声の1文目を聞いた時点で、会話・トークの流れのパターンが浮かぶ
● 先読みができなかったとしても、聞くべきポイントがだいたい分かる
もし「模試や問題集はテスト20回分以上こなしてるけど、このレベルに到達していない or L450点に届いていない」という方は、今までやってきた模試・問題集のリスニングパートのすべての音声で、
(1) 5~6割しか聞き取れていない
(2) 細部まで正確に聞き取れていない
のではないかと。
そしてそれは、復習とトレーニングが足りていないのが原因と考えられます。
この4年でいろんな学習者さんのお話を聞いてきましたが、「模試・問題集を解いた後、サラッと答え合わせと不明な語彙を確認するだけで、次の模試・問題集に進む」という、プレイボーイ的な勉強(笑)をしている人は、このレベルで止まるなと。
【参考】TOEICスコアが伸びない人によくある10パターンとその対策
また、僕が2016年になってから、L450点を超えることが増えてきた一番の要因は、リスニングの時間を「毎日30分→毎日1時間」と約2倍に増やしたことで、瞬時に聞き取れる割合が増えてきてからです。リスニング力がいかに大事かが分かりました。
特に、最近のTOEICは、正確に瞬時に、聞き取れない&読めない人のスコアを下げることに拍車をかけている感じがします(笑) 2010年から受け続けていますが、今後ますますその傾向は強まっていきそうだなと。
Part 1・2の難問対策
リスニングセクションで400点を超えて、Part 1の難易度の高い問題や、Part 2の間接応答問題(選択肢がヒネってある問題)に対処したい場合は、「究極のゼミ」をお薦めします。Part 1・2によく出る問題を、設問タイプ別に解き方が学べる参考書+問題集です。
このPart 1・2に限らず、「究極のゼミシリーズ」は、市販されているTOEIC対策本の中では、解説がもっとも丁寧な部類だと感じています。
自分の苦手な問題があるパートは、とりあえず本屋さんでこのシリーズをチェックしてみるといいと思います。幸せになれるはずです。
また、「Part 1・2には慣れてきたので数をこなしたい」という方にお薦めなのが、このPart 1・2特急です。やさしい問題から、間接応答問題なども難しい問題まで、最近のTOEICでよく出る問題満載。「Part 1・2特急II」も出ています。
これらの本のレビューは、「TOEIC リスニングパート 最新おすすめ参考書・問題集と勉強の進め方」をご覧下さい。
テスト1週間前は模試1セット解く
上述してますが、テスト1週間前になったら、時間的に可能な方は模試1セット、時間的に厳しい方は、リスニングパートかリーディングパートを1セット解くようにすることをお勧めします。可能な限り本番と同様の(もしくはより負荷の高い)状況下・環境下で毎日トレーニングすることで、本番では精神的に余裕を持って受けることができるようになります。
特に、Part 1・2の鉛筆移動ワザ、Part 3・4の先読み、リーディングセクションのタイムマネジメントなどは、毎日解いてないとできません。
ですので、リスニングで毎回400点以上が取れるレベルになってきたら、せめてテスト前は模試を毎日解くことをお勧めします。
また、解く模試については、過去に解いた模試をやり直しつつ、新しい模試も解いて下さい。特に800点台半ば~後半でウロウロしているような人は、過去に解いた模試は余裕で解けちゃったりするので、新しい模試・問題集も解いたほうがいいと思います。
