「映画・海外ドラマを字幕なしで」への第一歩に最適な本

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対象:映画・海外ドラマを聴きとれるようになりたい!/TOEICリスニング400点以上 
読了:約9分(5565字) 
公開:2016-03/16 
更新:2016-04/19 部分的に加筆・修正 

最近いろんな記事でちょこちょこ紹介していますが、この本を3ヶ月くらいやってきて大きな効果を感じているので、1つの記事にしてみました。

もともとのリスニング力・英語力もよるので、「これ1冊だけでネイティブレベルの英語が飛躍的に聞き取れるようになる」というわけではないですが、きちんとトレーニングすれば、ネイティブレベルの聞き取れる"音"は確実に増えます

「日本人向けに作られた英会話本のクリアで聞き取りやすい英語」と「映画・ドラマで話されるネイティブの英語」の間には、けっこう大きな段差があると思うのですが、この本はその段差を埋めてくれる感じです。

詳しく見ていきましょう(=゚ω゚)ノ
 

この本の概要


全部で16 Sceneあり、1 Sceneがだいたい2分~2分半くらいで、全体では40分くらいになります。

各Sceneの終わりに、発音やイントネーションを解説した「PHONETIC FOCUS」というコーナーがありまして、これがとても勉強になります。



この本のおすすめポイント 5つ

(1) ナレーターの話す速さや崩れ具合がちょうどいい

この本のナレーターは、TOEICや英検のナレーターの平均よりも速く、音も崩れていますが、映画やドラマの平均よりは遅いんです。

なので、「TOEICや英検はそこそこできるようになってきたので、映画やドラマを字幕なしで聞き取れるようにしていきたいけど難しすぎる!」というレベルの方に最適だと思います。

PCでAmazonのサイトへ行くと試聴できます。




(2) 発音・イントネーションの解説が丁寧

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映画やドラマで学習していると、「なんでこんな発音になるんだろう?」というのがけっこうありますよね。

森田勝之先生のこのシリーズは、上図のように発音やイントネーションを解説した「PHONETIC FOCUS」というコーナーが設けられていて、弱く発音される音、強く発音される音、音の連結・消失などがかなり詳しく解説されているので目からウロコです。


もう20年以上もかかって統計を取って整理した日本人のリスニングの弱点を網羅するという方針は変わっていません。

…(中略)…この作品には、海外ドラマ数本分の音変化が入っています。(P.4~5)


精聴(音の分析)をした上で、毎日【 オーバーラッピング 】してきた結果、TOEIC勉・英検勉では獲得しにくかった、ネイティブのナチュラルスピードでの音の連結・消失のパターンが増えてきたなと。

もちろん、語彙や表現がまだまだ少ないので、字幕なしで理解できるレベルにはほど遠いのですが、聞き取れる音の割合は増えてきたので、TOEICや英検で学んだ語彙・表現はナチュラルスピードでも聞き取れるようになってきつつある感じです。



(3) 和訳がある → 台詞を理解しやすい

映画・ドラマの日本語字幕って、実際に話されている英語と違うことが多いですよね。なので、スクリプトがあっても、台詞の意味が理解できないことがわりとよくあります。

ディクテーション 】や【 シャドウイング 】するにしても、理解度が低いとトレーニングの効果は薄いことは、経験上確信しています。

ですが、この本はテキストなので和訳がついています。だから台詞の内容をきちんと理解することができます。これはとてもありがたいです。


(4) 語句の解説が充実してる

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上図を見るとお分かりいただけますが、左ページに英文スクリプト、右ページに日本語訳と語注というレイアウトになっています。

この語注での、語彙・フレーズの解説がかなり丁寧な部類に入るかなと。発音が難しいものには発音記号まで付いてる親切さ!

また、映画やドラマでは、言葉が省略されることも多いですし、背景知識を知らないと理解できない台詞も多いですが、映画やドラマ内では、そのことについて説明されることってまずないと思うんです。

ですが、この本には、省略されている言葉や、背景知識についての説明もあるんですよね。TOEIC本や英検の過去問には絶対書かれていないようなことが学べます。


(4) 勉強しやすい

映画・ドラマのDVDと比べると、テキスト+CDのほうが勉強しやすいと個人的には感じています。

自分が注意したい点があれば、そのままテキストに書き込むことができますし、音の連結・消失、アクセントにマークを入れることもできます。

また、CD音声だと、MP3に変換しておけば、スマホの無料アプリ「語学プレーヤー(iPhoneAndroid)や「SONYのMP3ウォークマン」を使えば、再生速度も変えやすく、クイックバックや区間リピートもやりやすいですし、通勤・通学などの出先でもトレーニングできます。


以前「Hulu」を契約していたこともあります。「月額約1000円で見放題」で多くのドラマを視聴できたのは素晴らしかったですが、勉強はしづらいなと感じました。

英語字幕がないものも多いですし、10秒クイックバックやスライドバーだけでは反復練習はやりづらいなと。結局、どのドラマも一度観て終わってしまい、繰り返してみようという気はおきなかったんです。でもそれだとリスニング力はほとんど向上しないんですよね。


勉強しやすい = 継続しやすい

ある程度勉強されている方は気づいておられると思いますが、英語って結局、そのマテリアル(素材)を続けられるかどうかなんですよね。

僕はそんなに根性がある人間ではないので、勉強しやすい学習環境を整えることを意識しています。なので、テキストやマテリアルを選ぶときは勉強しやすいかどうかを重視します。

DVDやhuluを使ったトレーニングもいずれ始めるとは思いますが、先にこの森田勝之先生のシリーズをやり込んでいくことにした理由は、こういった勉強のしやすさが大きいです。



改善希望点


個人的には不満はないに等しいくらいのテキストなのですが、数名の声優さんが一人二役されています。声優を増やすと、当然テキストの値段も高くしないといけなくなるので、これは仕方ないのかなと(^_^ゞ

あと、誤植が少しあったので挙げておきますね。


P.32 Patricia
誤:infraction
正:infarction
「infraction(違反)」ではなく「infarction(梗塞)」だと思います。微妙にスペルが違う。「myocardial infarction(心筋梗塞)」なので。

P.70 Mrs. Korkington
誤:continues receive
正:continues to receive
「continue to do(~し続ける)」なので「to」が必要。

P.98 Dr. Robb
誤:so I like to
正:so I'd like to 
会話の流れと日本語訳からすると「would like to do(~したい)」の「would」が入るはず。ただ、「I'd」の「'd」は発音されないことも多く、このCDでもほとんど聞き取れない。

P.109 Dr. Jenkins
台詞の一部に日本語訳がない。でも難しい英文ではないので問題ないと思います。


100冊以上買いましたが、英語書籍は誤植がないほうがめずらしいので、あまり気にしなくてもいいかなと。TOEIC本にも英検の過去問集にもありますし。



こんな人におすすめ

●「映画やドラマは難しすぎる」という方

この『海外ドラマが聴きとれる!ストーリーで学ぶ英語リスニング』は、平均的な映画・海外ドラマの速さと比べると、若干ゆっくりめだと思います。

Amazonのコメントにはそれに対する批判もありますが、本物の映画やドラマは速すぎると感じていた自分には、この少しゆっくりなのがちょうど良かったなと。

少しゆっくりとは言え、日本人向けに易しめに作られた英会話本のナレーターよりは速く話す人が多く、「音の連結・消失」も本来のネイティブにより近いです。

TOEICや英検の会話よりも、より自然な英語に感じます。なので、映画・ドラマを使ったトレーニングに入る前の第一歩として最適ではないかと。


● TOEICリスニング400点/英検準1級以上

初心者向けにはちょっと厳しいと思います。

基本的な文法・語彙を知っていて、ある程度リスニング力がないと厳しいので、TOEICリスニング400点か英検準1級くらいはあったほうがいいと思います。



勉強のやり方

● ディクテーション(精聴)

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きちんと音の解析をせず、ただ聞き流すだけだと、効果はほとんどないのは経験上痛感しているので、まずはディクテーション(精聴)をやりました。

上図にあるように、オレンジ色のペンで音が連結している部分には「⌒」、音が消えている部分には打ち消し線「t」という風に書き込みました。こうしておくと、音読やオーバーラッピング時に発音しやすくなります。

音の連結・消失については次の記事を参考にしてみて下さい。

【参考】英語 リスニングのコツがつかめる7つの発音ルール

また、早口な人はすごく速く話すので、PCの「WMP」や「ウォークマン」で0.7倍速から始めました


◆ 音声の速度を変更する方法 ◆

(1) スマホの無料アプリ「語学プレーヤー(iPhoneAndroid)」
(2) Windows Media Playerの「再生速度変更機能
(3)「SONYのMP3ウォークマン」の再生速度変更機能


ちなみに、1トラックめの冒頭の音楽が長いんですよね。繰り返しトレーニングするには冗長なので、MP3化した後に「Online MP3 Cutter」で会話の部分だけ抜き取りました。


● オーバーラッピング&シャドウイング

精聴が終わったら、【 オーバーラッピング 】をやり始めました。

「発音できない音は聞き取れない」ということはないですが、自分でスラスラ発音できる音は、聞こえてきた瞬間に聞き取れるようになりますし、英会話のときにも、スピーキングで通じやすくなるので、きちんとやっておいたほうがいいと感じています。

最初は1 Sceneずつオーバーラッピングで、0.7倍速から始めました。ある程度言えるようになったら(1週間くらい?)、次のSceneへ。

16 Sceneすべて終わったら、


● 全体を通してスクリプトを見ながらオーバーラッピング
● 少し速度を落として通しシャドウイング(きちんと音を再現できるかの確認用)
● 速さに慣れるために、1.5~2.0倍速でスクリプトを見ながら【 速聴


などなど、いろんなトレーニングをやっています。


● 暗唱・瞬間英作文

理想を言えば、【 暗唱 】や、苦手な英文だけでも【 瞬間英作文 】をしたほうが定着度は高く、スピーキングでも使えるようになります。

と分かってはいるものの、どうも1冊のテキストにそこまでやる気がおきないので(笑)、とりあえず50周したら、次の森田勝之本か映画・ドラマでのトレーニングに進むことを考えています。

映画・海外ドラマで学習された有子山博美さんが、「洋画・海外ドラマDVD学習法」で、


忙しい方や、少しでも多くの映画やドラマを観たいという方がほとんどではないでしょうか。(かくいう私も、1本を何度も観ると飽きてしまい、苦痛になるタイプです)。

そんな方は、「1本を100%理解する」ではなく、「複数本をそれなりに理解する」を目標にされることをおすすめします。

定番フレーズや定番ボキャブラリーは、イヤでもいろんな映画・ドラマに共通して出てきますので、最初の出会いでカンペキに覚える必要はありません。何度か遭遇するうちに、自然と覚えるはず。


と仰っておられるので、僕も「質は7~8割くらいにして、量を重視」でやっていこうと。



おすすめ関連書籍


『映画英語のリスニング 恋するブルックリン』

こちらはつい最近買いました。男が手に取るにはちょっと勇気のいる表紙です。

半分くらいまでやりましたが、小児科医が主人公の『海外ドラマが聴きとれる!ストーリーで学ぶ英語リスニング』よりも、ラブストーリーである『恋するブルックリン』のほうが、日常生活で使える実用的な語彙・表現が多いと感じます。

ただ、難易度は『恋ブル』のほうがはるかに高いなと。

全体的に話すスピードが速く、それに伴って「音の連結・消失」もレベルアップしてます。「これホントに発音してる?」というものも多い。
※こちらもPCからであれば、AmazonのページでCD音声の試聴ができます。

TOEICや英検のナレーターの発音だと確実に聞き取れる語彙・表現でも、恋ブルだと聞き取れないことがわりとあってヘコむんですよね(笑)

最近お世話になっている、英語好きさんのブログ記事「英語リスニング難易度比較表」で言うところの「だべり英語の壁」って、これのことなのかなと。

「トレーニングすれば聞き取れるようになりそう」と感じる部分も多いのですが、崩れた発音の部分は「これホントに聞き取れるようになるの?」と心が折れそうになるくらい難しいです(ノд`)゚・*:.。.

ただ、英語って「慣れ」「数をこなすこと」で解決することがけっこう多いので、やるだけやってみようと思います!



 
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