英語中級者の多聴に最適!「NHK WORLD TV」お勧めな7つの理由

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対象:TOEICリスニング400点~/英検準1級~ 
読了:約10分(6292字) 
公開:2017-07/28 
更新:2018-07/04「NHK WORLD TVの勉強のやり方」追記 
Image by NHK WORLD TV Live

おそらく、英語を勉強していて「NHK WORLD TV」を知らない人はいないと思います。すでに視聴されている方も多いかと。

僕も2010年に英語の勉強を本格的に開始してから、不定期的に視聴してきました。最初の頃は、単語がたまに聞き取れる程度で、「ほとんど何を言っているのか分からない……」という絶望的なリスニング力でした(;´∀`)

あれから7年。「すべての番組を完全に聞き取れるレベル」にはまだまだですが、TOEIC 950点英検準1級を取得したことで、聞き取れる割合がかなり増えてきました。

今のレベルでNHK WORLD TVを観ていると、けっこうメリットが多いことに気づいてきたので、まとめてみることにしました。
 

なぜ「多聴」が必要なのか?


このブログで度々ご紹介させていただいている、「字幕なしで観ることのできる映画がかなり増えてきた」というレベルに到達されている、yukoさんは多聴多読を中心に英語を学んでおられます。

また、TOEIC満点・英検1級合格・IELTS Speaking Section 8.5で、現在アメリカの大学院で学んでおられるサラさんも、ブログ記事「それってシャドーイングって言えますか」で、次のように仰っておられます。


C1レベルまでは多聴はマストではないにしろ、C2レベルには必須だと思います。


サラさんの仰る「C2レベル」というのは「CEFR C2レベル」のことで、「母語話者と遜色のない熟練者(Wikipedia)」と定義されています。

この2年くらい、英語上級者さんたちがどうやって勉強してきたかを調べてきたのですが、皆さん例外なく、多聴多読をされているなと。

【参考】英語「超」上級者は例外なく多聴多読していた件


逆説的に言えば、ネイティブ向けのマテリアル(映画・ドラマ・洋書など)で多聴多読ができるレベル = 上級者と言えるかと。もちろん「かなり理解できるレベルで」です。

ですが、中級者にとっては、映画・ドラマ・洋書での多聴多読は厳しいんですよね。精聴精読はできるのですが、多聴多読だと理解度がかなり低いので、時間対効果が低いと感じています。

そんな中で、中級者の多聴に最適だと感じたのが「NHK WORLD TV」です。



「NHK WORLD TV」がお勧めな7つの理由

(1)「英語漬け」の環境を作れる



スマホアプリであれ、PCであれ、NHK WORLD TVを起動しておけば、ニュースを始めさまざまな番組がエンドレスで流れ続けるので、多聴の環境を作りやすいと感じています。

「仕事や学校から帰ってきたら、ついついテレビのスイッチを入れてしまう」「ついスマホを見てしまう」という方は、とりあえず「NHK WORLD TV」をついつい起動してしまうクセをつければ(笑)、英語漬け時間を増やすことができます。

【参考】英語を1万時間勉強したので継続のコツをまとめてみた


(2) 洋画や海外ドラマよりも易しい

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Image by imagine-nation

理解しやすい理由を考えてみたのですが、3つあるなと。

1つめは、語彙が易しい点です。

洋画や海外ドラマと比べると、語彙レベルが易しいです。難易度の高い句動詞や、口語表現がそんなに多くないからだと思います。中級者でリスニングが苦手な僕でもそこそこ聞き取れるということは、易しい証拠(笑)


2つめは、話すスピードが全体的にゆっくりな点。

洋画や海外ドラマだと、200~250 wpmのスピードについていけるリスニング力が必要ですが、NHK WORLDの多くの番組は、150~200 wpm(TOEICや英検準1級~1級のリスニングパート)くらいなのでキャッチしやすいと感じています。

天気予報のアニキたちは200 wpm以上のスピードでかなり早口だったり、「imagine-nation」や「First Class」のように、ネイティブが手加減なしのスピードで話す番組もあります。


3つめは、「日本」に関連する番組が多いことです。詳しくは次で説明します。


(3)「日本」に関する番組が多い

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Image by Core Kyoto

NHK WORLD TV」は、日本食、日本の伝統文化や歴史、ポップカルチャーやファッション、科学・技術・医療をテーマにした番組が多いです。


このメリットは2つあります。

まず、洋画や海外ドラマ、BBCやCNNなどの海外ニュースだと、その国の文化や価値観、国際情勢などを知っていないと理解できないことも多いので、難易度が高いんですよね。

ですが、「日本」に関する話だと、背景知識があるので、それが理解を助けてくれるんです。


2つめ。オンライン英会話を2000回近くやってきましたが、外国人と話していると、日本の食や文化などについて説明を求められることが多々あります。

ところが、TOEICや英検中心の勉強だと、「日本を説明する英語力」は身につきにくいことが分かってきました。

【参考】TOEICに特化して取った900点は「初級」だった件
【参考】TOEICでは身につきにくい、英検で獲得できる6つの英語力


ですが、NHK WORLD TVを見ていると、その日本の食、文化、慣習などを説明するフレーズを学ぶことができるんですよね。

番組によっては、「日本語音声+英語字幕」で描写されることもあり、「なるほど、『競り』は「auction」で表現できるのか」といったように、「日本語の◯◯は、英語では△△と表現する」というのが学びやすいなと。


(4) 記憶に残りやすい

TOEIC対策本や英検の過去問、海外ニュースラジオやポッドキャストなどの音声のみのマテリアルと比べると、「NHK WORLD TV」のような、動画(映像がある)マテリアルは、会話やナレーションの状況がつかみやすいと感じています。

また、語彙やフレーズが映像とともに脳に保存されるので、記憶にも残りやすいなと。

最近、「Netflix」でドラマを見てますが、「なるほど、このフレーズはこういう状況で使うのか」「この文法は、このシチュエーションでも使うだな」というのが、感覚的にスッと入ってくるんですよね。そして忘れにくい。

TOEICや英検でガリ勉して覚えてきた語彙・フレーズ・文法は、動画があるマテリアルで学び直していくことで、より正確に、より速く意味をつかめるようになるなと。

【参考】なぜ2歳児は過去形が使えるのか?英語学習は「視覚」が大事


(5) 会話も学べる

オンライン英会話 】を5年やってきたことで、ある程度話せるようにはなってきましたが、「もっとネイティブらしい、自然で正確な英語が話せるようになりたい」と思うようになってきました。

去年、SLA(第二言語習得)に関する本を数冊読みましたが、ネイティブらしいスピーキング力に近づくためにも、多聴は必須のようです。


彼(ロンドン大学のピーター・スキーアン)は……、例外的に思春期をすぎてから成功した学習者に共通する特質は、高い記憶力だという一般化を提案しています。

つまり、大人の学習者がネイティブのように話せるようになるには、ルールを覚えてそれを適用するよりも、膨大な数を覚えて使いこなすことがより重要なようです。

これは、……我々の話すことはかなりの部分が決まり文句からなっている、という現実もあり、このような学習方略が「ネイティブらしさ」につながるのでしょう。(P. 61)

第二言語習得研究の結果わかってきた重要なことは、外国語のメッセージを理解する、すなわちインプットが、言語習得をすすめる上での必須条件だということです。……インプットによって第二言語の音声、語彙、文法の自然な習得がすすむのです。(P.134~135)

十分なインプットなしにアウトプットばかりに重点を置いても言語習得はすすまない(P.150)




白井教授が仰る「インプット」というのは、もちろんリスニングとリーディングです。

スピーキング力を今以上に伸ばしていこうと思うと、【 瞬間英作文 】などのアウトプットに加えて、もっとインプット量を増やす必要があると感じるようになってきたんです。



Output always equals input.
[James Van Fleet]



僕は「カジュアルな会話力を身につけたい」ので、カジュアルな英会話をもっとインプットする必要があるなと。

【参考】多聴多読を100万語やったので効果をまとめてみた


ですが、映像付きで会話が学べ、中級者でも比較的聞き取れる、多聴できるマテリアルって、非常に少ないんですよね。

映画、海外ドラマ、ネイティブYouTuberの動画TEDなどは、中級者にとっては難易度が高いので、精聴するか、ただの娯楽として視聴するしかなく、多聴用のマテリアルにはなりにくいなと。

ですが、「NHK WORLD TV」には、「Lunch ON!」「Your Japanese Kitchen」「Dining with the Chef」「Somewhere Street」「Document 72 Hours」「Train Cruise」など、会話中心の番組がけっこうあるんです。


(6) 一部の番組は動画でいつでも観られる


日本のトレンドを紹介する番組「TOKYO EYE 2020」と、日本の地方を紹介する番組「Journeys in Japan」だけは、YouTubeでいつでも観られます。

YouTubeが便利なのは、次の3点です。

(1) 「Video Speed Controller」で再生スピードを遅くできる
(2) 英語の自動字幕をつけられる
(3) 「文字起こし」機能で英文スクリプトを確認できる

詳しくは次の記事をご覧下さい。

【参考】ネイティブのカジュアルな生の英会話が楽しい「Speak UP Radio」


また、いくつかの番組は「Video On Demand - NHK WORLD」で、オンデマンド視聴ができます。

ただ、多くの動画は、数日したら消えてしまうんですよね。全部YouTubeで流して欲しい(´・ω・`)ショボン


(7) 幅広いジャンルの英語が身につく

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Image by TV Programs - NHK WORLD TV

「NHK WORLD TV」には、次のような番組があります。


● 食:Dining with the Chef / Lunch ON! / Trails to Tsukiji
● テクノロジー:great gear / RISING / Japan's Top Inventions / Train Cruise
● 科学・医療:Science View / Medical Frontiers
● スポーツ・相撲:SPORTS JAPAN / J-Arena / GRAND SUMO
● 伝統文化:Core Kyoto / KABUKI KOOL
● 旅番組:Somewhere Street / Journeys in Japan / J-Trip Plan
● 日本紹介:COOL JAPAN / TOKYO EYE 2020
● アニメ・ゲーム:imagine-nation / Anime Supernova
● ファッション:TOKYO FASHION EXPRESS / Kawaii International
● 生き物:Darwin's Amazing Animals
● アジアの文化:Asia Insight / Her Story / Inside Lens
● プロフェッショナル 仕事の流儀の英語版「The Professionals


2018年03月現在、全部で63番組あります。たまに「あれ、あのお気に入りの番組がいつの間にか終わってる…」ということもあります(笑)

すべての番組は内容と放送スケジュールは「TV Programs - NHK WORLD」でチェックできますよ(・∀・)b



個人的にお勧めな番組

Somewhere Street

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Somewhere Street」は街歩き番組で、所さんの「笑ってコラえて」のコーナーである「日本列島ダーツの旅」みたいな感じです。

毎回世界中のどこかの street を歩FPS視点(一人称視点)なので、実際に自分がその通りを歩いているような感覚になります。

基本的にナレーターが一人でつぶやくことが多いので、「英語で独り言ってこうやればいいのか」というのが分かります。

【参考】オンライン英会話 スピーキングの流暢さを促進する「英語で独り言」


また、目の前の情景を描写する英語力、英語でツッコミを入れるスキル、第一街人発見をして雑談する英語力が身につくので、日本で外国人にガイドをするときや、海外旅行でちょっとした雑談をするときに役立ちそうです。

比較的語彙が易しいので、TOEICリスニング400点・英検2級~準1級くらいあれば、けっこう聞き取れるはず。


Trails to Tsukiji

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Trails to Tsukiji」は、最近何かと話題になっている築地市場の食材に焦点を当てた番組です。

毎回1つの食材を収穫・捕獲するところから始まって、料理されるまでが描かれます。日本の食材に関する語彙や、料理に関する表現が学べます

グルメな人にお勧めの番組。語彙レベルはそんなに高くないです。


Medical Frontiers

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Medical Frontiers」は、日本の最新の研究で分かってきた意外な事実、日本人の長寿や健康の秘訣について学べる番組です。

「『もずく』にそんな効果があったのか!」「肩こりは、薬に頼らなくても改善できる場合があるんだな」など、知的好奇心をかきたてられます。


Many Japanese people today don't get enough potassium.
Estrogen helps maintain bone strength.


といった、健康や医療に関する英語が身につきます

英語を通して「健康」について学べるので、健康に興味がある人はもちろん、不健康な人にもお勧めの?番組です。

ガイドのEricaさんや、ナレーターの男性の英語はそれほど速くはないのですが、語彙レベルはそこそこ高いので、英検準1級のリスニングで7~8割くらい取れるリスニング力があったほうがいいです。



「NHK WORLD TV」で多聴するために


英語を始めて間もない人が、いきなり「NHK WORLD TV」を視聴しても、ほとんど聞き取れないと思います。2010年頃の僕がそうでした(゚Д゚)

そんなわけで、「NHK WORLD TV」で多聴できるようになる方法を挙げておきます。


Step 1:TOEICリスニング400点を取る

TOEICのリスニングで400点を超えてくると、会話がメインの番組であれば、そこそこ聞き取れるようになってきます。

リスニング450点以上あれば、より多くの英語、より速い英語も聞き取れるようになるはず。

僕はL450点を超えるようになってから、150~200 wpmくらいの速さの番組であれば、わりとラクに聞き取れるようになってきました。「頑張って聞き取る」ではなくて、「自然と耳に入ってくる」という感じ。

【参考】TOEIC初心者でも600点獲れる勉強法 / 700~800点 / 900点


ただ、「TOEICに特化して取った900点は「初級」だった件」でお伝えしたように、TOEICで身につく英語力は非常に限定的なんですよね。

TOEICで勉強すると、英語圏で生活したり、仕事したりするのに必要な英語力はそこそこ身につきますが、特にアカデミックな英語力はほとんど身につきません


Step 2:英検準1級を取る

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英検の過去問などのマテリアルで学べる英語は、「NHK WORLD TV」で流れてくる英語との親和性が高いと感じています。

英検とTOEICの大きな違いの1つは、英検は、文化・科学技術・自然科学・医療・環境などのアカデミックな英語の割合が圧倒的に多い点です。

英検で獲得できる6つの英語力」という記事にも書きましたが、英検準1級に合格してから、「NHK WORLD TV」のさまざまな番組で聞き取れる割合が増えました

その結果、「英語で学ぶ」がやりやすくなりました。



NHK WORLD TVの勉強のやり方

気に入ったフレーズ・文を覚える

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僕は「NHK WORLD TV」を視聴するときは、常にEvernoteを常に起動させてまして、「このフレーズ(文)、英会話で使えるようになりたい!」というものに出会ったら、速攻でタイプしてメモします。

それをフラッシュカード(単語カード)アプリ「Anki」のカードの表側に「日本語」、裏側に「英語」で登録して、瞬間英作文180~200 wpmくらいでスラスラ言えるまで回しています。

瞬間英作文本」は状況をイメージしにくいという欠点があるのですが、NHK WORLD TVのように、映像と音声があるものからフレーズや英文を拾ってくると、瞬間英作文でトリガー(日本語)を読んだときに、その映像がフラッシュバックするんですね。

その結果、

(1) 瞬間英作文がやりやすい
(2) 記憶にも残りやすい
(3) 英会話でも出てきやすい

と感じています。

【参考】瞬間英作文を超効率化するフラッシュカードアプリ「Anki/AnkiDroid」


なんかもう完全にNHKの回し者になっていますが(笑)、多聴多読ができるようになると、英語に触れる時間を増やせる&「英語で学ぶ」がやりやすくなり、英語がさらに楽しくなってきました(人*´∀`*)

なので、多聴多読ができるレベルになるまで、あきらめずに勉強を続けて下さい! I hope this entry helps.




 
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