うつ・不安・ストレス・睡眠障害→科学研究「朝に◯◯するといいよ」

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対象:うつ・不安を抱えている/ストレスで爆発しそう/不眠症・夜ふかし気味・昼夜逆転している
読了:約10分(6035字)
公開:2022-08/13
更新:2022-08/13 部分的に加筆・修正

「英語に関係ないかな」と思って書くのを控えていました。

ですが、うつで無気力状態になると勉強が手につかなくなり、不眠症や昼夜逆転すると勉強の生産性がガタ落ちするので、やはりシェアしておいたほうがいいなと。

自分の失敗?とそこから学んだことを晒しておきます。
 

"ツウ"がうつになりまして。



昔堺雅人さんを知らずにこの映画見て後で知って驚いた

この数年、ブログの更新が滞りがちでした。楽しみにして下さっていた方には大変申し訳ないと思っています。

実は気づいたら、うつになってました。

うつ病に関する記事をひたすら読んだり、通った精神科の先生の他の患者さんの状況を聞く限りでは、僕の症状はまだ軽い部類に入るようですが、それでもヤバかったです。

セルフ・ネグレクト→黄信号

人生で何か辛いことがあっても、結婚して子供がいたら「妻や子供のために頑張ろう」と思えるかもしれません。

でも、40代で独身だと、「別に死んでも誰も困らないよな」って思ってしまうんですよね(笑)。

孤独死に関する記事(President)(東洋経済)を読んでいると、40~50代の孤独死が増えているそうです。他人事とは思えないんですよね。

また、孤独死する人の8割はセルフ・ネグレクト(PDF)らしいです。

僕はゴミはきちんと捨てますし、健康にも気をつけている(つもりだった)人です。

が、数年前から部屋がまたちょっと散らかり気味になり、「独身の中年が健康に気を配って長生きして、何の意味があるんだろう」とか危ない方向に考え始めていて、セルフ・ネグレクトになりかけているなと。

フリーランスになってから独りでいる時間が増え、コロナになってから独りの時間がさらに増え、この命さえも無意味だと思う日が増えてきて、いよいよヤバいなと。

「死にたいと口にする人は死なない」という都市伝説がありますが、自死する人の9割はその前に「死にたい」と口にしているそうです。もし周りにそういう人がいたり、自分がそうなっていたら要注意。


精神科に半年通う→費用対効果ゼロ

2020年春、あまり気が向かなかったのですが、母親が「いい先生がいるから」ということで、精神科に通いました。

2週間1回、10分くらい他愛もない話をして薬を処方されるだけで、費用対効果がまったく感じられなかったので、我慢して半年通いましたが辞めました。

基本的に薬は副作用があるので、できる限り常用したくないんですよね。

ウイルス性肝炎と肝臓がんが専門の泉並木医師によると、向精神薬はアレルギー反応を起こし、肝機能を低下させる可能性があるそうです。


うつ病が過剰に診断されている可能性

BBCの記事「いかに日本はうつ病を信じるようになったか」など、うつ病と向精神薬の歴史について学ぶと、自分はいいカモになっていたなと。


'99年まで、日本のうつ病患者はおよそ43万人で横ばいだった。

しかし、パキシルの登場(2000年)を境に患者数はぐんぐん増加。3年後の'02年には一気に70万人を突破し、'05年に当初の2倍以上となる92万人に達した。

これと並行して、抗うつ剤の売り上げは10年あまりで5倍以上に増えている

【出典】大特集病気はクスリで作られる!特効薬の販売で、「うつ病」患者が2倍に増えた | 現代ビジネス


1980年代にうちの母親はうつ病で長い間入院していたので、本当にきちんとした精神科や心療内科のお医者さんに診てもらわないといけないケースもあると思います。

ですが、最近は僕のケースみたいに「うつ病は診断されすぎている・・・?」可能性は高そうだなと。

2000年にパキシルが発売され、同時にうつ病患者が増加。その頃、精神科医の方々の界隈では…


2000年前後頃から、余りに精神病理学の概念からかけ離れた病態の若い患者さんが増えているという印象を持っていました。

精神科医が何人か集まると「最近は診断の難しい患者さんが増えた」とよく言っていましたし、当時の大学教授達も、疑問を感じていると話していました。

【出典】診断基準の問題(2)うつ病は診断されすぎている・・・? | みゆきクリニック


どっちも2000年かー。偶然の一致とは思えないなぁ。TOEIC Part 7のDPのクロスリファレンス問題のスキルがこんなところで役に立つとは(笑)。


「朝散歩」を知る


2019年の夏頃に、YouTubeを見ていて樺沢紫苑先生の朝散歩の動画↑に行き着きました。精神科に通う前の話です。

科学的根拠があり(後述)、お金もかからず、薬と違って副作用がないのがいいなと思い、早速始めました。

徐々にメンタルが良くなってきたのと、冬になってあまりに寒かったので辞めてしまいました。そうするとやっぱりまた悪化?してきたんですね。

また、当時は生きる気力が乏しく、ゲームに没頭することで希死念慮から解放され、何とか生きているという時期もありました。そして、昼夜逆転気味になっていました。ゲーマーあるある。

その後、「朝散歩を再開→サボる」を何度か繰り返してきたのですが(笑)、朝散歩を続けているときはポジティブでメンタルの調子がよく、夜によく眠れることが分かってきました。

去年くらいまでは、本当に無気力で何にもやる気がおきない日が多かったです。ホント辛かった。

ですが2022年02月に朝散歩を再開し、生きる気力が湧いてきたので、英語の勉強もできるようになってきました。

その結果、このようにブログもこまめに更新できるようになってきました。

樺沢先生の動画に出会ってなかったら、来世でまた会おうYeah!となっていたかもしれません。樺沢先生には感謝しています。

そんなわけで、「うつ」のデバフがかかると、何もやる気がおきなくなり、英語の勉強もできなくなってしまうので、読者さんの予防・軽減・改善の一助になればと思い、まとめておくことにしました。



朝散歩:4つの効果


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(1) うつ・不安を和らげる

2019年に朝散歩を始めた頃は1日3000歩程度でした。

ですが、中之条研究を知ってから徐々に増やすようになり、2022年のこの数ヶ月は毎日9000歩(約6キロ)歩くようにしています。雨の日以外。

"定期的に"運動をするようになると、「天然の痛み止め」と呼ばれる「エンドルフィン」が分泌されるのですが、これがうつや不安を軽減し、そして気分を向上してくれます

加えて、「幸せホルモン」と呼ばれ、抗うつ効果のある「セロトニン」もよく分泌されるようになり、これも気分を向上してくれます。

しかも、朝日を浴びることでもセロトニンは分泌されるんですよね。

つまり、朝+散歩→セロトニン大放出

他にもいろいろあります。

20分の散歩でもセロトニンが分泌される(パレオな男)
座ってばかりだとうつになるかも(DMM英会話)
毎日4000歩歩くとうつ病を予防できる(中之条研究)

こういった運動とメンタルに関する記事を読んでいると、「運動するとメンタルにもいい」というより、「そもそも人間は体を動かさないとメンタルが悪くなりやすい」と考えたほうが良いような気がしてきました。


女性はセロトニンの分泌量が少ない

男性と比べると、女性はうつになりやすいそうですが、女性はセロトニンの分泌量が男性よりも少ないのと関連してそうだなと。

特に、女性が生理前にメンタル不安定になるのは、セロトニンの分泌量が減るからだそうです。

女性の皆さん、セロトニンを意識しましょう。朝散歩いいですよ。男性の皆さん、女性に優しくなれそうですね。


(2) ストレス解消

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皆さんは、自分がストレスが溜まっているかどうかって分かります?僕はイマイチ分からなかったです。学校で習わないもん。

次の3つの記事は、自分がストレス状態にあるかどうか/自分が精神的に傷ついているかどうかを判断する基準になるかと思います。


不安や恐怖に支配されると、私たちは「目の前の心配事」しか見えなくなり、冷静な判断ができない「心理的視野狭窄」にハマります

……興奮して頭がまっ白になり、「○○するしかない」と思い込んでしまう。人の意見を冷静に聞いたり、客観的に状況を分析したりすることができなくなるのです。

【出典】何があっても「平常心を保てる人」「いちいちビビる人」の決定的違い 精神科医が教える「心の整理術」 | PRESIDENT Online

Pay attention to emotional pain. If a rejection, failure or bad mood isn't getting better, it means you've sustained a psychological wound.
(心の痛みに注意しよう。拒絶や失敗、嫌な気分が良くならない場合は、心に傷を負っていることを意味する。)

【出典】7 ways to practice emotional first aid | TED

「うつ病の一番の原因は『反すう思考』だ!」って説があります。

……うつ病や不安症の「反すう」は、自分の欠点や過去の失敗を何度もイジイジと考え続けることを意味しております。

この傾向が強い人ほど抑うつや不安に苦しみやすいのは、いろんなデータでもハッキリ出てるんですな。

【出典】うつ病の根本原因「反すう思考」が、自然の中を歩くとストップする | パレオな男


こういった状態が続くようなら黄信号です。僕みたいに無気力状態で数年ムダに過ごしてしまう前に対処しましょう。

僕は特にTED「Emotional First Aid」で rumination (反芻(はんすう)思考)について知ってからストレスや心の傷を認識しやすくなったなと。


また、「コルチゾールはストレスホルモンで悪者」みたいなイメージがあったのですが、実際は「コルチゾールは自分自身にブレーキをかけ、ストレスホルモンとしても抗ストレスホルモンとしても機能する」そうです。

そして、ストレスを感じていたり、うつ病のときもコルチゾールのレベルが高まるのですが、大事なのはコルチゾールのレベルをコントロールすることだなと。

そこで朝散歩です。

ストレスがあっても、長期的に運動していると、コルチゾールのレベルが下がるそうです。だから、運動するとストレス解消になるわけです。

ちなみに、悪口を言うとコルチゾールが分泌されるそうです。自分も気をつけよう。

もちろん、ストレスの原因が明確でしかも相当ストレスフルな状況の場合、その根本原因を解決しないと、ストレスレベルが下がらないというケースもあると思います。

【関連】アメリカ心理学会が認める、“本当に効く”7つのストレス解消法 | パレオな男


(3) 睡眠の質向上

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朝散歩を日課にするようになってから、夜に熟睡できるようになりました。


Multiple studies have found that regular exercise correlates with better sleep. Across age groups, individuals who have a regular exercise routine are less likely to have insomnia and sleep issues.
複数の研究により、定期的な運動は快眠と相関があることが分かっている。年齢に限らず、定期的な運動習慣がある人たちは、不眠症や睡眠障害になりにくい。

【出典】Exercise and Insomnia: Can Physical Activity Combat Insomnia? | Sleep Foundation


睡眠不足はメンタルに悪いそうなので、「寝れないから、うつになる」→「うつになるから、寝れない」という悪循環になる可能性がある(˜∀˜;)←過去を思い出す

運動不足だと睡眠の質が下がる」「睡眠不足はうつと肥満を引き起こす」という研究もあります。

不眠症や睡眠障害を抱えている方は、定期的な運動をしていないのであれば、まずは運動不足を疑ったほうが良さそうです。


(4) 睡眠サイクル改善

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僕は夜更かしや昼夜逆転してしまうのが長年の悩みだったのですが、朝散歩をするようになってから治りました。

朝6時に起きて散歩に行くことで、夜は9時頃にはもう自動的に眠たくなるんです。

セロトニン研究の第一人者である有田秀穂先生によると、「セロトニンは、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の材料になる」そうです。

ちなみに、メラトニンは朝起きて14~15時間経ってから分泌開始、2~3時間後にピークを迎えるので、11時までに寝たければ6時には起きて朝日を浴びたほうが良さそうです。

また、朝に太陽光を浴びることで体内時計がリセットされるというメリットも非常に大きいです。夕方や夜よりも朝が理想。

【参考】夜散歩ではダメですか?【精神科医・樺沢紫苑】 - YouTube

まとめると、次のようになります。


朝散歩をすることで

(1) 太陽光→セロトニン→メラトニン
(2) 散歩(運動)→セロトニン→メラトニン
(3) 太陽光→体内時計をリセット


あと、先ほどお話ししたコルチゾールは睡眠にとっても大事だそうです。


ここに上げたもの以外にも、エナジーブースト、ダイエット、筋肉強化、心臓病・糖尿病の軽減などに効果がありそうです。



食生活も大事…だけど


食物繊維(≒野菜)を取ると睡眠の質が上がるそうです。上述したように、熟睡できるとメンタルも良くなります。

また、睡眠不足だとジャンクフード(脂っこいもの・甘いもの)が欲しくなりジャンクフードを食べると睡眠の質が下がるので、これも悪循環。

なので、メンタル改善のためには食生活の改善も重要だなと。


ただ、僕の場合

● 10年前からバナナ(セロトニンの原料になるトリプトファンが豊富)を毎日食べる
● 数年前から甘いもの(ケーキ・チョコ・アイスなど)は基本食べない
● 数年前から魚・野菜・大豆製品多め

だったのですが、それでもうつ状態になったんですよね。

軽度のうつで済んだのは食生活のお蔭もあるかもしれないですが、食生活の改善のみではメンタル疾患は改善できない可能性があると言えるかもしれません。

そんなわけで、食生活だけでなく運動も大事だと考えておいたほうが良さそうです。サンプル数1ですが(笑)。


最後に、すべての方のうつ・不安・ストレス・睡眠障害が、朝散歩で100%解決するということはないと思います。

ですが、朝散歩はお金もかからないですし、副作用もないので、気軽に始められます。
※運動する→食欲が増す→食費が増えるという副作用はある(笑)。

なので、上記の症状を抱えていて、なおかつ「運動不足」「家に引きこもりがち」という方は、とりあえず朝散歩を試してみてはいかがでしょうか?それで治れば儲けもん、みたいな感じで。
 
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