TOEICや英検では身につきにくい5つの英語力

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対象:TOEIC・英検学習者 
読了:約9分(5413字) 
公開:2018-07/27 
更新:2018-07/28「TOEICと英検とネイティブの英語力」追記 
関連:オンライン英会話では身につきにくい5つの英語力

2012年10月にTOEIC 900点を超えてから、オンライン英会話を始め、並行して英検準1級の勉強もしてきました。

2018年からは、試験の勉強は控えめにして、ネイティブの生の会話が聴ける「Speak UP Radio」「NHK WORLD TV」や英語ニュース&読み物サイトなどの多聴多読を中心にトレーニングしています。

TOEIC 900点と英検準1級を取得したことで、そこそこ聞き取れる&読めるようになったので、とても感謝しています。お陰で、「英語で学ぶ」が格段にやりやすくなった = 日本にいても日常生活を英語漬けにしやすくなったなと。

ただ、TOEICと英検以外の英語にも触れてきたことで、TOEICや英検(主に準1級)に特化した勉強では身につきにくい英語力があることが分かってきたので、それをまとめてみました。
 

TOEICや英検では身につきにくい5つの英語力

(1) 英語コミュニケーションスキル

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結局、TOEICや英検をただガリ勉するだけだと、英語コミュニケーション能力は伸びにくいと感じています。

まず、よく言われることですが、TOEIC L&Rに特化して勉強した場合、そもそもスピーキング力が伸びにくいんですよね。

スピーキング力を伸ばすためには、


(1) スピーキングの自動化を促進する
(2) アクティブ語彙(使える語彙)を増やす
(3) 人の会話を大量に視聴する


の3つが欠かせないと考えていますが、ただ問題を解いて音読する程度だと、スピーキング力は伸びにくいなと。

【参考】めざせ英語ペラペラ!スピーキング上達に不可欠な3つの練習


もちろん、TOEICのリスニングPart 1・2で瞬間英作文をしたり、Part 3・4の会話・トークで暗唱すれば、多少話せるようにはなります。

ですが、「瞬間英作文や暗唱でスラスラ言える = 英語で適切なコミュニケーションが取れる」ではないんですよね。


英検の場合、2次試験にスピーキングがありますが、別に英会話をやらなくても、過去問や対策本、自作したスピーチの丸暗記で合格することは可能なんです。

EnglishTalk」で6年間レッスンを受けている先生から聞いた話です。


今まで教えてきた生徒の中で、英検1級に合格した人が6人いたけど、1人を除いてほとんどの人は、失礼ながら満足に話せるレベルとは言えなかったわ。

やはり毎日話す人、レッスン以外にも話すトレーニングをしている人のほうが、スピーキング力は高いわね。


そしてその1人というのが、唯一アメリカのカリフォルニアにお住まいの方だったそうです。つまり、普段からたくさん話す機会があると推測されます。


また、この数年間、TOEIC 900点や英検1級を持っている方々に直接お話を伺ってきました。

その結果、TOEIC 900点や英検1級を持っていたとしても、普段から英会話をやっていないと、英語でコミュニケーションが取れる上級者にはなれないと思うようになってきました。

流暢なスピーキング力を身につけるためには、「英語で適切なコミュニケーションが取れるスキル」も磨く必要があるんですよね。僕が毎日オンライン英会話をやるのはそういう理由からです。

【参考】オンライン英会話を1000回受けたので効果と注意点をまとめてみた


(2) カジュアルな会話力

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TOEICや英検の勉強では、カジュアルな会話力が身につきにくいと感じています。

確かに、TOEICのPart 3や英検のリスニングのPart 1なんかは、他のパートに比べたらカジュアルだとは思うんですよ。

ですが、「Speak UP Radio」などのネイティブの生の会話を聴くようになってから、TOEICや英検の英語(英文)ってカタイなと思うようになってきました。

英検の2次試験のスピーキングも、模範解答の英文を見ていると、すごくフォーマルなんですよね。

もちろん、TOEICや英検の勉強で身につく英語は、十分、実用的ですし、準ネイティブレベルをめざそうと思うと、フォーマルな英語を話せること自体は必須です。

ですが僕は、会話をする相手の personality や会話の状況に応じてカジュアルな英語とフォーマルな英語を使い分けられるようになりたいんですよね。

そんなわけで、映画・ドラマ・ネイティブYouTuberの動画などで、カジュアルな日常会話を聞いて補完していく必要があるなと。

【参考】スピーキングを伸ばしたいなら「聞く」時間を増やすべき5つの理由


(3) 自分について説明する英語力

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オンライン英会話をやると、自分のことについてひたすら聞かれるんですよね。

仕事について、趣味や興味あることについて、家族・兄弟・友達について、小さい頃について、行ったことがある国などなど。

こういうのって、自分で準備して言えるようにしないといけないんです。

TOEIC 900点英検準1級を取ると、そこそこのインプット量にはなりますが、自分のことを英語で説明できるようになるためには、TOEICや英検でインプットしてきたことをアクティブ化する必要があるなと。

詳しいやり方について次の記事をぜひ。

【参考】オンライン英会話 初心者は「自分を英語で説明できる」ようになれ!


(4) ネイティブの生の英語を聞き取るリスニング力

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TOEICや英検に特化して勉強している限り、ネイティブの生の英語を聞き取れるようにはならないと感じています。


TOEICのリスニングは、僕が受け始めた2010年頃に比べると、ナレーターが話す速度は少し速くなりましたし、音の連結・消失もネイティブのナチュラルなものに少し近づいたと感じています。

が、それでも映画やドラマに比べると、まだまだ易しく、聞き取りやすいですよね。


また、2017年に半年ほど、英検1級のリスニングパートで勉強したのですが、語彙の難易度はそこそこ高いものの、映画やドラマほど速くなく、音的には聞き取りやすいと感じました。

英検1級のリスニングPart 4は、他のパートと比べるとそこそこ速く、音もわりと崩れていると思いますが、それでも映画やドラマほどではないなと。

【参考】英検1級の過去問・対策


ネイティブキャンプ」で、英語力の高い先生に当たったときは「どうやってリスニング力を伸ばしましたか?」と聞くようにしているのですが、例外なく、映画やドラマで精聴&多聴されているんですよね。

英検界の guru である植田一三先生も著書で、生の英語を大量に聴くことをアドバイスされています。


できるだけ生の英語にチャレンジし、1日に最低1~2時間はリスニングする必要があります。

……英語圏へ行けば、1日に最低6時間ぐらいは英語を聞くのに対して、日本で英語を勉強している人はリスニングの絶対量が少な過ぎるのです。……どんなに少なくても1日に1時間は生の英語を聞くように心がけましょう。(P.129)




2018年に入ってから、「Speak UP Radio」を毎日1エピソード聞いてきた結果、去年よりも、ネイティブのナチュラルスピードの音の連結・消失で聞き取れる割合が増えたんです。

ネイティブの生の英語を聞き取れるようにするためには、やはり生の英語を大量に聞く必要があるなと。

【参考】「映画・海外ドラマを字幕なしで」への第一歩に最適な本


(5) 日本について説明する英語力

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僕は特に通訳ガイドとかになるつもりはないのですが、外国人と話していると、日本のことについては頻繁に聞かれるわけですよ。

だって、日本人だもの


「コタツって何?」
「わさびって何?」
「なんで日本のバレンタインデーは女性からチョコを渡すの?」
「お盆って何?」
「建前って何?」
「なんで日本では自殺が多いの?」
「なんで日本人ってそんなに働くの?」
「なんで少子化なの?」


とか、ねほりん ぱほりん聞かれるわけですよ。

なので、外国人と英語で話せるようになりたいのであれば、日本について説明する英語力は必須だと感じています。


英検で勉強すると、日本の社会問題について述べる英語力は、ある程度身につきます。

【参考】TOEICでは身につきにくい、英検で獲得できる6つの英語力

ですが、2年間くらい英検の勉強に浸ってみた感じでは、日本の文化や慣習、日本食について説明する英語力は身につきにくいと感じました。


オンライン英会話で外国人と話していると、お葬式・お盆・お祭り・仏教について説明する必要が出てくるときもあります。ですが、『英検1級 でる順パス単』



には、cremate(火葬する)、reincarnation(生まれ変わり・転生)、float(お祭りのお神輿)も載ってないんですよね。準1級のパス単にもありませんでした。

ちなみに、オンライン英会話も5年以上やってきましたが、フリートークやニュース記事を漫然と受けてるだけだと、日本について説明する英語力はあんまり向上しないなと。なんか適当にやり過ごすこともできてしまうんですよね(笑)

【参考】オンライン英会話では身につきにくい5つの英語力


それではいけないと感じたので、2018年頃から「NHK WORLD TV」の「Core Kyoto」「Trails to Tsukiji」「Japanology Plus」などの日本の文化や慣習、日本食を紹介する番組を、”きちんと”視聴することにしました。

ただ視聴するだけではアクティブ語彙(使える語彙)は少しずつしか増えないんですよね。

そこで、「このフレーズは実用的だ」「この表現は使えるようになりたい」と思ったものを、フラッシュカード(単語カード)アプリ「Anki」に登録して瞬間英作文で回すようにしています。


anki-tsukiji-matsutake-deity.png


また、オンライン英会話で質問された日本に関することで、きちんと説明できないときは…

ネットで調べる → (英語サイトで見つからなかった場合は)日本語サイトの文章を要約して英訳 → Anki/AnkiDroidに登録 → 瞬間英作文で回すようにしています。


anki-salary-female-workers.png


TOEICと英検とネイティブの英語力


今の自分の主観的な感覚では

● TOEIC ジャスト900点の英語力
● 英検1級にギリギリ合格の英語力
● 平均的なネイティブの英語力

の関係は、次のようなイメージがあります。


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(1) 「TOEIC ジャスト900点の英語力」よりも、「英検1級にギリギリ合格の英語力」のほうが広い
(2) TOEICと英検では被ってるところもあるが、被ってないところも多い
(3) 平均的なネイティブの英語力は圧倒的に広い

ということを分かりやすくお伝えするためにイメージにしたので、それぞれの円の大きさは厳密なものではないです。

「TOEIC 900点あったら上級者」と思われている方があまりにも多いのが気になったので作成しました。

本気で英語を身につけたい方は、TOEIC 900点は第1ゲートくらいに思っておいたほうがいいです。

準ネイティブレベルをめざすのって、それくらい果てしないなと。

【参考】TOEICに特化して取った900点は「初級」だった件



自分は英語を使って何をしたいのか?

マテリアルや勉強法によって身につく英語力は異なる

「TOEIC 900点が取れても話せない」という批判がありますが、上述したように、英検1級を持っていても英会話をやっていなければ満足に話すことはできないと知りました。

また、オンライン英会話を5年以上やってみた結果、オンライン英会話でも身につきにくい英語力はあることも分かってきました。

結局、英語は「この1つのマテリアル(教材)さえやっておけば、すべての英語力が身につく」みたいなものはないんですよね。

マテリアル(教材)によって、また、その勉強の仕方によっても、身につく英語力は異なるわけです。

FF6の、装備する魔石によって、身につく魔法や身につくスピードは異なるのに似てるなと。FF6をやったことある人にはすごく分かりやすい例えのはず(笑)


定期的に「英語を学ぶ目的」を見直すべし

となると、「自分は英語を使って何をしたいのか?」「自分はどういった英語力を身につけたいのか?」が重要になってくるわけですよ。

半年~1年に1回くらい、「自分が英語を学ぶ目的」を顧みる時間を持つと、ネット上のいろんな人の意見に振り回されなくなります。



Everything we hear is an opinion, not a fact. Everything we see is a perspective, not the truth.
[Marcus Aurelius]
私たちが聞くことのすべては、1つの意見であって、事実ではない。目に映るもののすべては、1つの見方であって、真実ではない。



【参考】英語を学ぶ目的を再発見するための6つの質問


僕自身は、以前は「誰とでも、何でもディスカッションできるようになりたい」と考えていたんですよ。

ですが、「ネイティブキャンプ」の「5分間ディスカッション」で100トピック、200人近い先生たちと話してみた結果、「いろんなトピックでディスカッションするのは確かに楽しいけど、それが僕が英語を学ぶ真の目的ではなさそうだな」と気づいてきました。

また、「どんなトピックでも話せる = 強みがない」とも言えるなと。

それよりは、英語を通して世界中の人の人生相談に乗ったり、自分が学んできたことを英語でシェアするブログを開設することのほうに興味が湧いてきました。

今の僕は、英検1級やTOEIC満点やTOEFL満点を取ることよりも…

人の話を聞いて悩みを解決して上げられたり、英語でブログを書いて世界中からアクセスされる月間100万PVブロガーをめざす、とかのほうがワクワクするんですよね。

You only live once.なので、ワクワクする人生を生きたいなと。

What will excite you the most if it comes true?



 
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