[英語] リスニング上達速度を加速するリピーティングのコツ・効果・やり方

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対象:リスニングが苦手/シャドウイングをやっているけど効果を感じられない 
読了:約10分(5719字) 
公開:2020-11/14 
関連:ICレコーダー / ディクテーション - シャドウイング - リピーティング

今まで1万3千時間を英語に費やしてきたのですが、最も後悔していることの1つが、「学習初期からリピーティングを取り入れておけばよかった」というものです。

ディクテーションシャドウイングはわりと初期からやっていたのですが、リピーティングは特に意識してやっていなかったんですね。僕が読んだテキストでは、リピーティングの効果がイマイチ分からなかったんです。

もし当時、リピーティングの効果がもっと明確に説明されてあれば、素直に始められていたかもしれない、TOEICリスニング満点にももっと早く到達できていたかもしれないなと。そんなわけでまとめてみました(・∀・)b

 

リピーティングとは?



そもそも「リピーティング?何それ美味しいの?」という方もおられるかと。

リピーティングは、主にリスニングのトレーニングの1つになります。

よくあるのは、英語の1センテンスが発話されたら、いったん音声を止めて、英文スクリプトは見ずに、その聞こえてきたセンテンスを復唱するトレーニングです。上記動画の1分20秒からリピーティングが始まります。

英文スクリプトを見ずにやるという点で、オーバーラッピングよりも負荷は高いです。

また、リピーティングは、自分のペースで発話できるという点ではシャドウイングよりもやさしいかもしれないですが、音声を記憶して言えるようにしないといけないという点では、シャドウイングよりも難しいと言えるかなと。

【参考】シャドウイングとオーバーラッピングの違い、効果的な学習方法と注意点



リピーティングの効果

リスニングの上達速度が上がる

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2020年08月から毎朝ウォーキングしているんですが、そのときに首からぶら下げたICレコーダーを使って洋楽を歌いながら歩いているんですね。

で、うまく歌えない箇所があったら、ICレコーダーを止めて、歌詞を思い出して、リピーティングするようにしています。

すると、「ただ闇雲に何度も繰り返し歌うだけ」よりも、いったん曲を止めて、歌詞を思い出してリピーティングしたほうが、音を覚えるスピード、スムーズに歌えるようになるスピードが明らかに早いんですよね。

脳科学者の篠原菊紀教授が、著書で「思い出す」ことの重要性について触れておられたのでご紹介しておきます。


ルール1:覚えようとするな、直後に思い出せ

「覚える」ために必要なのは、「思い出す」こと。覚えた直後に思い出すと、よりよく記憶できます。「覚える⇔覚えておく⇔思い出す」は一方通行ではなく双方向のつながり。覚えた直後に思い出すことが、このつながりを強化し長く覚えておくコツになります。(P. 12)

記憶に深く関係する海馬は、思い出したり、使ったりすると、それが自分にとって大事なことだと判断するらしく、しっかり覚えようとしてくれるのです。入力より出力。インプットよりアウトプット。(P. 15~16)




英語の勉強を始めた頃に、1年くらいシャドウイングをやったにもかかわらず、あまり上達を感じられなかった経験があるんですよ(笑)

今から考えると、その大きな原因の1つは、闇雲に何度も繰り返していただけだったからだと気づきました。

もしそのシャドウイングの際に、聞き取れなかった箇所や、うまく発音できなかった箇所をリピーティングしていたら、リスニングの上達は早かっただろうなと。

これはもちろんディクテーション時にも言えることで、特に脳内ディクテーションで聞き取れなかった箇所も、リピーティングすれば上達速度は上がってくるはずです。

【参考】脳科学者「思い出す&使うことで記憶は強化されるよ」



リピーティングのやり方


リピーティングのやり方、というよりは、リスニング全般のトレーニングの流れをまとめておきます。

Step 0: 問題を解く(TOEIC・英検)

TOEIC英検で勉強されている方は、まずは本試験さながらに、公式問題集や過去問を解くことをお勧めします。

なるべく本番に近い形で普段から練習しておくことで、本番で実力を発揮しやすくなります。


Step 1: ディクテーション

特にTOEICリスニング300点未満英検2級未満の英語初心者の方は、音の連結・消失のストックがほとんどないので、まずはディクテーションをお勧めします。

ディクテーションをやることで自分が聞き取れない原因が明確になるので、ディクテをやってからシャドウイングやリピーティングをしたほうが時間対効果は確実に向上します。

【参考】聞き取れない原因が分かるディクテーション!やり方・効果


【警告】音声のスピードを落とすべし

ディクテーション・シャドウイング・リピーティングをやる際は、スマホの音楽再生アプリやICレコーダーの再生速度を、0.6~0.8倍速くらいに落とすことを、激しくお勧めします。

僕がシャドウイングであまり上達しなかったもう1つの要因が、スピードを落とさずにオリジナルのスピートでいい加減にトレーニングしていたからです。


人々は正確さをおろそかにして、一時のスリルを追い求める傾向がある。

だから意識的にペースを落とすことが重要なのだ。……「(新しいスキルを身につけるときに)大切なのは、どれだけ速くできるかではなく、どれだけゆっくりと正確にできるか




シャドウイングもリピーティングも、まずはゆっくりと正確に発音できるようにすることが何よりも重要です。10年前に戻って、当時の僕を小一時間問い詰めたい。

今の僕はTOEICや英検ではスピードを下げることはなくなりましたが、MJ and Adam Showリスニング難度A+などのネイティブの生の速い英語で練習するときは、0.7~0.8倍速くらいに落としてから始めます。


Step 2: 英文解釈、語彙のチェック

ディクテーションが終わったら、精読(英文解釈、語彙や発音のチェック)をしていきます。

文構造や単語の意味がよく分からないままトレーニングするよりも、なるべく正確に理解した上でやったほうが効果は大きくなります

【参考】TOEIC スコアもリーディング力も向上するPart 7「精読」勉強法
【参考】英検準1級 読解で8~9割取るための対策と勉強法


Step 3: オーバーラッピング・シャドウイング

精読が終わったら、シャドウイングに入っていきます。

英語初心者の方は、シャドウイングが難しすぎると感じる方も多いので、その場合は、スクリプトを見ながら音声に合わせて発音するオーバーラッピングでもOKです。

【参考】シャドウイングとオーバーラッピングの違い、効果的な学習方法と注意点


Step 4: 苦手な箇所をリピーティング


オーバーラッピングやシャドウイングをやっていると、どうしてもうまく発音できない箇所が出てくると思います。

僕はここでICレコーダーの「3秒前に戻るボタン」を活用し、まずは音声通りに発音できるまで繰り返し、音声に合わせて音読します。

そして次に、一度音声を止めます。ここ重要。

そしてスクリプトを見ずに(ここも重要)、

聞こえてきた音声を"思い出して"、その音声通りに発音します。


この動画の先生は、テキストを見ながらリピーティングされていますが、基本的にリピーティングをやるときは、テキストを見ずにやらないと効果は大幅に下がります

上述したように、思い出すことで記憶は強化されるからです。

また、TOEIC Part 1・2のような短めの文なら、まだ何とかフルセンテンスのリピーティングができるかもしれませんが、TOEIC Part 3・4や英検のリスニングパートのような長い会話・トークは、基本的にはオーバーラッピング&シャドウイングでいいかなと。

で、つまづいた箇所、苦手な箇所のみリピーティング。


Step 5: スピードを少しずつ上げて練習

スロー(0.6~0.8倍速)でシャドウイングできるようになってきたら、徐々に速度を上げていきます。

とは言え、僕は最初の5日間くらいはスローでトレーニングしています。上述したようにまずゆっくりと正確にできるようになることが上達の秘訣だからです。

特に、英語初心者の方は、10~20日間くらいかけて徐々にスピードを上げていったほうがいいかなと。


初心者の方はオリジナルのスピードまで、TOEIC 900点英検準1級をめざす方は、オリジナル音声よりも速い1.2倍速でできるようになるまでトレーニングすることをお勧めします。

特に最近のTOEIC公開テストのナレーターは速く話す人が多いんですよね。また、普段から高地トレーニングしておけば、本番のリスニングテストの時に余裕が生まれます(・∀・)b

【参考】[英語]音読の効果を爆上げしたいなら速さ(wpm)を意識するべし


Step 6: 3週間毎日トレーニング

僕は2~3週間くらい連続で同じ音声をトレーニングしています。

それくらい長期間やらないと、音が長期記憶に定着しにくいと感じています。いわゆる分散学習です。


一気に集中して勉強するのと、勉強時間を「分散」するのとでは、覚える量は同じでも、脳にとどまる時間がずっと長くなるのだ。(P. 97)


ある研究グループは、小学校3年生に足し算を教える時間を毎日1回設けることを10日間続けるほうが、毎日2回設けて5日間続けるよりもはるかに効率的だと実証した。

別のグループは、細胞、有糸分裂、染色体といった生物の定義を中学生が学ぶ場合、1回の授業で学ぶよりも、間隔をあけて複数回に分けて学んだほうが記憶に残りやすいことを実証した。(P. 109)




何日続けるべきかは、正直難しいんですよね。ただ、最低でも2週間くらいはやったほうがいいかと。

ただ、長ければ長いほどいいのかというと、一概には言えな気がするんですよね。

おそらく皆さんも経験あると思いますが、ずっと同じマテリアルでずっと同じトレーニングを続けていると、脳が飽きてきて遊び始めるんですよね。「今日の夜ご飯何にしよう?」みたいに、なんか別のことを考え始めたり。

なので、脳が遊び始めてきたら、まだマスターできていないと感じていても、終えて次に進むという戦略もアリかと。

もしくは、トレーニングを変える。
例えば、TOEIC Part 3・4や英検のリスニングパートのような会話やトークであれば暗唱に切り替える。特に「音は聞き取れるけど意味がつかめない」という状況であれば暗唱のほうが効果があります。

また、一度トレーニングしまくったテキストも、半年後、1年後にやり直すとけっこう抜けていたりします。そこで再度復習し直すと、より深いところに長期記憶されると感じています。



リピーティング Q&A


リピーティングでよくある質問や悩みに対する回答をまとめておきます。

「全文を覚えられない」

そもそも、必ずしも1文すべてをリピーティングする必要はないって思っています。

まず、初めて聞く音声で、1文の完全なリピーティングって至難の技だと思うんですよね。

TOEIC Part 1やPart 2の10語くらいで構成された短めの英文なら何とかできるという感じではないかと。

TOEIC 950点英検準1級レベルの僕でも、Part 2で20語を超える長めの文とかになると、1回聴いただけで完全なリピーティングをするのはほぼ不可能です。僕がショボいだけかもしれないですが(˜∀˜;)

TOEIC Part 3・4、英検のリスニングPart 2、DUOに出てくる、関係詞や分詞などで長くなった文とかになるともう無理ゲーですよ。

そもそも、長いセンテンスのリピーティングなんて、ネイティブでも完全にできるとは限らないと考えています。だって、僕らも日本の映画やドラマの長~い台詞を一度聴いただけで全文覚えられるかって言われたら無理でしょ?(笑)

それでももし、ある長いセンテンスをリピーティングできたとしたら、それはすでに聞き取れている文になるので、特に練習する必要はないという話になりませんか?

すでに聞き取れているのに、リピーティングでトレーニングするってなんだか本末転倒な気がします。

勉強やトレーニングの目的は、「できない」ところを「できる」ようにすることです。すでに「できる」ことを繰り返しトレーニングするのは非効率かと。


荒川静香の二万回の尻もち

……荒川静香は、金メダルを獲得する技をすべてマスターするのに十九年かかった。

(フィギュア)スケート選手を対象とした研究で、一流選手ではない人たちは自分がすでに「できる」ジャンプに多くの時間をつぎ込んでいることがわかった。一方、トップレベルの選手は自分が「できない」ジャンプにより多くの時間を費やしていた。(P. 260~261)




というわけで、個人的には聞き取れなかった箇所のみリピーティングでファイナルアンサー。

例外としては、音は聞き取れたけど意味がつかめなかったという場合。その場合は、全文を感情を込めて暗唱する(コピーイング/憑依んぐ)のは、その英文の意味をつかめるようにするという点で効果があります。


「疲れる」

上述したように、聞き取れる箇所はリピーティングしなくてOKです。だって聞き取れるわけですから。

聞き取れなかった箇所のみリピーティング、それだけで疲れは軽減されるかと。


ただ、TOEIC 600点未満や英検2級未満の英語初心者の方は、ボキャブラリーのストックが少ないので聞き取れない箇所のほうが多く、かなり骨が折れると思います。

ですが、練習を続けていけば、


リスニング力が向上してくる
= 徐々に聞き取れる割合が増えてくる
→ 聞き取れない箇所が減ってくる
→ トレーニングしないといけない箇所も減ってくる


ようになり、トレーニング自体の負荷も減ってきます。頑張ってトレーニングを続けて下さい!



 
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